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最弱職だって勇者になりたい!  作者: うすしお
レイ編

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64.5 夜空

そう言えばやまとの誕生日を明確に聞くのを忘れていた。祝ってやらないといけないな。


月が空高く昇り地表を照らす。俺が生きているこの空間は今いったい何時なのだろうか


「こういう時のために時計を探しておくべきだった…失敗だ。この旅が終わる、いや、道中にでも時計について調べて回ろう」


いやしかし、月的な何かが地上を照らしてくれるおかげで随分と見張りがしやすい


この月は元いた世界の2、3倍大きいがこれはあれなのか?距離が近いのか?それともただ単純に大きいだけなのか?まぁそれは潮の満ち引きを見れば終わりだ。


しかし、星座などを観測すると言ってもなぁ…

昔の人ほど俺は単純じゃないし…


ん?そうか!単純になれば良いんだ


「…ぁー、あの星を繋げたらぁ…うんこだぁ」


…だめだ。星が多すぎて星をどう組み合わせてもうんこになれる。しかもうんこ座って読みにくいしなぁ…どうしようか。うんこだからトイレ。トイレといえば便器。便器といえば…


「便座!!そうか!便座だ!」


言っていることが汚いがそれは置いといて、便座って和式と洋式の二種類あるけどどっちを取れば良いんだ?


…あっ


「……夏の大三角形みたいに季節で区切れば良いんじゃね?」


夏は便座(和)

冬は便座(洋)

よし!これでいこう


後は形だが、考えたところで覚えれる気がしないし覚える気もないし正直どこを繋げても便座は作れるのでどうでもいいか


「と、なると次は何をしよう」


やる事がない。

そうだ。取り敢えず何か哲学的なことを言おう

そうすれば気が遠くなって気がつけば朝だ。てか正直、木登りしてまで俺たちを襲うほど魔物も暇じゃないと思うんだよね。寝て良いかな。俺


いや、見張りはなんかやまとと約束しちゃったからそれは守ろう。


「うーん。哲学…?哲学って何だ…?」


…だめだ。深夜テンションで頭が働かない

確か…なんか、身近な疑問を解き詰めていく?みたいなやつだった気がするぞ…もうそれで良いか。

前世の世界の哲学者の皆さん。良い加減ですみません。


「身近な疑問…?死んだらどうなるんだろうか」


これは幼い頃寝る時によくぶつかったあまりにも恐ろしすぎる問題である。が、転生したり蘇生されてきた俺からしたらもはやそこまで死は怖いものではない。何せ死んだ後も思考は動き続けるのだから


「…そういえば、こっちに転生してくる前に貴方は選ばれた人だとか特別な事例だとか言われたような気がしなくもないのだが。この特別な事例が無かったら今頃俺はどうなっている…?思考ができなくなって?未来の物事を知れなくなるし、考える事ができなくなるという事は今後ずっと体も動かせず何も見えず聞こえず匂わず味わえずの地獄で、さらにその地獄を感じることのできる思考すら消えるんだろ?俺はそんなの嫌すぎるんだが。もう哲学やめたろ」


哲学を半端にやった後怖くなって投げ出した、向野快晴の夜はまだ続く…


お星様→可愛い

御星様→お偉いさんかな


夜の一時に寝るときはよく「死」について考えてしまうんですよね。毎回死ぬのが怖くなります。死んだら転生させてくれないかな…もちろん人間に

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