41 言質奪取
側から見た俺は、きっと最低な男なのだろう
何せ俺は相手の女の下着を片手にひたすら追いかけ回しているのだから
遡る事30分前
お馬鹿さんの魔法発動権を封じてしまった俺は、もはや勝ったと言っても過言にはならないレベルで、本当に自分でも信じられないぐらいに幹部相手に実力を見せつけたのだ
そこまでは良かったのに
「…私には…私にはこの数百年で鍛え上げられた肉体があるのよ!」
こいつの肉体面の殆どのステータスが謎に高いせいで俺は苦戦を強いられる事になってしまった
「さぁ追いかけっこの始まりね!クソ男!!!」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁれぇぇぇえ!?」
ここまでの形勢逆転までの流れ、およそ10秒
恐ろしく早い形勢逆転。俺でなきゃ見逃しちゃうね
「何意味のわからない事言ってるのよ」
おっと、口に出ていたのか
今度からは気をつけないとな。やまと達の前で失言ばっかしてしまいそうでヒヤヒヤする
以後気をつけ…
「独り言がうるさいわね、うるさいからアンタなんてさっさと黙ってなさい!」
そう言って殴り飛ばされる俺
…?
「何よそのすっとぼけた表情は」
「いや…別に痛くなかったとか、そう言うわけじゃ無いんだけどさ。俺今一言も喋ってなかったよね?」
「そうね」
…んんー?
「つまりどう言う事だよそれ」
「あなたを吹き飛ばせて機嫌が良くなったから教えてあげるわ。答えは簡単、私は敵対した生物の心が読めるのよ」
なんてこったパンナコッタ!
「くだらない事を呟かないで頂戴」
そう言ってドヤ顔を向けてくるプリンツ
なんだコイツ
「人の心を読まないで頂戴」
自分の決め台詞を真似されたのが嫌だったのかまた追いかけ回してきやがる。何がしたいんだよコイツ…
俺はもう一度セレブレーションをかけ、一旦プリンツと距離を置き、冒険者カードを見直す
別に意味はなかった。魔法を覚えたと言う実感を得るために、わざわざしたのだ
そして俺は違和感に気づいた
「あれえー!?」
そのすっとんきょんな声は何よー!と遠くから聞こえてくるけど答えてやる義理はないから答えない
違和感と言っても大した事じゃ無い。魔法をもう一個覚える権利が残ってただけでね
うーん。どうしてくれようか
大体だがプリンツが俺のところに辿り着くのに30秒程はかかるだろうな。まぁ俺が立ち止まってるからだけど
…あっ
良いこと思いついちゃった
「…その不穏な呟きは何なのよ…」
フッ…今から答えを教えてやるよ
《女神様!俺の為に相手の着ている防具、服を指定して剥ぎ取ることの出来る魔法を作って!!》
「「「!?!?」」」
多方向から物凄く注目を浴びたがそんな些細な事はどうでも良い。そんな事より、俺は以前女神様に「たまに俺の願いを叶えてよ」的な事を言った気がする。それに俺の何とかなるチートがかけ合わされば…?
「「その願い、聞き入れます。魔法の名前はどうしますか?」」
おぉ、やっぱり!早速天からのお告げが来ましたね
「そんな事決める暇はないから女神様がテキトーに決めてくれ!ほんとに急いでるから!」
「…私にそんな適当な態度を取る人間は貴方が初めてですよ…わかりました。今後、その魔法はシージャーを名乗ります。それでは、さようなら〜」
…よし。冒険者カードに登録されてますね
尚俺だけの魔法なので俺が他人に教えない限り俺以外が使う事は出来ない。何せ魔法一覧に載ってなかったからな。
おっ、見ればプリンツが怯えた顔をしてこちらを見ているではないか、
「おいおい。そんな逃げる事を第一に考えたフォームはやめろよ。俺達ってば、決闘するぐらいの腐った仲だろ?」
「…やめろ。近付くな…」
「シージャーッ!!!!」
俺の手に握られているのは…?
「わぁ、布製の三角定規だ」
「ッッッ!?!?」
でもおかしいな。俺は確かにブラジャーを取ろうとしたのに…
まぁ俺だって流石にプリンツのパンツを取ろうとするほど外道じゃないんでね、これは俺が家宝にしてあげますよ
「それだけはやめろ。いや、やめてください…お願いだから返してくれ…」
…?
「お前は何を言っているんだ?呪いを解除するのが先だろ。解除するまでの時間は一分経つごとに服を一つずつ剥いでいくからな」
「いやぁぁぁぁああっ」
そうして俺はプリンツのパンツを片手に、追いかけ回せざるを得なくなった訳だ
「さぁさぁ、もうすぐで呪いの解除要請から三分が経つぞ」
「…うぅ…ひっく……」
下着片手に自分のせいで泣く女を見るってのは何かイケナイ物を感じるから今度からこんな事はしないでおこう
そうして俺の手にはプリンツのパンツ、手袋、ブラが乗せられた
「おぉ…これで三種の神器が揃ったぞ!!俺もこの戦いが終わったらきっと経済的な成長が待ってるんだ…」
「…やめて…ください……返してください…うぁ…」
こうして俺はプリンツから呪いを解除するという言質をシージャーした
久しぶりに投稿できました…!




