アオハルクラブ、始動
引き寄せらられる力のままに、部屋に入った僕。そこには、櫻ちゃんともう1人男性がいた。見覚えがある。
「はははっ、威勢がいい生徒は俺の好みだよ、梅島春翔くん」
「あなたは……学園長?」
「そう畏まらなくていいよ。気軽に百合原先生って呼んでくれ」
そう笑うのは、この学校の学園長。百合原 蓮先生だ。顔はにこやかなのに、相対すると感じるこのプレッシャーみたいなものが、この人が只者じゃないことをひしひしと感じさせる。
そんなプレッシャーを浴びると自然と警戒してしまう僕を、百合原先生はなおもにこやかに見つめてくる。
「威勢がいいのに、理性も強く働く。いい男だな、君は」
「は、はぁ?」
「実は、さっきの担任と君のやりとりはここから春守さんと見させてもらっていたんだよ」
「えっ?」
プライバシーもへったくれもない。まぁ、当事者ではあるから強くは言い返せないけれど、なんとも言えない気持ちにはなる。だけど、その後の百合原先生の言葉に、そんな思いも吹き飛ぶことになる。
「それでさ、クラブ活動の件なんだけど。俺の直轄で活動を許可しようと思うんだ。条件としては、梅島君と春守さんの2人で活動することと、活動内容は定期的に俺にも報告すること。どうだ?悪い話じゃないだろ?」
えぇ?学園長直轄のクラブ活動ってなんだよ!?っていうツッコミは胸にしまい、嬉しそうな櫻ちゃんの顔見てたら断る理由はない。
「わかりました。でも、百合原先生」
「なんだい?」
「100%の善意ではないですよね?あなたにも何かしらのメリットがあると思ったから一枚噛んでみたんでしょ?」
「はははっははっあっはははっ。君は勘まで鋭いのか、強い男だな」
「まぁ、好きな人の隣に立って恥ずかしくない人間でいたいですからね」
「それはいい心掛けだ。それで、君の疑問に応えると……その通りだ。もちろん君達の活動を支援したいという気持ちが1番ではあるがね?この活動を通じて、新しい想い出と共に今までの想い出が蘇る可能性を見てみたいと思ったんだ。俺の純粋な興味だな。全てを忘れているのなら蘇ることはほぼないと思うんだが、軽く話を聞いた感じ、よっぽど強い想い出は微かにだが残っている兆候が見られているみたいだからな。それもあって、君と春守さんの2人での活動を許可する、というわけだ」
「なるほど。それなら、僕は喜んで百合原先生の手を取らせてもらいますね」
「おう!なんか周りから言われたら俺の名前を出せばいいし、直接呼んでくれていい。あ、それと部室については、俺の部屋の隣に使ってない私室がある。そこ使ってくれ部費についてはクラブ活動だから学園としては出せないが、俺のポケットマネーから必要だと判断した経費は出すから、よろしく」
どう考えてもオーバースペックな至れり尽くせりに僕も櫻ちゃんも目を丸くするけど、兎にも角にもこれで、アオハルクラブは無事?始動することができそうだ。
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