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違和感

キリノア聖教国


魔物は邪悪なるものである

だから魔物は根絶すべき

というような教義のキリノア聖教の国












さて、違和感の原因を調べようと、違和感が強い方にゆっくり歩いて行ってるんですけど、

なんだか行ってはいけないような気がします。

何があるのかわかりませんが、なんだか悪いことが起きそうな予感が。

本能と言いますか?それが私に警鐘を鳴らしているのです。

悪い予感はするのですけど私は調べなければいけません。

何か危険なモノだったら私が排除しておかないといけないので。



そんな悪い予感を感じながらゆっくりと歩いていた私ですが、思わず立ち止まってしまいました。

なぜならさっきまで普通の森の景色だったのですが、目の前に庵が立っていたのです。

その装いはまさに魔女の住処。

それに景色が変わった時に何かをくぐり抜けるような感触、そして空気に違和感が。


周りを見回してみると木の側に一つ魔石が落ちていた。

私の記憶にある限り、確かあの木ののらへんにシャドーアサシンを配置したはずだ。

という事はシャドーアサシンは殺された?

この空気の違和感は聖別された空間?

シャドー系の弱点は光系、聖属性はその中でも特に効くものだからこの空間に耐えられず死んだ、

っていうところが正しいんだろうねえ。

取りあえず、私の影の中にいるシャドー系が死んでしまわないようにしよう、

と思ったらもう魔物達が勝手に対策をしていた。

私の魔物は基本的に生存を優先するようになってるからだね。

人間相手の時は生存より相手を殺さない、大怪我させない、といった様な命令をしてるから全てにおいてその限りではないけど。


そんな事を考えながら魔石を拾うと、どこからか、しわがれた恐ろしい老婆の声が聞こえてきた。

「ここに何をしに来たんだい。ここは私の領域だよ。

 お前が私の平穏を邪魔するなら私は全力でお前を殺そう。早に立ち去るがよい。」

私はその言葉に敵対の意思はないといつも通り念糸で文字を書いて伝えようとした。

そう、念糸を使ってしまったのだ。

私の念糸が文字を形作る前に、空気が変わった。

そしてその現象に伴い念糸がほつれて壊れてしまった。


この感じは、この空間がさらに強く聖別された?

神聖なものとはいえ、何事もやりすぎはよくない。

普通に聖別された空間は、一部の種族を除き、受け入れるというような印象がある。

しかし、今のようにやりすぎると、もはやこれは他への拒絶である。

その空気に耐えられず、念糸はほどけてしまったのである。


そして、その場が聖別されると同時に私に向かって火の玉が飛んできた。

おそらく火魔法の〈ファイアーボール〉だろう。何らかのカスタムはされているだろうけど。

私は〈ウォーターウォール〉を発動した。

しかし私は本能に基づいてその場から急いで飛び離れた。

私が離れたのと同時か少し遅いぐらいに〈ファイアーボール〉が、

私の〈ウォーターウォール〉をやすやすと突き破った。


十分な量の魔力を込めたはずなのに。


ああ、この空間のせいか。

聖とは何か、邪とは何か。

いつの時代も、どんな宗教も、たいていの場合邪とするのは外敵だ。

もしこの空間が、外敵のみの魔法を拒絶するというならば、

相手の魔法は威力がそのまま、私の魔法は威力が激減、という事になってしまう。

このまま魔術合戦をするのは不毛です。

私の魔力は大量にあるけど、相手の位置どころか、どれだけの強敵なのかすらわかっていない今、

それをするのは危うい。

仕方がない。

少し無理をさせることになるけど私の魔物に頑張ってもらう事にしよう。

その間に念糸なり何なりで意思疎通を図ることにしましょう。



決めたら行動はすぐにおこします。

私の影に潜んでいる魔物はたいていシャドー系なのでこの空間では厳しいでしょう。

だからこの空間の外から魔物を持ってこないといけないのですが、

ここに来るまでは少し時間がかかります。

幸い、村を守るためにレベルが高い魔物達を近くまで来させていたので絶望的な時間はかかりません。

それまでの時間稼ぎをしないと。


私の影からシャドーパラディンを出します。

直訳すると、闇の聖騎士、という訳の分からないことになるのですが、

聖騎士とついているのはだてではありません。

シャドー系としては異質で、光属性、つまりその派生である聖属性も弱点ではないのです。



私の影の中には五体いるんですけど、一体は他のシャドー系の保護で動けないので四体。

今は相手の出方を探るために二体だけ出しておきましょう。

結界で覆われてなければ、外からさらに持ってくることもできたのですが、

無理なものは無理なのでしょうがありません。


シャドーパラディンを出すのと同時に、

今度は人の頭ほどもある氷が複数個飛んできました。

けどこの程度なら問題ないです。

私の予想通り、シャドーパラディンがすべて砕いてしまいました。

さて、次は何が飛んでくるのかと警戒していましたが、なにも飛んできません。

もしかして精神系の魔法とかでしょうか?そちらに対しても警戒しますが、何の予兆もありません。


「あのー、質問良いですか」

また、しわがれた恐ろしい老婆の声が聞こえてきた。

けど、その声と口調が全然あっていない。

もしかして声を魔法か何かで変えているのでしょうか?この口調が素のようですし。

よく分からないですが相手が戦う気はないみたいですので、とりあえず私は頷いておきます。


「もしかしてどこかの神殿の方ですか?」

神殿?もしかしてキリノア聖教の事かな?あそこは私に敵対的なんだけど。

けどもしかしたら他の神殿の事かもしれない。

別にキリノア正教しか神殿がないわけじゃないし・・・・・・・・

うん、よく分からない。取りあえず首をかしげておこう。


「えっ、あれ、でもシャドーパラディンが・・・・・・・・・・・

 取りあえず少し待っていてください。今出ていきますので。」

なんだかよく分からないけど私が敵対的じゃないと伝わったみたい。

よかった。


明日の二時ぐらいに次話投稿、その後リアル都合でまたしばらく空きそうです。

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