ジェリーちゃんと隣国
屋上にずっといるわけにもいかず、城の中に入ることにした。
お城のなかは、ドキッ☆男だらけのヌーディストフェスティバルだった。恥じらい股間を隠す男性達。ルイスの手で目隠しされました。
「ルイス、これ巻いといて」
手拭いをルイスに渡す。ルイスは手をどけて私に目隠しをしてくれた。私は別に見えなくても戦えるから問題ない。別に男の全裸なんぞ見慣れているが、ルイスの意思を尊重した。
「なんで男ばっか裸なんだ…何があったんですか?」
ちなみに女性は怯えてましたがちゃんと服を着ていたらしいです。ルイル君がメイドさんらしき女性に話しかけた。
「に、虹色が………」
「「……………」」
「虹色?」
私とルイスは即座に把握した。ジェリーちゃんの仕業らしい。しかしアイザック、シルス、ルイルからしてみたらなんのこっちゃである。
そして、私はよく知る魔力反応を感知した。
「母様、アイタカッタ!父様モ迎エニキテクレタノデスネ!」
見えないけどプルプルしたこの触感と魔力…間違いなくうちのジェリーちゃんです!
「心配したんだよ、ジェリーちゃん!!お腹すいてない?」
「ハイ、大丈夫デス。コノ城ニハ魔石ガタクサンアッタカラ、ソレヲ食ベテマシタ」
「そっか!よかった!!」
しかし、気になるのだが、ジェリーちゃんが重たい。太った?
「…エルシィ…」
「はい」
「怯えている」
「はい?」
「あー、アイザック様はエルシィちゃんのスライムが現れてから周りの人間が超怯えてんだけどと言ってます」
ルイル君、君は通訳だったのか。しかし、裸にしただけじゃないの?ナニしたのか怖くて聞きたくないんだけど。
「ジェリー、だっけ?ナニしたんだ?」
「調教シマシタ」
『…………』
全員が硬直した。ちょーきょー??ちょうきょう………調教!??
「ココノボスハ、母様ノ悪口ヲ言ッテマシタ。ナノデ、調教シマシタ」
「ここのボス…」
「王様トヨバレテイマシタ。邪魔者モ調教シマシタ。攻撃シテキタノデ、ソコノ雄も調教シマシタ」
「すいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいません」
全裸の男性が、高速土下座しています。見えないが気配でわかる。
「あー、ジェリーちゃん…許してあげて?」
「母様ガ言ウナラシカタナイ。ヤメテヨシ」
「ありがとうございます!ありがとうございます、お母様!!」
私は貴方の母になったつもりはありません。やめてほしいです。
適当な部屋に入り、したくないけど情報を整理することになりました。
「…ジェリーちゃん、私とはぐれてからどうしていたの?」
ジェリーちゃんから聞いた話をザックリまとめると……
ジェリーちゃんはやはり魔法使いの転移に巻き込まれてこの城に来てしまった。敵ばかりだったからあらゆる所に潜み、鎧を着た人間と魔法使いを全員、無力化した。つまり、全裸にしてやった。更に反抗するやつは容赦なく…調教を施し、雌化させたそうです。
現在、城にいる敵は殲滅したんだって。すごーい!
「………どうしようか」
ゲ○ドウポーズでシリアス風味に言ってみたが、本気でどうしよう!!
「…とりあえず王に会って…突っ切るか…」
「アイザック様はもうこうなったら調教が効いてるうちに有利な条件で条約結んじゃおうぜ!もうフォローしようがねぇわ!と言ってます」
「…その通訳は正しいの?」
そんな場面ではないと思ったが、ついツッコミしてしまった。
「…大体あってる」
「「あってるんだ!?」」
びっくりする私とシルス。そして、ルイスはあくまでもマイペースでした。
「アイザック様、提案があります」
「うむ」
「僕、調教が得意なんで交渉します」
「…そうか」
「……ルイス、ほどほどにな」
「大丈夫!生かさず殺さずは得意だよ!」
「…うん、まあ…ソウダネ」
シルスが死んだ魚みたいな目をしていました。何があったの?怖くて聞けないんですが。
とりあえず確かなのは、ジェリーちゃんに『調教』を仕込んだのはルイスで間違いないということだ。




