主人公にならないか?
「はい」
「初っ端から何してんだお前は…もう全く使えないね。じゃあ私の手を繋いで、少し歩くよ」
「はい」
「息を止めて」
「はい? はい!」
(一瞬分からなかったが、おそらく今歩いたのはのが半径15mの所。つまり村人にとっての境界線、儀式みたいなものだろうか?)
「よく頑張ったね。」
「私、正直、村人なめてました」
「なーに、言ってんだよ! あんなの序の口さ。言ったろ?あれが一番簡単な仕事なの。他にもあるんだよ、人質村人だとか、冬でも海で泳ぎ続ける村人だとか」
(最後のは村があるのだろうか?)
「そうですね。」
「でもあんたはあれだね、ついてないね、運が。今日あったのは勇者と主人公だろ?」
「はい?おそらく」
「この街にはあまり来ないはずなのに、も関わらず。」
「あれって本当に主人公なんですか?」
「そうだよ、あれが主人公さ」
「あんな酷いのでも成れるんですね。主人公に。」
「その発想は違う。あんな酷いのでもなれるのには理由があるはずなのさ、成るべくして成るのさ。あんたもね。私もだ。」
「そうだそうだ、あんたはまだ新人歓迎会をしていなかったね…」
「ああそうですね私はしなかったです。それをしないでいきなり仕事をしました」
「はっはっそうかそうかそういうことならだろうな。どうだ、するかい?」
「今日やるのですか?」
「ああそうともさ遅れている奴の為のね、私たちが見つけるのができなかった者たちとかねそういう奴らのために今日も新人歓迎会をやっている。今夜の19時からスタートだ…来れるかな?」
「そうですねこの前からお腹と背中がくっつきそうでいかしてもらいます」
「楽しみにしてるよ…」
暗転
新人歓迎会
(村人の新人歓迎会にしては、大きな城で、パーティーであった。華やかな衣装華やかな人たち豪華な食事、社交ダンス)
「Aさん」
「おぉ、きたのかい?どうだろう華やかだろう?
「それはもうこれでご飯がいっぱい食べられますね」
「ハハハそうだなお前は新人だからな。マナー、まだ大して見るでもないしな、お腹もすいているだろう今日は腹いっぱい食べていきなよ、いつ食べれるか分かったもんじゃないからな。村人って職業はよー」
「そうなんですそうなんですよね。村人なのにこの大きな白でパーティーでしてお金だとかかからないですか?」
「かかる、それはかかるさ 、でも貸し切ってんだよ、この感じである私がね。(。-_-。)米でも私は意外と村人連中のボスだからねお金も持ってる、、、」
「(。-_-。)村人連中残して行うかはいるですね、で、」
「まぁ、ホームレス集団の会長みたいなもんだからなあ意外と入る」
「ご飯はもらったかい ?」
「まだもらってません…」
「だったら早くもらってきなよ、せっかく高価なご飯なのに…、なくなっちまう」
「そうですね。もらってきます」
(私はそう言って、中央にあるバイキング形式のところでご飯を注ぐことにした。それから私はご飯を注いで社交ダンスを見ながらその城内をぐるっと廻り、 庭園の方へ行った)
「おいしいなあ、お腹ペコペコだからなぁ。この北京ダック…、一生懸命食べよ、」
(案外村人というのもいいものなのかもしれないが、これがずっと続くわけではない)
「はぁ、私、もう…」
「気楽なんだなあ村人ってのは」
「誰?」
「俺だよ俺。主人公。お見知りおきを」
(そこにたのは昼間、私にいちゃもんつけてきた主人公であった身なりが貴族のものだから、パーティの庭園にいても何ら遜色ない、皆様華やかな衣装着てるのに私だけ村人一緒でてきてしまった。逆に新人があんなタキシードだのドレスだの貴族の衣装あったものだが)
「あなたですか?私に何の用ですか?」
「お前、主人公にならないか?」
「? 何を言っているのですか」
「俺はこの仕事に、、、心底むかついている。主人公だからというだけもてはやされるこの人生が嫌だ。しかももてはやされるだけもてはやされて使えなくなったと思ったらすぐ見切られる。しかも敵と戦うときは命懸けだ。ハイリスクローリターンなこの仕事が俺は心底嫌いなんだよ…それに引き換えお前ら村人は」
(睨む)
「あ…言葉が悪かったね、あいにく生まれてこの方、人の上に立った事しかなくてね。言葉選ぶというものが苦手なんだ。僕のために人があると思って、生きてきたからね、この前、仕事で死にかけてね今日はイライラしたんだゴメンなさい」
「いいですよもう過ぎたことですし、跡はまだ残ってますけどね」
「ごめんね。 だから終わるとしてもちゃった、教師はただけどね。・人がこのまちで城を貸し切ってパーティーをする、って聞いてきたからね、もしかしたら君も来るんじゃないかと思って」
「別に聞いてないですけどね」
「主人公という職業もいいし仕事だ…。思ってみれば人からもてはやされるということを君ら経験したことがないんじゃないかな?それにお金だって使い放題だ。村人の数よりはるかに凌駕する収入を得られる…毎日人の役立てられるし、毎日おいしいご飯と、華やかな衣装、ふかふかのベッドでぐっすり眠れる、そんな経験を 君がしたことがある?それともない?」
(あるかないかと言えばそれはない。でもこのまま無いと言ってしまえばまるで私が主人公になりたいみたいではないか、、、なんか誘導されてるような気がする)
「ないですけどそれが何か問題でもあるでしょうか?」
「きみならきっとなれるよ!!」
「どうしてそう思うんですか?」
「あと僕たち見てるじゃんこの形も、肌の色はちょっとあれだけど、身長だって似ているし、それに君、胸ないしね…女なんだろう君?」
(むかつく事を平気な顔で言う奴である。今まで勝ち続けてきたやつこういう言い回ししかできないからか全く以てむかつく)
(主人公は自分が持っていた王冠をはずし、指輪を外し、剣を外し私につける)
「ね?似合うよ?」
(鏡を私に見せる)
(私は自分でいうのもあれだが、ほれぼれする顔である、今までみすぼらしく髪質が悪いなどと思っていたがこうして指輪だの王冠だの装着すると、まさしく私は主人公のようであった)
「確かに、確かに私はあなたに似ています。それは認めます…でも私は村人に」
(村人になりたい、もしくはなってよかった。と言おうとしたが実際問題そうではない、おいしいご飯を食べられないし、ちゃんと寝れるわけじゃないし、村人衣装でちょっとみすぼらしいし、だから私は一瞬固まってしまった、そしてその隙をついて)
「なってもよかった?それは嘘だね…。なぜなら君はさっきそのおいしそうなごはん、あー久しぶりお腹ペコペコとか言ってたじゃないか ?それに最後に 私もう、と言っていた。その後に続く言葉は悩み事。もう嫌だとか、もう疲れたとかね。それにどうしてみんな華やかな衣装着てるのに、君だけみすぼらしい服なんだ?それほどお金がないんだろ?」
(合ってるから何度もできない)
「それに比べ僕の仕事は少しちょっと辛いかもしれないけれども、基本いい仕事さ。」
(私は主人公だとかメリットが大きいのかもしれないと思うよになってしまった)
「そうねでも無理よ…」
「どうしてだい!?」
「あなた使われているのはどうやって変わるのかしら?」
「それはだね、服を着替えて君が城に入ればいい…そして僕の代わりに代行してくれるだけで良い。君が嫌だったらちょっとの間でもいいさ僕はね。どうする?」
「絶対ばれるわよ、あたしお腹も…それに主人公の力とかないし主人公になるだけの理由なんてない私には何もない過去もない、動きもない、能力もない、それでも私はなれるというのかしら?」
「なれる。そんなことそもそもやらないんだ職業選択というものがあったよね、ありがとほんとに正しいかどうかわからない、一生縛られるだけなんておかしいと思わない?なれるはずなんだ ‼︎‼︎」