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爆縮と体温の機知(9)

感情だけで生きるミドリムシ

貰える物はなんでも貰っておこう

死に際を見たあなたは言った

平穏と安全を食い物にして

のほほんと生きていた僕は

その一段階上にある姿勢に

なんとも言えない恥ずかしさを

自分に対して覚えた

経験の中にある答えは

一つだけじゃない

同じ経験という形から

無限に広がるからこそ

未来は明るいと人間は言えたのだ


悪癖が壺の中で発酵し

プライドで蓋をする人間の香り

醜悪地獄の武器みたいで

香水が出来た理由と同じか

綺麗な物を作ったところで

それに騙される方が悪いなんて

言い切りを聞かされている

命乞いか

それとも金の亡者か

曖昧になればなるほど

どうでもよくなる

それこそ

真の独りよがりで

行き着いた先がそんな場所なら

歌が残り続けた理由も

なんとなく分かる世界だ


最短ルートで逃げ出すのも

そいつの能力次第

「逃げても良い」も行動だって

誰も気づいていないのか

考えたくないだけなら

盲目になった何処ぞのファンと同じ

窮地に立った時に出る能力ほど

そいつの人間性が出るものだ

良く見ておけばいい

等身大の本当の形が

彫刻のように彫られていくから

その影を追っていけば

そいつが馬鹿な奴かが分かるだろう


生優しさで丸焦げになる日常

ストップウォッチで管理される時間

飼育されている者が喋れば

悪口だらけの豚小屋と同じか

必要な物を作ったところで

それが完璧じゃない方が悪いなんて

言い切りを聞かされる

評論家か

それとも批判家か

曖昧になればなるほど

どうでもよくなる

それこそ

真の独りよがりで

行き着いた先がそんな場所なら

好きだけが転がる理由も

なんとなく分かる世界だ


センセーショナルだけを

切り取っていくなら

現実である方がよっぽど面白い

フィクションなんて要らないのだ

嘘話を知る必要なんてない

突き詰めていけば

それ以上の世界はないが

本当のことしかない世界を

受け止めれる度量はあるか


苦味を捨てて

痛みを捨てて

愚かな世界で暮らすことなど

賢明な人間はやりはしない

遊びの無い世界は

必ず君を苦しめるから

馬鹿みたいな表現が

そこら中で溢れている方が良い

矛盾を愛せてこそ

優しい人間なれるのだから

感情だけで生きるミドリムシには

なりたくはないだろう




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[一言] ミドリムシにはミドリムシの詩があるのだろうか
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