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考え過ぎると起こること

仮眠をとったのち、食料が少ない事もあるので、夜も暗いうちに移動を開始した。


基本的に、この辺りにいる魔物は夜に眠るので驚異とならない。


この時間帯の驚異と言うと、肉食動物があげられるが、討伐隊は減ったとはいえ、いまだ八十人程居るので襲われることはなかった。


日が登り、中天に差し掛かる頃、討伐隊はブラン砦にたどり着くことが出来た。


そのまま砦の門まで歩くとかってに門が開き始めた。


どうやら先触れでも出ていたらしい。



大広場に着くと、冒険者ギルド支店長のモーリス・オットーさんが向かって左側の演説台の上で立っていた。


どうやらしっかりギルドにも連絡が行っていたようだ。


アタシ達冒険者パーティは支店長の前で思い思いに集まった。


砦兵達は右側の演説台の所で整列している。


さすがにこう言うところは、兵隊さんである。


しっかり仕込まれているようで、ブレはまったく見られない。


変わって冒険者は……


言うだけ無駄だろう。


咳払いひとつして注目させたあと支店長は、討伐参加パーティに労いの言葉を、力及ばず亡くなってしまった人に感謝の言葉を捧げた。


その後、今回の報酬に関して話すので、各パーティのリーダーを残し、他は解散となった。


冒険者稼業は自己責任とは言え、随分とそっけなく感じたが、誰も文句を言わずに従っているところを見ると、これが普通なのだと、考えを改めるしかなった。



アタシ達はクランリーダーのアランさんと別れ、先に宿で休むことになった。


宿で眠る前に軽く食べておこうと宿屋の親父に昼飯を頼んだら『白い風』の嬢ちゃんがパーティ初任務を無事に帰ってきたから目出度いと、フルーツの盛り合わせが追加されていた。


キャサリンさんとジェニファーさん、ケニーさんにも、引率お疲れさんとフルーツが少量追加されといた。


どうやら、この場にいないアランさんにはフルーツは着かないようだ。


アランさん、ごめんなさい。


軽くの積もりが腹一杯になってしまったが、お祝いを頂けてとても嬉しい気分で眠りにつく着く事が出来た。


日が沈み暫くしたころ、「マッキーさん、起きていますか」と小さな声と共に控え目なドアを叩くノックの音が聴こえた。


その音で目が覚めたアタシは「少々お待ち下さい」と言いながら、慌てて蜘蛛糸警報装置を撤去した。


身だしなみの化粧は、この世界に来てからしたことがない。街中用の作業着を着て最後にマントを被り準備万端。


ドアを開けると、よく知った振動と声から予想していた人物がやはり居た。


ギルドに報酬の話しを聞きに行っていたアランさんである。


みんなで夕飯を食べるからと、呼びに来てくれたらしい。


一緒に食堂に降りると、ケニーさんだけ座っていた。キャサリンさんとジェニファーさんは、まだ降りてきていないようだ。


アタシが来るのが最後で、みんなを待たせていないことに安心しつつマントを脱ぎ、イスの背もたれに掛けて座る。


アランさんもイスに座り、さっそく報酬の話しをしてきた。


どうやら、オークの間引き自体は状況的に数百レベルで討伐したので、成功と判断されたらしい。

しかし死者多数となった上に証拠の魔石が殆ど回収できなかったので上乗せは無し。

激戦ではあっだが日数未達で減らされる可能性もあったから良かったと言うことであった。


アタシはオークを倒していないので参加報酬の金貨一枚を受け取った。


他には、アタシの偵察情報、囮、食料供与の評価から、三階級ランクアップの星二個となったらしい。

明日朝にギルドに更新手続きに来るようにと伝言を受けていたとのことだ。


評価に関して話しを聞くと、魔術を連続して発動できる魔力があれば星一個半は確定で、更にオークと戦える力があれば星二個は確定するらしいから、ほんとうに評価されたのか怪しいところだ。


そんな訳で、アタシの活躍は討伐参加者全てが見ているし、魔法が使えるので、誰かにランクアップを嫉妬されることは無いと考えられると言うことであった。


そんな話しを聞いていると、キャサリンさんとジェニファーさんが降りてきたので、みんなで夕飯を食べながら、任務完了のお祝いをした。






夕食後、酒宴になりそうだったので、先に部屋に戻り、蜘蛛糸警報装置のベットで横になりながら、今後の事を考えた。


砦での目標としていた、身分証明の為の星一個はクリアとなった。


その為、身元保証はアランさんから冒険者ギルドに変わる。冒険者ギルドはこの世界のいたるところにある巨大な組織だ。


そんな組織から証明された事により、アランさんには申し訳無いが、ようやくこの世界の住人になれたような気がする。



実際は明日更新してからになるけれど。



身分証明が得られたら、セントラル王国に向かう旅を再開する予定であった。


それがあるので、考えていたより居心地の良い『青い閃光』パーティに入らなかったのだが。


万に届きそうなくらい集まっていた、あのオークの集団を見ているのに『青い閃光』を置いて旅立ってしまって良いのだろうか。



アタシが居たところで、いざ戦いが始まれば、戦局を左右するような事は到底出来ない。



その後も考えたが、考え過ぎで頭が痛くなってきたので、今夜決めることは諦めて眠ることにした。




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