80 女神とか言う肩書き
「私の名前は…ねぇ快晴、これ名乗らないといけない感じかしら」
「当たり前だろ。言い出しっぺ野郎」
勝手に訪問してきた側の女神が全員に自己紹介を求めるなんて失礼だとロックが騒ぎ出し、それに反発した残念な女神がロックに対し下賎者だと大口叩いたせいで俺たちのパーティとこの女神の仲は最悪の状態でスタートした
ロックが騒いでいる中「勝手に乗り上げてきた阿呆に何故我から自己紹介する必要がある?身の程を弁えろ小娘」といった発言があり、それをやまとが拾った事でまずは女神から自己紹介をしようという話になったのだが…
「私の名前を名乗ったらここのメンバーが驚いちゃうじゃない。私は名乗らないわよ」
「何馬鹿なこと言ってんだ早く名乗れ。名前がわかんないとお前のことなんて呼べば良いかわかんないだろ」
この残念女神はどうも自分の名前に反応される事を嫌っているらしい。確かにコイツは女神で世界中から信仰されている立場にあるが、自意識が高いというかなんというか…
「しょうがないわね…私の名前はミル。まぁ聞いて驚くのも無理はないわ。何せ私は」
「驚く?何を言っているのだお前は」
「…そうよね。魔族である貴方は私のこと知ってて同然よね!それは仕方な」
「いやだからお前は何を言っているのだ?ミルなど我の人生の中で聞いたことないぞ?」
「「えっ?」」
俺とミルの声が重なった
「お前ら、ミルってのはこの世界が信仰している女神の名だろ?聞いて驚かないのか?」
「…もし本当なら今ここでミルとやらを殺…そもそもこの世界には二神しか存在しないからありえないか」
「…えっ?」
「?何を驚いている偽女神よ。この世界に存在するのは神ディウゴスと女神スティルだけだろう?流石に魔族である我でも神の真似事はやめておいた方がいいと…」
「えぇぇぇぇぇええ!?」
78話(ep85)からこの80話までの内容を2話ぐらいで纏めようと考えてたのに色々広がって82話ぐらいまで長引きそうです




