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シャーリーさんとお話し

【すみません、ご心配をおかけしてしまって。

 起きるのはもう少し遅いから大丈夫だと思っていたんです】

シャーリーさんとシャーリーさんのお母さんに謝る。

どうやら私がいなかったことで結構心配させてしまったようだから。


「そんな事は別にいいんだけど、どういう事なの?」

おずおずと言った感じでシャーリーさんが聞いてくる。

【旅に出るという事ですか?それともアンニカさんの事ですか?」

「旅に出るっていう方。」

【はい、それはですね、アンニカさんが探し物をすることについて行くことにしました。

 この広い世界の様々なことを見聞きしたいと言うのが私の旅してる理由ですし。】

本当の理由は隠しごとがつらいっていう事だけどね。

「・・・・・・・そう」

シャーリーさんは何か言おうとしまったが、口を閉じてそういった。

そのまま無言で自分の部屋に引き上げてしまった。


「ったくあの子は。

 すまんね。あの子結構あんたに愛情を感じてたみたいでね。

 あんたがいなくなるってのがつらいんだろう。無愛想だったけど許してやっておくれ。」

シャーリーさんのお母さんが誤ってくるけどそれは筋違いだ。

【いえ、許すも何も急に旅立つといったのは私ですし、

 それだけ愛情を向けられてたっていうのはうれしいです。】

「そう言ってもらえるとあの子もうれしいだろうさ。

 それで旅に出ること自体は良いんだけどね。気を付けるんだよ。」

【はい、大丈夫です。少なくとも金銭面と戦闘面では問題ありません。

 貴族とかに絡まれても最悪の場合は逃げるのでご心配なく。】

「おやおや、これは無駄な心配だったかね。

 でも貴族ののからめ手には気をつけなよ。

 いつの間にか指名手配されちまってるっていう事もあり得るんだよ。

 昔の仲間で牢屋に入れられちまったのもいたし。

 そん時は偶然に偶然が重なって何とか冤罪を証明することができたけど、普通は無理なんだし。」

【はい、ご忠告ありがとうございます。気を付けます。】

「さて、じゃあ、うちの娘と話してきてくれないかい?

 あのままじゃきっと何日か落ち込んで仕事も手につかないだろうしね

 こちらのアンニカさんと話したいこともあるし時間は気にしないでいいよ。」

【はい、ありがとうございます。これから話してきます。】

私は二階のシャーリーさんの部屋に上がった。





とんとん

「・・・・・・・・」

返事がない。念糸だとドア越しに声をかけられないから不便だ。

今度何か解決策を考えよう。

今は仕方ない。返事もないけど入ってしまおう。

私は無言でドアを開ける。

中にはベッドで布団にくるまったシャーリーさんの姿があった。

こちらからは髪の毛ぐらいしか見えないし、向こうからもこっちは見えないだろう。

またまた困った。これじゃあ念糸での会話ができない。

取りあえず解決策を考えながらベッドに近づいて端に座る。

それからシャーリーさんに落ち着いてもらうため、

布団の上からシャーリーさんの頭と思しきところを撫でる。

レベルが上がって強化された私の目は捉えていた、二階に上がる時のシャーリーさんの涙を。


しばらくすると落ち着いたのか、

布団にくるまったまんまだったけどシャーリーさんがぽつぽつと話し出した。


「私ね、なんだかお母さんになったみたいで楽しかったの」

返事に声を出せないので頭を撫で続ける。

「私の方が魔道具作るの遅かったりと劣ってるとこもあったけどあなたの面倒を見てるのがね」

私もシャーリーさんといるのは楽しかった。

「でもね本当は私が面倒見なくてもあなたは大丈夫だったんだよね」

それは違う。私はあなたの存在にかなり助けられていた。

それを伝える手段が現状ないのがもどかしい。

「だから旅に出るのを心配してあなたを止めるのはお門違いで・・・・」

確かに旅に向けての心配は必要ないと思うけど、心配されるのはうれしい。

「だから、だから・・・・・・」

感情のまましゃべってるのかシャーリーさんの言葉に続きはない。

でもその感情に私の心も突き動かされ涙が出てきた。

その時私は、ばっ、とシャーリーさんに布団の中に引きこまれ、抱き着かれた。

「だから、もうちょっとこのままで」

(はい)

声は出ないけど私は心の中でそう返事した


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