60 前世語り
「ったく、しょうがねえなぁ…」
そもそもやまとの前で前世はどうだったこうだったとか言ってた俺が悪いんだけどさ、なんかムカついちゃうよね
「何から話せばいいんだろうな…まず、俺が何者かって話なんだけど」
「はい」
「俺ってここの世界で言う異世界で死んでこっちの世界に転生してきたんだよ」
転生者だと真剣に言う日が来るとは思わなかった
「朝はどうでもいいので真実を教えてください」
「お前ぶっ飛ばすぞ」
転生者だと信じられないとはさすがに思わなかった
どう言う事だよ。自分から聞いておいて本当のことを話そうとしたら嘘はいいって跳ね返されるって…どう考えても俺が不憫すぎるだろ。
「いやだから、俺は転生者なんだって」
「…私の友達に精神科の医者居ますけど紹介しましょうか?」
ほんとにぶっ飛ばしていいかな
「いや紹介しなくていい。んでさ、俺ってば本当に本当の本当に転生者なんだって」
「…?頭がおかしい…」
「転生者だっつってんだろお前耳ないのか?じゃあお前の頭についてるその二つの謎に都合の良い耳は何なんだ?自分が信じたいことしか聞こえない耳だなんてまた随分とお気楽だな。俺のと交換しようぜくそったれ」
コイツほんとに俺の過去知る気あるのか?いや、ないだろうな。知る気があったら少しは信じてみようとするもんね。コイツバッサリ切り捨てたんだぞ。信じなかったんだぞ?
「…えっ…カイセイって本当に異世界人なんですか?」
「転生者だけどな。俺の名前がこの世界での一般常識で変だと言われるのはそもそも住んでいた世界が物理的に違ったからなんだよ。これで理解できたか?」
「わぁ…」
だめだコイツ。あまりに非現実的なことを話され過ぎて脳がオーバーヒートしてやがる。
「…まぁつまりだな?俺は転生者で、転生する前の世界では学生の身分をやってたんだよ。なのにいきなりバスに轢かれて死んだかと思えばこのロクでもないインフレワールドに転生を半ば強制的にさせられて、今に至るってわけだ」
まだ頭の堅そうなやまとには難しい話かな…?
いやそゆんわけがない。地球では転生モノとか一般的に広がってたしきっと大丈夫なはずだ
「…つまりカイセイは勇者の末裔なんですか?」
「そうそぅ……は?」
60話ですよ
頭の堅い俺
目がバッキバキ




