vsくちどけショコラ君/vs雪の宿お姉さん
「今日は授業は鉄棒をします」
今から鉄棒の授業をする。
「鉄棒は苦手だな~」
「ビッグカツ坊やのビッグカツを食べれば逆上がりができるけど食べないとできないから......」
「逆上がりのコツは鉄棒をしっかり胸の手前まで引き寄せることでカツ」
「今はできなくても、いつかはできるようになるでカツ」
「うーん、うまくできないなぁ」
「もう1回挑戦しよう」
「10分だけ休憩にします」
「10分経ったら逆上がりのテストをするからねー」
先生は休憩に行ってしまった。
「見つけたでショコよ」
「案外簡単に見つけることができたでショコ」
「僕はくちどけショコラの精霊でショコ」
「ブラックサンダー将軍に言われてビッグカツ坊やのうまい棒空気味を奪いにきたでショコ」
「さあ、僕と魅力勝負をするでショコ」
「魅力勝負でカツか?」
「今回は襲ってこないでカツか?」
「僕は物理での戦いは好まないショコ」
「平和的に行こうではないでショコか」
「魅力勝負をして負けた方は勝った方にうまい棒空気味を渡すショコ」
「これでどうだいショコ?」
「一つ条件を付け加えるでカツ」
「僕が勝ったら正義のビッグカツパンチを1発くらうでカツ」
「わかったショコよ」
「僕が負けるわけないショコからね」
「魅力勝負はクラスの皆にどっちがカッコいいか投票してもらうことにするショコ」
「それでいいでショコ?」
「分かったでカツ」
「クラスの皆なら僕を選んでくれるはずでカツ」
「それじゃあ勝負開始ショコ」
くちどけショコラ君はクラスの女子に近づいた。
「かわいい子ネコちゃんショコね」
「君の心の防犯ブザー引き抜いてあげるショコよ」
「君の鼓動が鳴り響くようになるから、ずっとそれを聞いていたいでショコ」
「キャアアアアアアアアアア」
「カッコいいー!!!」
「くちどけショコラ君って良い匂いね~」
「僕はほんのりショコラの匂いで大人な香りを再現しているでショコ」
「ビッグカツの油の匂いとはわけが違うんだ」
「まずいでカツ」
「クラスの女子の心をつかみ始めているでカツ」
「僕も負けていられないでカツ」
ビッグカツ坊やはクラスの女子に近づいた。
「かわいいカツね」
「髪切ったでカツか」
「その髪型似合ってるでカツ」
「髪型を褒めてくれてありがとう、ビッグカツ坊や」
「だけど髪の毛切ってないんだ......」
「しまったでカツ~」
くちどけショコラ君もさらに仕掛けた。
「おっとこんなところに女神がいる......いや天女だったでショコか」
「一緒に世界の果てまで一緒にドライブスルーしないでショコか」
「キャアアアアアアアアアア」
「カッコいいー!!!」
「僕も負けていられないでカツ」
「かわいいカツね」
「髪切ったでカツか」
「その髪型似合ってるでカツ」
「ありがとうビッグカツ坊や」
「髪の毛最近は切ってないの......ごめんね」
「しまったでカツ!!!」
「フハハハハ、勝負は僕が勝ちそうでショコ」
「さて鉄棒のテストしますよー」
「ってあれ!?」
「校庭がボロボロじゃない!?」
「しかもいつもと違って皆元気だー!!!」
「きっとこれは夢なんだ......」
先生は気絶してしまった。
「鉄棒のテスト......鉄棒......」
「そうでカツ!!!」
「鉄棒で逆上がりをするでカツ!!!」
「へい彼女、今から鉄棒の練習するんだけど見ていてくれないでカツか?」
「いいわよ」
「見事な逆上がりを決めるでカツ」
「1,2,3」
ビッグカツ坊やは逆上がりに失敗した。
「ちょっと調子が悪いだけでカツ」
「今度こそ成功させるでカツ」
「1,2,3」
ビッグカツ坊やは逆上がりに失敗した。
「うーん中々できないでカツ」
「僕は諦めないでカツ」
「そこまでショコ」
「どっちが素敵か投票を実施するでショコ」
クラスの女子たちが次々と投票箱に素敵な精霊の名前を紙に書いて入れた。
「結果はどうショコかな~」
結果としてビッグカツ坊やが勝った。
「うそショコ......」
「女の子の髪の毛の変化にすら気付けない油の匂いの精霊に僕が負けるはずないでショコ」
「君たち、どうしてビッグカツ坊やに投票したのかね」
「えー、だってビッグカツ坊やの方が可愛いからね~」
「雰囲気はくちどけショコラ君の方がカッコいいけど、ビッグカツ坊やには別の可愛さがあるから」
「可愛いに負けたでショコ......」
「そんな......」
「さあ、約束通り覚悟するでカツ」
「カツオ!!!いくでカツ」
カツオはポケットにしまってあったビッグカツの袋を開けた。
「カツの食感がうまうまー」
「正義のビッグカツパンチ!!!」
くちどけショコラ君は正義のビッグカツパンチをくらった。
「僕はここで何をしていたでショコ......?」
「くちどけショコラ君はブラックサンダー将軍に操られてたでカツ」
「そうだったでショコか......」
「目を覚まさせてくれてありがとうでショコ」
「お礼にうまい棒空気味をあげるでショコ」
「ありがとうでカツ」
「この1票は大切にするでカツ」
「あれ......校庭がボロボロになってなくて......」
「クラスの皆も無事で......」
「いつも通り何も無いわね......」
先生が目を覚ました。
「逆上がりのテストしないのー?」
「あっ、そういえば逆上がりのテストをするんだったわね」
「順番に並んでー」
「番号順に逆上がりのテストをします」
カツオは逆上がりのテストで逆上がりに失敗した。
「ドンマイでカツ」
「僕もできないでカツ」
「今度のテストまでにはできるようになろうでカツ」
「そうだね」
2人で笑いあった。
******
「今日の授業は縄跳びをします」
今から縄跳びの授業をする。
「ビッグカツ坊やと練習したおかげで、二重跳びだってできるようになったんだ」
「次は二重あや跳びに挑戦だ」
ビュンビュンビュンビュンビュンビュンバチッ
カツオは二重あや跳びに失敗した。
「二重あや跳びなんて、2,3回できるだけで英雄でカツ」
「頑張るでカツ」
「頑張るぞー」
ビュンビュンビュンビュンビュンビュンバチッ
「うーん、左右の手がこんがらがって上手くできないなぁ」
「10分だけ休憩にします」
「10分経ったら縄跳びを誰が最も長く跳んでいられるか勝負するからねー」
「体力を回復しておいてねー」
先生は休憩に行ってしまった。
「ヤードヤドヤドヤド」
「見つけたでヤド~」
「私は雪の宿の精霊でヤド」
「ブラックサンダー将軍の命令でビッグカツ坊やの持っているうまい棒空気味を奪いにきたでヤドー」
「さあ、大人しくうまい棒空気味を渡すでヤド~」
「あと、雪の宿黒糖ミルク味も美味しいでヤド~」
「お、お前は雪の宿お姉さんでカツね」
「あんなに優しかった雪の宿お姉さんまでブラックサンダー将軍のブラックオーラにやられるなんて......」
「絶対に元に戻してみせるでカツ」
「カツオ!!!」
「ビッグカツの準備をするでカツ」
カツオはポケットにしまってあったビッグカツの袋を開けた。
「カツの食感が癖になるー」
「準備万端だよ」
「いつでもかかってこい!!!」
「かわいい僕ちゃんですね~」
「氷の石像にして持って帰りたくなるわね~」
「訪れよ氷河期の宿!!!」
雪の宿お姉さんの半径数十メートルが雪の世界になった。
「カツオー」
「返事をするでカツー」
「凄い吹雪でカツ~」
「これじゃあ近づけないでカツ」
「僕は無事だよー」
「けどこんなに雪まみれじゃどうしようもないよー」
「寒いよー」
「だんだん眠くなってきた」
「ママー」
クラスの子たちは寒くて震えている。
「うー寒いな」
「早く何とかしないと寒さで凍えちゃう......」
「このままじゃカツオの体力が持たないでカツ」
「何か手を考えるでカツ」
「そうでカツ」
「カツオー!!!」
「スクワットをするでカツ!!!」
「スクワットで周りの雪を解かすでカツ!!!」
「そうか、その手があったか!!!」
「1,2,1,2,1,2,1,2......」
カツオはスクワットを始めた。
「周りの雪が溶けていってるでカツ」
「その調子でカツ」
「スクワットして雪を溶かすのは良いアイデアだけど、これじゃあ進めないよー」
「しまったでカツ」
「そこまで考えていなかったでカツ」
「このままじゃいけないでカツ......」
「みんなー、縄跳び勝負をするわよー」
「って、なにこれ!?」
「校庭は雪で埋まってるし、子どもたちは寒さで凍えてる......」
「これはいつもの夢ね......」
「最近は夢を見ることが多いわね......」
先生は気絶してしまった。
「縄跳び勝負......縄跳び......」
「そうでカツ!!!縄跳びでカツ!!!」
「カツオ!!!」
「縄跳びでカツ!!!」
「縄跳びを使って雪を除雪するでカツ」
「そうか!!!」
「ありがとう!!!ビッグカツ坊や!!!」
ビュンビュンビュンビュンビュンビュン
カツオの周りの雪が吹き飛んでいった。
「これで雪の宿お姉さんの攻撃は完全に封じたぞ」
「そんな......私の氷河期の宿攻撃が破れるヤドなんて......」
「さあ覚悟するでカツ、雪の宿お姉さん!!!」
「正義のビッグカツパンチ!!!」
雪の宿お姉さんは正義のビッグカツパンチをくらった。
「私はここで何をしていたでヤド......?」
「雪の宿お姉さんは雪をばらまいて皆を襲ってたでカツ」
「ちゃんと謝るでカツ」
「私がそんなことをしていたでヤドか......」
「しっかり謝らないといけないでヤド」
「謝る前にこの雪まみれの校庭を何とかしないとね」
「まあ校庭ならいつもどおり僕に任せて」
そう言うとカツオはハッピーターンの袋を開けて食べた。
「手に付いた粉がうまうま~」
「ハッピーハッピーハッピッピー」
「ハッピーハッピーハッピーパウダー」
カツオの手から出たハッピーパウダーのおかげで、雪まみれになった校庭は綺麗になった。
そして子どもたちの凍傷も完全に治った。
春の日差しが暖かかった。
雪の宿お姉さんは子どもたちに謝ることになった。
「本当にごめんなさいでヤド」
「いいよー」
「その代わりあとでかき氷を作って欲しいなー」
「分かったでヤド」
「お腹を壊さない程度にいっぱい作ってあげるでヤド」
雪の宿お姉さんはクラスの皆と仲良くなった。
「正気に戻してくれたお礼にこのうまい棒空気味をあげるでヤド」
「お世話になったでヤド」
「ありがとうでカツ」
「必ずブラックサンダー将軍の野望を止めるでカツ」
「あれ......校庭が雪まみれに......」
「なっていないわね......」
「いつもの幻覚を見ていたみたいね......」
先生が目を覚ました。
「校庭が雪まみれだったら縄跳び勝負できないよー」
「早く勝負したいよー」
「もう準備万端だよー」
「え、ええ、縄跳びの勝負を始めましょうね」
「ちょっと気絶してたみたい」
「心配かけてごめんね」
カツオはこの後の縄跳びの勝負で1番長く跳ぶことができた。