46 討伐対象
「さて、道が開けた訳だしとっととジャイアントベアーを討伐するぞ」
「乗り気だな」
当たり前だ。5年間のうちに返せなかったら処刑とかたまったもんじゃない
「そういや、ジャイアントベアーってどうやって見つけんの?」
「囮を置いておくってのが一番手っ取り早い。あいつらは基本的に洞窟や茂みの中に潜んで獲物が来るのを待っているからな」
ジャイアントなのに潜んでるってどう言う事だよ殺意マックスじゃねーか!
…ん?
足元の影がやけにでかい気がする。
そんな気がして恐る恐る振り返ると後ろには全長190はありそうな、まぁ…巨体と言えば巨体かなレベルの熊が立ち往生していた
「逃げろぉぉぉぉぉぉぉぉおお!!」
予想より小さかったからって油断したらあきまへんわ。あんなのとまともに戦ったら冗談抜きで死ぬ!
「おいロック!あいつどうやって倒せば良いんだよ!?まともにやり合ったって死ぬだけだぞ!」
声が裏返った事も気にせずロックに助けを求める
「我は魔族なので基本的に敵対はしてこないのだよ。まぁ、せいぜい頑張るがよい。フハハハハハハハハ!」
なんつーことだよ!?
何でこう…俺の身の回りはハプニングが多発するんだ?そう言う体質なのか?
そんな愚痴を叩いても意味がないのでまずは魔法がどれだけ通じるかを確かめる事にした
「おらぁ!マーダーッ!!」
…効いてない…?
「おい!そいつをよく見ろ!見るからに瀕死だろうが!」
「なんなんだよもぉぉぉぉぉぉぉぉおお!」
相手は瀕死だからマーダーは通じない。
となると他に攻撃する手段は肉体攻撃しか残らないわけで…
…そういや俺、ロックに静動殺法なる物を習ったんだったわ!!
俺は早速自身にセレブレーションをかけ、構えをとる
「さぁこっちこいよ!熊さんがよぉぉおおお!」
俺の挑発に反応したのか、ジャイアントベアーが右手を上に掲げ、一気に振り下ろしてきた。
俺は平常心平常心と心の中で唱えつつ、相手の攻撃手段に合わせて型を調整し、攻撃を受け流しつつジャイアントベアーの右手を両手で掴み、投げの体制に入る
「入った!!!!」
何やらロックが煩いが、もうこれで勝ちだ
俺はジャイアントベアーをぶん投げた
「はっ…はっははは!ざまーみろや熊野郎!」
こんな標準的な体格の俺でも熊って投げれる物なんですね…
投げれる物か…?
「別に何もしてないクマに対してざまぁまろと言うのはどうなのかとは思うが、よくやったな。しかし…この個体が大人だったらお前はおそらく瞬殺されていたと思うぞ」
「じゃあ助けに入れよクソ魔族」
俺のこめかみをグリグリしてくるロックを宥め、俺はジャイアントベアーにトドメを指すことにした
「なぁロック。俺ってこれと言った攻撃手段ないんだけど、どうすればいいんだ?」
「ふぅむ…今の貴様でこいつの息の根を止めるには方法は一つしかない」
「それは一体どうすれば…?」
「全魔力を注いで、熊の頭の構造に全集中力を向けろ。そうした上でお前の奪う魔法を使えば殺せるぞ」
それってつまり…
「それってつまり、魔法の応用的な感じで、装備ではなく頭をもぎ取るってことか?」
「御名答!さすがだな」
褒められてもちっとも嬉しくない。
俺はそんな非人道的な事はしたくないと言いかけたが、死にかけのこいつを放置しておくほうが非人道的だと言えるのではなかろうか
そう考えるとこいつの生首をもぐのも悪くはないように感じる
よし…いっちょやるか
全魔力をシージャーに注ぎ、ジャイアントベアーの首に向けて全集中力を込める。
「シージャーッッ!」
…手に何か重いものと生暖かい感触が伝わったかと思うと、その生首は、ゴトッと音を立てて地面に落ちた
俺が全力で悲鳴を上げるまで3秒前
復活です!今度からまた毎日投稿します!




