うちの婚約者は最高です
ルイス視点になります。
冒険者ギルドの馬鹿どもを鎮圧した僕。馬鹿どもはエルシィにうっとりしている。
「エルシィ、帰ろうか」
エルシィを見せびらかしたい気持ちもあるが、このままではもっと面倒なやつらが来てしまうだろう。
「え?うん。あ、待って。なんか依頼を受けたいな」
素早く馬鹿どもが道をあけた。依頼を貼り付けてある冒険者ギルドの掲示板を確認する。
「エルシィ様がこちらにいらっしゃるって本当!?」
「いたわ!きゃあああああ、エルシィ様あああああ!!」
「いやあああああ、エルシィ様の男装姿よおお!!」
「あああ、麗しすぎるうう!!」
来てしまった。やかましいアマゾネス軍団が来てしまった。
一応説明すると、エルシィは女冒険者の希望の星であり、超モテる。さらにはヒルシュ領では英雄なので、平民の娘にも超絶モテる。よく見たら平民の野次馬も来てる。
自ら先陣を切って戦い、小さな村でも見捨てず、私財を使ってまでヒルシュ領を守り続けたエルシィ。当然領民からの信頼もあつく男女問わず人気がある。つまり、ヒルシュ領は敵だらけなのだ。早く帰りたい。
「エルシィ様、お会いしたかったですぅ!」
「エルシィ様ぁ、今日も素敵ですね!」
「こんにちは、可愛い子猫さん達」
にっこりと笑う、僕のイケメン女子。超カッコいい。
『きゃあああああ!!』
エルシィさん、サービスが過剰すぎやしませんか。その笑顔、綺麗でカッコいいんですが。超ときめくんですが。冒険者ギルドの馬鹿どもが悶えてるんですが、踏み潰してもいいですか? 僕の婚約者、マジイケメン女子です。抱いてください。
あ、アマゾネスが一人、エルシィが素敵すぎて倒れた。
「大丈夫?」
優しいエルシィは、慌ててアマゾネスを抱き起こした。
「らららららひじょーぶでありみゃす!!」
明らかに(頭が)大丈夫じゃない。
「エルシィ、代わるよ」
治癒魔法をかけてやる。頭の残念さまでは治せないけどね。
「出たわね、ルイス=クレバー!」
「エルシィ様を独り占めするなんて、憎憎憎憎羨ましい!!」
羨ましいのか。ふふん、僕は後ろからエルシィのもちもちほっぺにスリスリしてみせた。僕が毎晩スキンケアを欠かさないから、エルシィのほっぺはもっちもちだ。
ちなみに靴底が高めだから普段より目線が近いが、僕の方がまだ背は高い。
「ルイス…」
エルシィがうっとりと僕を見つめ…!??
「んんん~!??」
「駄目だよ、ルイス。私とイチャイチャしてるのに、他の女の子を見るなんて…お仕置きが必要かな?」
い ろ け が!!
背後の僕を捕まえてディープキスをかましたあげく、上目遣いに唇舐め不敵な笑顔のコンボいただきましたあああ!!色気がスゴいよ!頭が真っ白だよ!
きゃあきゃあ言いたくなるよな!エルシィ超カッコいいもんな!
「あ、あばばばば…」
もはや、人語を発することもできない僕。
「ふふ、かぁわいい。私のことで頭が一杯の顔だね」
エルシィ様はカッコいいです。余計なことなんて考えられません。あの、顎撫でないでくすぐったい…いや、近い近い近い!これはキスですか!?僕、奪われちゃいますか!?
「う、羨ましい…」
「エルシィ様、マジ王子様…」
「なんで相手がルイス…いや逆においしい?」
ギャラリーが気になって視線がそれた一瞬、キスされちゃいました。きゃああああと叫ぶアマゾネス軍団。僕も内心叫んでます。きゃああああ!!嬉しいけど恥ずかしい!そして完全にホールドされてて逃げられない!
「こら、よそ見しない。余裕だね、ルイス」
「…エルシィがかっこよすぎて辛いんだよ!ドキドキしすぎるからどうにか気をそらしたいんだよ!エルシィが好きすぎておかしくなりそうなんだよ!よそ見する余裕があるわけじゃない!!」
僕は必死だ。死因がときめき過ぎか恥ずか死になりそうだよ!
「そうなの?ルイスは可愛いなぁ…」
うっとりとしたエルシィさん、近い近い近い!しかし視線をそらせばキス。なんかさりげなく尻を揉まれてませんか!?
『羨ましい…』
ギルドにいた全員から呟きが零れた。このポジションは譲らん!しかし、恥ずかしいし死ぬ!
「エルシィ、依頼は!?」
「あ、そうだった。ルイスが可愛くてつい…」
あっさり掲示板に向き直るエルシィ。寂しく感じたのは一瞬だけだった。
エルシィが掲示板に向き直り、へたりこんだ僕を支えながら耳元で囁かれ、僕は完全に思考を停止した。
「続きは家で…ね?」
僕の婚約者がイケメン女子過ぎる!!
僕は床で悶えるはめになりました。婚約者がかっこよすぎます。どうしたらいいですか!?誰か教えてください!




