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とある山賊の一日

「ちっ、なかなかうまくいかねえもんだな」


俺は山賊頭のピートだ。

ちょっと前に前のお頭が仕事で死んじまったから俺が頭になった。

前の頭は臆病者だった。

荷馬車にちょっと護衛がいるとすぐに見逃した。

そんなことをしなけりゃおれたちはもっと大金持ちになっているってのに。

そんなお頭だが魔術師だったんだが結構な腕だった。

その上体術もある程度だが使えるってんでだれも逆らえなかった。

そんなお頭がなぜ死んだって?

そりゃああれだろ、俺が罠にはめたに決まってるだろ。

誘い出して後ろからブスリだよ。


ちょうど近くの他の山賊と仕事の縄張りでもめてたからそいつらに罪をかぶせてやった。

うちの山賊どもはあほばっかだからな。

すぐに信じたさ。

それで御礼参りだってんでその山賊どもの寝てるうちに奇襲をかけて皆殺しよ!

少しこちらにも犠牲も出たが大勝利だ。

これで真実を知る者は俺一人のみ。ついでに奴らのため込んでた宝も俺たちのものだしな。

腕っぷしでは俺が元お頭を除けば一番だったからな。

元お頭のほうが強かったって認めるのは癪だが、

この業界では相手の強さも見極められねえんではすぐに死んじまう。

まあそれで俺が一番強いってんでお頭についた。


えっ?俺がお頭についてやったことだって?

そりゃあもうバンバン荷馬車を襲ってやったよ。

たまに逃げられたがそれでも前とは収入が比べ物になんねえ。

女の商人がいれば俺たちで使うしな!


そりゃあもう順調だったんだが国家の犬共が急に俺たちのねぐらの山狩りをするって情報が入ったんであわてて荷物をまとめて退避したんだよ。

ちくしょう、女どもを持っていく余裕はなかったんで置き去りのままだ。

国家の犬共と戦うって選択肢もあるにはあったんだが奴らとは武器が違う。

あいつらは全員、魔剣を使ってやがるが俺たちには数本しかない。

地の利はあるがぶつかれば被害が大きすぎる。


ちっ、仕事場を移すしかないな。

仕事場を移すとなると、俺たちのねぐらも探さなきゃならない。

基本的には俺たちは自然の洞窟をさらに拡張してねぐらにしてるんだがいいところが見つかるかどうか?

部下たちに探しに行かせて俺は休んでいると


「お頭いい洞窟が見つかりやした。

 掘らなくてもそのままねぐらにできそうですぜ。」

っと部下が知らせに来た。

やれやれねぐらは何とかなりそうだな。

あとはそこをねぐらにしているだろう魔物か動物を始末すればいい。

えっ?危険はないのかって?

ないさ。

なんでだかは知らないがここら辺の地域には強い魔物は現れないいんだよ。

そのぐらいならこっちにも魔剣があるし大丈夫だろ。


部下の案内でその洞窟に行ってみるといいところだった十分広いし戦闘さえできそうな広さがある。

ここをねぐらにしている者を倒すことにして部下に奥のほうを探索に行かせる。

今ぐらいの時間だと狩りに出ていないと思うが、

もしいたら広間まで連れてくる役割もある。

少し待っていると部下があわてて戻ってきた。

「おっお頭

 ここはダンジョンですぜ!奥に竪穴があったんでやすが壁がつるつるで

 とても自然にできたものとは思えやせん。」


「ほう、それはいいじゃねえか。

 ここらで強い魔物が出てきたっていう情報はねえ。

 ってことはこのダンジョンはまだできたばっかってことだ。

 攻略してダンジョンコアを売り払えば一生とは言えねえがしばらく贅沢ができるぞ。

 野郎ども!このダンジョンを攻略するぞ!」


「「「へいお頭っ!」」」

と部下をあおりながら冷静に考え事をする。

ダンジョンは急に世界に現れだしたものでその中には魔物やトラップがうようよしているということだ。

ダンジョン産の魔物は殺しても魔石やまれに素材を残して消えるらしい。

この魔石だが魔法の発動の補助をしたり、触媒となったり、魔道具の燃料になったりと活用の幅がとにかく幅広い。

なんで売るとこは事欠かねえ。

次に素材だがこれもなかなかにいいものだ。

ダンジョンの外にいる普通の魔物からとれるものより質が良く高めの値段で売れる。

この二つもそれなりの値段で売れるんだがダンジョンコアは文字どおり桁が違う。


ダンジョンの最奥にあるダンジョンコア

これを取ればダンジョンは死ぬ。

だからわざととらずにそのダンジョンを人間で資源庫として管理するということもあるらしいが

俺たちはこれを取って売り払う。

当然利益の配分はお頭である俺が一番多い。

今の魔剣も悪くはないが新たな魔剣を買うこともできるだろう。

そうすれば国家の犬どもにもまけねえだろう。


ただダンジョン攻略にはそれなりの危険が伴う。

中にいる魔物はもちろんだが数々のトラップが待ち受けている。

まあ俺は部下たちに先行させてトラップに注意させればいい。

引っかかっても俺が痛い思いをするわけじゃねえ。


それにこのダンジョンは部下に言った通りできたてだ。

ダンジョンはある程度できてから時間がたつと、

ダンジョンの外に魔物を進行させ始める。

管理に失敗して町が一つ滅んだっていう話があるくらいだ。

その点このダンジョンは安心だ。

この付近は強い魔物がいない=出来立て

って寸法だ。

じゃあダンジョン攻略を始めるか。


「はぁ、はぁ」

ったくこの縄梯子はどこにまで続いてるんだ?

罠の危険性を考慮して部下を先行させてるから先が見えねえ。

それと上ったところで強力な魔物がいるかもしれねえから十五人全員で登ってるから縄梯子が揺れる揺れる。

ちなみに登る順番としては俺は先頭からだいたい三分の二ぐらいのところだ。

これなら下からの攻撃にも上からの攻撃にも部下がちょうど盾になってくれるはずだ。

「おいっ!この縄梯子の終わりはまだかっ!」

「今ちょうど半分ぐらいですっ!」

先頭の部下から返事があるがまだ半分もあるのか。

ったく部下だけで行かせればよかったぜ。


っと考えごとをしていると俺の横を何かが落ちてった。

部下が間違えて落ちてったのっかとあわてて確認するが誰も落ちてないという。

「うぎゃー!!」

っ!今度な部下の悲鳴だ。

「おいいったい何が・・・・」

確認のため叫ぼうとしたとき、

俺の横を何かともつれながら部下が落ちて行った。

「ぐわっ!」

まただ、また部下が何かともつれながら落ちていく。

「上からの敵襲だっ!おいさっさと降りろ!」

おそらく相手は飛べる魔物だろう。

こんなとこでは戦えやしない。

このままじゃ落下して死んじまう。

くそっ出来立てじゃなかったのかよっ!

出来立だから簡単に攻略できるって思ったのに

前の部下がどんどん落ちて言っている。

下の部下は降りようとしているが遅々として進まない。

「おっお頭っ上っ上っ!」

一つ下の部下が騒いでる。

そんなこと騒ぐ暇があるならさっさと降りろと思いながら上を見てみると。








「えっ、くま?」

くまの顔面がどアップで見えた。


えっ、クマって飛べたっけ?


と思いながら俺は意識を失った。

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