66 脅迫
「おい。お前今俺の仲間を殺すって言ったのか?」
「そうだ。聞いてなかったのか?」
聞いてないわけないだろ。と言うかそんなことが今実行されようとしているんだから急がないと普通にやばい。俺も死ぬしアイツも死ぬ
「…そこを退いてくれたら俺の所持金を全てからてやるよ。こう見えて俺、結構溜まってるんでね」
…溜まってるのは借金だけどね
「いや、いい。俺は教えに沿った模範的な生き方をして神タルナス様の元へ還るんだ。だから如何なる理由があろうと俺はお前を通さない」
タルナスって誰だよ。あっもしかしてあの女神様か?いやでも創造神である可能性だって…まぁいい。そんなこと聞く暇があるならコイツをコテンパンにしなければ
「そうか。じゃあ俺はお前を倒して意地でもやまとを助けに行くからな」
「フッ…できるものならやってみろ」
こうして戦闘が始まったが
正直ガタイのいいコイツに通用しそうな魔法がないんだが、何か良い案は…
…そうだ!
俺は何を勘違いしていたんだろう。別に危害を加える所が肉体である必要なんてなかったんだ
「おい、一つだけ言い忘れていたことがあるんだが、実は俺は異世界人で見た景色を紙に映すことのできる道具を持っていてな?」
勿論そんな道具持って来ていないので嘘なんだが
「…それがどうした?」
「よく聞いてくれた。俺は実は相手の持っている物を強制的に取る魔法を覚えていてね?お前がそこを退いてくれないと俺我慢できなくなってお前の服とかをジワジワと剥いで行っちゃうかもしれないんだよね…」
そう言うと最初キョトンとしていたソイツは見る見るうちに顔が青ざめていき、最終的には目線が不審者を見る目になっていった
「おっ、気付いたか?そうだよ。お前の服を爆速で今全部剥いでやっても良いんだぞ?それなのに、俺はお前に猶予をやったんだよ。今は男同士だからいいかもしれないが、お前の裸体を記録して、世界にばら撒いたらお前の今後の人生どうなっちゃ」
「この洞窟を出てすぐ右に行ったら俺の仲間が待ち伏せしてますので、どうぞお通りください…早く行ってくれ。俺には家族がいるんだ。俺だけならまだいいが子供たちの為にもそんな失態晒すわけにはいかないんだよ。だからもう通ってくれ頼むから」
…フッ。案外ちょろいな
本日(11/5)は私の誕生日!なので祝ってください(泣)




