魔導具作り
シャーリーさん視点とかは誰視点か分かりにくい時だけつけることにします。
今回の場合だと二人出てるので誰視点という事が書けないので
ゴリゴリゴリ、トントントン、スッスッスッス、ぺタペタペタ
現在私は自分の仕事である魔道具を作っています。
ですがおかしなことがあるんです。
魔道具は二種類あります。
魔石などで動く物と、使用者の魔力で動く物と。
私が作るのは使用者の魔力で動く物です。
魔石で動く物は構造が複雑で難しく、ほぼ独学である私には作ることがまだできないからです。
あくまで、まだ、ですからね。そのうち作れるようになると私は思ってます。
それでご飯を食べた後さあ、仕事に取り掛かろうと作業場に行ったのですが、
あの子が一緒について来てしまっていたのです。
私が作る程度の魔道具にはそう危険な材料も使わないし、
ちゃんと作動するか試すときも外でやるので危険はまずないのですが、万が一があります。
だから外に連れて行ったのですが、それを一緒に遊んでもらえると勘違いしたのか、
あの子は森の方に行ってみたいと言って(書いて?)きたのです。
正直あの子と一緒に遊びたいという欲望は非常に大きかったのですが仕事があります。
しかもこれまでさぼりまくっていたので大量に、それも期限が近い物ばかり。
私は残念ながら、非常に残念ながらあの子と一緒に遊ぶことができず、仕事を始めたのです。
それでですね、それだけでしたら普通に、というには残念すぎる出来事ですが普通の事です。
それからがおかしいのです。
始めてから十分ぐらいたったころでしょうか?集中していたので分かりませんが、多分それくらいです。
その時私は、スッス、と集中して魔道具に魔方陣を彫っていたのですが、トントン、
と魔道具を組み立てる音がしたのです。
耳を澄ますと他にもペタペタと色を塗るときの音がしたり、
染料に混ぜるために魔石を砕くときの音がしたりするのです。
不思議に思って辺りを見渡してみると、空中に魔道具の部品たちが浮かんでいるではありませんか。
私の右側では染料の調合が、左では魔方陣を彫っていて、前では魔方陣の溝に染料を塗っていて、
後ろでは魔道具が組み立てられていました。
私がする全行程が空中で行われているのです。
しかも一個ずつとかいう量ではありません。かなりの数が一気に作られていくのです。
それでいてとても正確で、とても私では出来ないほどの速度で。
何が起こっているのか分からず呆然としていると、その間にもいくつかの魔道具が完成していました。
はっ、もしかして作業中に居眠りしてしまって夢を見てるんじゃないか。
それなら早く目覚めないと。
私は目をギュッとしてパチッと開きました。
悪夢とかを見た時はだいたいこれで目が覚めるのです。
ですが周りの様子は変わりませんでした。
頬をひねってみましたがちゃんと痛かったです。という事はこれは現実なのでしょうか?
私が現実逃避していると、空中に浮いている物がだんだん減っていきました。
いつの間にか今日やらないといけない分は片付いていたようです。
次に箪笥の引き出しが開きました。私の練習用の材料が置いてあるところです。
私は理解できない現状に頭がマヒさせながら「あっ、そこは練習用だからだめ。」と言いました。
すると箪笥の引き出しは閉まりました。
私の服の袖を引っ張るものがありました。なんでしょう?
顔を向けてみるとあの子がいました。
【森に行きたいです】
「・・・・・・ああ、うん行こうか」
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森に違和感を感じました。
私の魔物の目を通して確認してみましたが、違和感の原因は確認できませんでした。
魔物の目を通してでは感じられないことがあるのでしょうか?
魔物の目を通してと表現していますが実際は五感、いえこの世界では魔力感知も含めて六感でしたか、
とにかくその全てを感じることが私には可能です。(直感は第七感と言われています。)
だから私が森に違和感を感じた時の情報と、魔物を通して感じた時の情報量は一緒、
いえ獣系の魔物は五感が、シャーマン系の能力のある魔物は魔力感知が、
優れているはずなので情報量はむしろ私が感じてるのより多かったはずです。
では何が条件なのでしょう?
それは置いておいて何があるのか、確認に行ってみたいのですが私は預かりの身です。
さすがに勝手に森に行くのはだめでしょう。
何匹か魔物の存在を確認できましたし、そんなところに私を一人で行かせてしまったとあっては、
シャーリーさんたちが責められるかもしれません。
私の精神年齢は大人であっても見た目は子供なのですから。
だからシャーリーさんを誘って森に行こうと思ってのですが、シャーリーさんは仕事があるようです。
お手伝いすれば早く終わって森に行く時間もできるかもしれません。
手伝いましょう。
ついて行った小屋はどこか魔道具の工房に似ていました。
というより実際に魔道具の工房らしかったです。
ホムンクルスが働いている王都の工房にどことなく似ています。
いえ、もちろん王都の工房の方が大きくて立派ですけどね。
私も一緒に中に入ると、危険だと言って追い出されてしまいました。
中に入らないと手伝えないじゃないですか。
ああ、私の見た目は子供でしたか。確かにそれは危ないですね。
仕方がないので私はこっそりと侵入して手伝うことにしました。
王都の工房で働いているホムンクルスと《シンクロ》して魔道具の知識を一時的に共有。
個数が何個もあるみたいだから《思考補助》を使って並列思考でいくつもの作業を同時進行。
《念動》や風魔法の〈風刃〉などを使って素早く作業を進めていく。
どうやら本業ではなく内職的なものらしく、すぐに材料がなくなった。
箪笥から引き出そうとしたらそれは仕事ではなく練習用らしい。
という事はお仕事はもう終わったのかな?だったら森に行けるよね。
【森に行きたいです】
「・・・・・・ああ、うん行こうか」
よし、やった。




