50 二人
「それでですね、今日出されているクエストがグリフォン討伐依頼と竜の討伐以来の二つしかないのですよ…」
おもっきし塩漬けじゃん
俺はてっきり今日出されたクエストなのかと勘違いしてたようだ、グリフォン?竜?俺が挑めば死ぬ未来が手にとってわかるよ
「俺はそんなリスク犯してまで討伐には行きたくないので今回はやめておきま」
「グリフォンの討伐をお願いします」
「はい!わかりました」
「ちょっと待てよ。俺は何もわかってないんだが」
「それでは依頼主にもそのようにお伝えしておきますので…では、頑張ってくださいね」
「いや、だから俺の話聞けって!」
「ほらカイセイ行きますよ。いつまでも駄々こねてると幼く見えて恥ずかしいのでやめてください」
何言ってんだこいつ
人の都合に流されるほどやわな俺じゃねーっての
そもそもお前も俺の話聞いてないしな
「嫌だね。行くとしても俺は最低限のサポートしかしないから期待すんな」
「じゃあ解決ですね!さぁグリフォン討伐に行きましょう!」
…あれぇー?
そこはもうちょい悩んで欲しかったな俺
「…しゃーねーなぁぁあ!良し。行くと決めたからには行くぞやまと!」
「なんかこの会話デジャヴなのですが、やる気が失せないうちに早く行きましょうか」
んで、グリフォンの目撃区域までの地図をもらった訳だが…
「遠い!!何だよこれ200km!?人間が歩いて行く距離じゃねーっての」
おかしい。今も歩きながら愚痴をこぼしているがこんな調子じゃ討伐までに何日かかることやら…
「大丈夫ですよ。1日に50km歩いても4日しかかかりませんから」
「4日しかってなんだよ4日しかって!!前々から思ってたがこの世界のものさしはぶっ飛んでんのか!?」
「私はここで冒険者をするために里から800kmは歩いてきたのです。舐めてもらっちゃ困ります」
「お前の事は一度たりとも舐めた事はないから安心しろ。てかお前の里って死ぬほど遠いのな…」
そんな会話をしながら歩いているので勿論地図上の俺達のマークは移動して…
移動して…?
「いや、なんで地図上のマークが動けるんだよ」
これみてツッコまない異世界人っているのだろうか。てかこの世界にはそもそも異世界人っているのだろうか
「…前から思ってましたがカイセイって相当な世間知らずなんですね。これは今や一般化して来た魔道具のうちの一つで、自分のいる場所が地図で確認できる優れものですよ」
「はぇー、この世界の技術力も捨てたもんじゃないよなぁ…」
「…?何をごちゃごちゃ言っているのかよく分かりませんが、なるべく早足で向かいますよ。目標は3日以内に現地到着だから一緒に頑張りましょうね」
「ん?あぁ…てかさ、もう敬語よくね?タメ口で話そうじゃないか」
「いや、私のアイデンティティが消し飛ぶのでやめておきます」
お前のアイデンティティ弱くない…?
まぁそんな事はどうでも良くてだね
「なぁ、今日ってどの辺りで野営するんだ?」
「決めるわけないじゃないですか。その時の状況に合わせて準備をできて一人前ですよ」
…何今のわからない事を真剣に言ってくるんだ
あまりにも可笑しすぎて…
「何ですかそのにやけ顔は…いきなり笑い出してどうしたのですか!?怖いですよ?魔族にでも取り憑かれたのですか?」
「いや、何でもない。それじゃその方針でいこうか」
こうして俺らはこの旅のスタートを切った
後々の苦労も知らずに
投稿する時間帯はどのぐらいがベストなのか、イマイチまだ理解できていないんですよね
頑張ります




