85 グリフォン討伐に向けて
「ねぇ快晴、女神の座を奪い返すって言ってたけど、どうやるのよ」
「え?」
そんなこと聞かれてもなぁ…別に女神の座を奪い返すと言っただけであって策なんぞ何もないからな
「…え?」
「えっいや…えぇ?」
「貴方達は今さっきから何を呟きあっているのですか!?少し気味が悪いのでやめてください!」
「いやそうは言ってもさ、別に俺は策なんて持ってないんだよ」
「そんなお前がなぜ話の主導権を握ったのだ」
「うるさいぞロック。こういうのは気持ちだ。気持ちがなけりゃどれだけ良い作戦があってもうまくいかないぞ?」
「どれだけやる気があっても作戦がなければ無駄になるぞ?」
ロックさん返しが鋭いです。もう完全に俺の鳩尾に入って…いや、貫いてるから
「ちょ…ロックさんそれ以上は言わないで…」
「ふむ…作戦など作ったところで仲間内の誰か一人がぶち壊しそうな気がしなくもないからもうこの件は良いわ」
「なるほどそれなら…ってお前それどういう意味だよ。説明してもらおうか」
……俺とロックが口喧嘩をしている時にコイツらは何をやってるんだ?
「おい貴様ら。我と向野は真面目に、真剣にミルに助けを差す出すギリギリを狙って焦らしプレイを楽しんでいるのだ。その間貴様らは何をしていたのだ?お茶会?ふざけているな」
「お茶会してて悪かったわね。これでも真剣なの……ちょっと待って、焦らしプレイとか初耳なんですけど。私そういう趣味ないんですけど!?」
「うるせーなぁ!?俺に策聞いといてお前はお茶飲んでるだけかよ!策はないけどな、良い事教えてやるよ。今の俺たちにスティルに近付く余裕も技術力もない!結論!今は無理!!!分かったな?この話はこれで終わりだ!」
…泣き出した。何だコイツ。一人娘だからって何でもしていい訳じゃねーんだぞ?神様だからって何でもして良いわけじゃ…神様だったらあるのかな?
「もういい。泣き喚くミルは放置して次の議題に移ろうと思う」
「私もそう思ってました。思ってましたが」
「何だよ?」
「流石に女の子泣かせてそのままってのは…」
「今に始まった事じゃないだろ!?俺もお前もだ…女神の座を奪い返すってのが現状無理なんだろ?なら次目標にすべきはつい最近まで俺とやまとが追っていたグリフォンの討伐じゃないかなと思ってだな?」
「…なるほど」
なるほどじゃねーよお前何にも考えてなかっただろ。お前の家族との絆はそんなもんなのか!?と思ったが口には出さない。なんせ俺はコイツらに嫌われたくないし俺はそんな嫌なヤツじゃないし…
「まぁつまりそういう事だ。この話し合いが終わったら俺とやまと、それと誰かもう一人プラスしてもう一度グリフォンを探しに行くぞ」
「了解です」
さて、誰を連れて行くかだが…
「ロック。お前暇だろ」
「何を抜かすか」
いや、何ナチュラルに関西弁使ってるんですか…
聲の形読んで観てを繰り返してたらいつの間にか朝の一時になってました
結弦のこと普通にショ…少年だと思ってました。違いました




