叶わぬ恋
俺、柊一樹には、好きな人がいる、それが、俺の親友、海堂湊の幼馴染の朝比奈晴だ、でも、その恋は始まる前から終わっていた、何故なら、彼女が好きなのは俺の親友の湊だからだ、もちろん、本人がそう言っているわけではない、しかし、話し方や態度はまさに、ヒロインであり、部外者が口を出せる筈がなかった、俺も、湊と晴とは小学校から高校まで、長く一緒だが、二人の仲は凄まじかった、小学校から高校まで、あの関係が維持できる子は周りにあの二人しか思いつかなかった、二人はまさに、ラブコメの主人公とヒロインであり、俺が入る余地はなかった、だから、決めた、何も、俺が幸せになる必要はない、俺は彼女が幸せで、親友も幸せならそれでいいと思っている、もちろん、湊には言えないし、言ったらあいつは納得しないと思う、なら、陰で支えればいい、二人をくっつけるために。
そのためにクズにだって、なってやる。
そんなことを考えていると、朝のホームルームギリギリで、二人が教室に入ってきた
「もう、湊のせいで遅刻しそうになっちゃったんだけど、次からはもっと早く起きること、いいね?」
「わ、わかってるって、お前は俺のお母さんか…」
「わかってないから言ってるの、ほら、早く席座って」
そう言いながら、二人は席に着く、この二人の仲を見ていると、ほんの少しだけ、「いいなぁ」と思ってしまう、でも、俺は二人には恩がある、だから、それを返すために、俺は、二人を応援しなくちゃいけない、だから、
「とっとと失せろよ、俺の恋心…」
この恋心は、邪魔そのものであり、諦めきれないんだなと、自分自身に対して失望した、二人はもう忘れているかもしれないが、俺は小学校の頃、クラスで集団いじめに遭っていた、上履きを隠されたり、教科書や机に落書きをされていたり、とか、そんないじめを、やめさせてくれたのが二人だった、二人は周りに流されず、俺のことを「親友だから」という理由で助けてくれた、俺は、今でも助けてもらったあの時のことを鮮明に覚えてる、その恩を、俺は返すだけだ
「絶対に幸せにならなきゃいけない」
心の中でそう決意した、二人は、本当にお似合いだった、これで付き合っていないなんてどれだけ二人は拗らせているんだと思った、だから、昼休みに、湊に聞いてみることにした。
昼休み、俺は彼を体育館裏に呼び出した
「珍しいな、一樹から俺を飯に誘うなんて」
「まあ、ちょっと聞きたいことがってな」
「聞きたいこと?」
「ああ、答えにくいなら、答えなくていい」
「なんだ?、答えられる限りだったら答えるぜ」
「…ぶっちゃけ、好きか?、晴のこと」
少しの間、沈黙が広がった、でも湊はの答えは、俺の予想していたものだった
「ああ、好きだよ」
その言葉は、俺にとって嬉しいのか、悲しいのか、はたまた怒りなのか、自分の感情が自分でもわからなかった、
「…そうか」
「でもなんで急にそんなこと聞きたかったんだ?、もしかして、お前も…」
続きを言おうとしていたが、遮るように
「んなわけねえだろ、安心しろよ、ただ、聞きたかったんだよ、お前の本心が、どう思ってるのか」
そういい、珍しく湊と二人で昼食を食べた
昼休みを終えて、湊と別れた後、俺は考え事をしていた
「もしかして、バレてるのか?、俺の好意、いや、そんな筈ない、そうならないように晴と適切な距離保って…」
「なーにしてるの?一樹くん」
ウルフカットで銀色の髪を風に靡かせながら、腰に手を当てているもう一人のヒロイン、それが早乙女琴音との初めての顔合わせだった
現在登場した人物たちは全員高校一年生です、後季節は春です




