アンニカさんの探し物
前回までのあらすじ
主人公が魔物に襲撃されていた町の近くのダンジョンに入ると急にダンジョンバトル勃発→勝った→新しい入口か新しいダンジョンを作れることに。
アンニカさんは急に消えた主人公を必死に探し回る
盗賊さんたちは森で散々な目にあう
「あっ、そうだ。そういえば私の探し物見つかりましたよ。」
あれから離れている間にあったこと(ダンジョンに入ったらどっかに飛ばされてそれで戻ってきたとだけ)を話して、アンニカさんからも何があったか(探査魔法を使いながら森をひたすら走り回っていたそうだ)を聞いたりしながら次の町に向かって歩いていたら夜ご飯時になって、
それでご飯(蟹づくし)を用意して、一緒に食べた後デザート(ジンジャーアイス)を食べてたら、
アンニカさんがそんなことを言い出した。
【見つけたんですか?】
少し不安になりながらも聞く。
だってアンニカさんの探し物を探すための旅だっていうのにもう見つかっちゃったのなら・・・。
「はい、見つけましたっ。」
嬉しそうにそう話すアンニカさん。けど私はそれを素直に祝福できない。
こういうときばかりはこのあまり動かない表情筋がありがたい。
「それでっ、次はどこに行きます?」
どうやら、旅は続けてくれるようだ。
【そうですね、今回は町が襲撃されててあんまり楽しめなかったですから、
次は町の守りが比較的硬いところに行きましょうか】
「そうですね。大きい街だったら私の探し物の情報も集まるでしょうしそうしましょうか。」
あれ?
【探し物は見つかったんじゃないんですか?】
「はい、見つかりましたよ。」
いや、そんなきょとんとした感じで応えられても。
【なのに探し物の情報を探すんですか?】
「はい。」
ますます訳が分からない。
私が悩んでいるとアンニカさんが何か思いついたような顔をした。
こういう感情がすぐに表情に出るところ私にとっては好ましいんですけど、
誰かにだまされたりしないかと時々私は心配になります。
「えーっとですね、私の探し物はですね。結構な数に分裂してまして。
それで探しきるには結構時間がかかると思うんですよ。
そうなんですけど、これからも一緒に探してもらえないでしょうか?」
こう、むにょーん、とおもちをちぎるみたいなジェスチャーをしながらアンニカさんが教えてくれる。
ああ、そういう事。まったく不安に思う必要もなかった。
アンニカさんと一緒にいられる時間が増えるなら私としても好ましい。
【ええ、大丈夫ですよ。むしろ私としてはアンニカさんと一緒に旅できる時間が増えるので嬉しいですよ】
「あっありがとうございます。そういってもらえてうれしいです。」
【じゃあ、ちょっと早いですけどもう寝ましょうか。
今日早く寝る分明日は早くに起こしますけらね。】
うん、やっぱり表情にすぐ出るのも考えものかも。
こうも嬉しそうにされると照れくさい。
それにしても探し物が複数あるとは。それに結構な数に分裂してるって。
いや、聞いた感じだと力の塊的なものだから分裂しててもおかしくないけど。
まあ、これはいいニュースだよね。
アンニカさんにとっては悪いことかもしれないけどそれでも私としては嬉しい。
それだけあるってことはそれだけいろいろなところに行けるってことだもんね。
どこがいいかなー?
私にとって完全に初見という場所はあまりない。
ダンジョンの魔物とシンクロして魔物越しにたいていの場所は見たことがあるからだ。
そうなんだけどやっぱり生で外に出て見るのは違うし、何よりアンニカさんがいる。
一人で見るのと二人で見るのもやっぱり違う。
孤独も悪くはないけどそれはもう飽いた。
アンニカさんのぬくもりに包まれ眠りゆく中で私はそんなことを思った。
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腕の中で眠るこの子を見て思う。
よかったー、と。
私が探し物を見つけきるまではそれはもうとても長い時間がかかるとおもう。
それについてきてくれるって。それに、その、一緒に旅できる時間が増えて楽しいって言ってくれた。
まず私の探し物は世界中に散らばってる可能性があって、
だからとりあえずまず世界一周はしないといけない。
それだけで結構な時間がかかるだろうし、今回は石ころに入り込んでいたからよかったけど、
これ動くものに入っていた場合世界一周している間にすれ違う可能性は結構ある。
それに私の探し物は他のものに入ったからと言って特別な効果が表れるとは限らない。
今回がそうだった。
ただの石ころに入り込んだ。そして効果を発揮した。
今回表れていた効果は「重量が少し重くなる」だった。
私自身がある程度の範囲を探知することができなかったら探すのを諦めかねないレベルの変異だった。
もっと派手に、例えば周囲に死を振りまくとかだったら分かりやすくていのに。
まあ、何はともあれ今回の回収でだいたい一万分の一ぐらい回収できた。
この調子で頑張ろう。
後、観光だけどどこがいいかな?
せっかくついてきてくれるこの子が飽きてどっか行っちゃわないようにも楽しい旅にしないと。
あー、もうっ。私の知識が古いのが悔やまれる。
・・・・あっ、そうです。
あの人たちを使いましょう。
ある程度お金渡したらそういう情報でも集めてくれそうです。
いや、あんな人たちにこの子の好きそうなのは分からないかも。
はあ、あの人たちにはがっかり。
もうこの子を探すように言ったままだけどこのまんまでいいでしょう。
もし、また会うことがあったらその時に言えばいいですよね。




