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オークの実力

シザーさんの家を離れてから三日後の夕方。


糸報知器を設置するのに良い場所を見つけたので、今日はここで夜営をしようと準備に取り掛かった時に、草原の方から大きな振動を感知した。



今までも何回か同じように感知し、見に行っていたが肉食動物が草食動物を襲うと言う典型的な狩りであった。


そんなこと(弱肉強食)だったので最近は無視していたのだが、今回は反応が特に大きかった為、作業の手を止めて様子を見に行った。


真紀は森の中の木に登り、反応のあった方向をみる。


はたしてそこでは、戦いの真っ最中であった。



片方は、森の中を歩いていれば何度も見かけることがあったオーク三頭、

もう片方は、剣を持っている何かが三頭、その後ろに杖を持っている何かが二頭いて何かを叫んでいるようだ。



戦いの音(オークの声)が大きいので、叫んでいる何かの声は、聞き取れない。



見ている間も、剣士はオークの攻撃をかわし、時に剣で受け流し隙を伺っているようだ。


そして焦れた一頭のオークがコンボウを大きく横振りした所をかわし懐に飛び込み袈裟斬りをした。


アタシから見て見事に決まったと思った一撃であったが、分厚い脂肪に阻まれたらしく一撃必殺とはならなかったようだ。


痛みに暴れるオークのパンチを受けて、剣士は吹っ飛ばされた。



剣士は気絶したのか、びくりとも動かない。


その時、魔術師と思われる二頭の持つ杖から赤い火の玉が飛び出し袈裟斬りされていたオークに当たった。



当たった瞬間オークの全身が火に包まれたので傷口も焼かれていたようだが、オークは無視して暴れながらも魔術師達に突進した。



それに気づき慌てて守りに戻ろうとする剣士達だが、それぞれ対峙するオークがそれを許さない。



その後、魔術師達はあっさりコンボウの一撃を受け倒れ、残った剣士達も動揺したのか動きが鈍り、あっさり倒されてしまった。



オーク達は、その場で剣士や魔術師達を引き裂き、食べ始めた。


そして腹一杯になったのか、剣士や魔術師だった肉を持って草原の奥に向かって歩いて行った。



その時、真紀は木の枝の上で立ち竦んでいた。


ゴブリンを圧倒していた事を覚えていたので、オークには近寄らなかったが。


それはゴブリンが弱いから圧倒出来たのであって、どうせファンタジーの殺られ役なのだから、鍛えれはどうにかなると侮っていたのだ。


それが蓋を開けてみれば、剣士や魔術師と思われるパーティを一蹴できるほどの強さを見せつけられたのだ。


あまりの強さに思わず驚き立ち竦んでしまっていたが、オークの姿が見えなくなった頃、ようやく動けるようになったので戦闘のあった場所を調べた。


引き裂かれ飛び散った血肉。

原形をとどめていないため元の生物が何だったか分からない。


ひしゃげ裂かれた防具だった物と中身の散乱している背負い袋。


剣はオーク達が持っていったのか落ちてなく。


杖二本と原形を保っていた背負い袋を一つ拾い上げ、急いで森に逃げ込んだ。


血の匂いに引き寄せられた肉食動物が集まってきたからだ。



すっかり暗くなった森の中で、何時ものようにたき火をしながら背負い袋を確認してみた。


厚い布で作られていて丈夫そうであり、あちこちにポケットが付いていた。



一つ一つ探り取りだし、口紐で結ばれた紐をとき、中身も取り出す。


鑑定を駆使して調べたが、知らないものは、やっぱり分からない。



杖の鑑定結果。

---------------------

・魔術師の杖?

・魔術を使う為の媒体?

・能力 火の玉を出せるみたい

---------------------


『?マーク』付の上、語尾は『みたい』って。


終始こんな感じ。


薬草?とか塗り薬?とか丸薬?とか、効果は不明のオンパレード。


白い粉と黒い粒を見つけた時は、塩と胡椒かと思って鑑定したら、塩のような白い粉、胡椒のような黒い粒だって。



根性入れて舐めたら、塩、胡椒で正解。


その後鑑定でも、塩、胡椒と結果がでたよ。


調味料を得られてよかったわ。



その他、何かの干し肉、何かの干し豆、カチカチの黒パン、それぞれ少量と銅貨五十枚、解体用のナイフと刻印のあるプレート。


刻印のあるプレートには、ジョンと星二つが刻印されていた。

裏面は剣の絵柄の他に『AKAISENNKO』と刻印があった。


『あかいせんこ』って何だろうと、しばらく頭を悩ませていたが、まったくわからない。


暗号か名前だと思い込むことにした。



剣の絵柄があることから、どうやら前衛の三人の内の一人の背負い袋のようだ。


必要最低限以下の持ち物しか持っていないところを見ると。


他の誰かがまとめて持っていたと考えられる。


明日、ここを出発する前に、もう一度見に行こう。


真紀は、取り出した荷物を片付けそう考えながら眠りについた。





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