新しい想い出作りません?
クラスが決まって、最初のオリエンテーション。自己紹介から始まるんだけど、苗字が「う」から始まる僕は序盤に……いや、珍しく出席番号が1番だった。
偏ってない?うから始まるのに1番?ちょっと気になったけどそれは些細なこと。唯一最大の問題とすれば、僕の自己紹介がこの後の流れに影響しやすいこと、かな?
無難にやっておこう。
「皆さん、初めまして!僕の名前は『梅島 春翔』です。体を動かすのが好きです!仲良くしてくれると嬉しいです。1年間よろしくお願いします!!」
無難すぎるかもしれないけど、下手なことしてスベるより全然問題ないなって思ってるし、拍手も出てるからありがたい。このクラスはいいクラスな気がする。
そして、貴女の番になる。名前を聞いてしまえば貴女が本人だとわかってしまうけど、それでもよかった。貴女が貴女なら、また1から想い出を作っていけばいいと思うから。
「皆さん初めまして。『春守 櫻』です。皆さんと楽しい1年が過ごせたら嬉しいです。よろしくお願いします」
確定だ。貴女は、小学校の頃に仲が良かった、僕が大好きだった……今も大好きな櫻ちゃんだった。改めて嬉しい気持ちと想い出を失ってしまってあの頃とは違うことに悲しさを覚えるけれど、そんなことはいい。また新しい想い出を作っていこう。
「と、思ったんだけどなぁ」
予想外だけど予想通り、櫻ちゃんの周りには人が集まってしまい、僕が話しかける隙間がなかった。当時から男女分け隔てなく人気があった櫻ちゃんだ。中学時代がどうだったのかはわからないけど、今目の前にいる貴女はあの頃と変わらない貴女だ。
それがとても、嬉しかった。
なのに、貴女はこちらに目を向けると僕の方へと近づいてくる。
「梅島君、お話しませんか?」
「は、春守さん!?今話してたのに大丈夫なの?」
「えぇ、ちょうどお話に一段落ついていたところなので問題ないですよ?そんなに気にしなくてもいいんですから……クラスメイトでしょう?」
「そう……だね」
ボクの名前を聞いても思い出す様子もなかったけど、友達とかじゃなくてクラスメイトって言われたことにちょっと内心落ち込む。
でも、落ち込んでる場合じゃない。何か話題をと思いながらも悩んでいると、櫻ちゃんの方から話を振ってくれる。
「梅島君は入る部活とかって決めました?」
「部活かぁ。体動かすのは好きだけど、ガッツリ部活でやりたいかって言われるとそんなでもないし……かといって文化系はそんなに興味がなくて」
「そうなんですね……」
「春守さんは?」
「私、ですか?」
「そう、春守さんは決めたの?」
「私は、新しく部活……というかクラブを作ろうと思ってるんです!」
「え?」
「だから、新しくクラブ活動をしたいと思って、作ろうかなと」
「作るの!?すごいね、春守さん」
「えーっと」
と、急に言葉に詰まる櫻ちゃん。
「???」
「梅島君……私と一緒にクラブを作ってくれませんか?」
「なんで!?」
僕は動転してしまう。なんで僕?しかも、新しいクラブを作る?
「梅島君とがいいなって思ったの。朝、あの校庭でキミと会ってから、ずっと心に残ってたの。だから、私とこの場所で、新しい想い出をたくさん作ってくれませんか?」
戸惑いは尽きないけれど、櫻ちゃんにそこまで言われて、僕が迷うはずもない。
「……僕でよければ喜んで」
「あ、ありがとうございます!!」
「それでさ、どんなことをするクラブなの?」
「それはズバリですね……アオハルクラブ、です!!」
さぁ、どんな事をするのか全くわからないけれど、ワクワクしてきた。
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