4 パーティ募集
魔法戦士は弱いと言われただけでまだ最弱だと決まった訳ではない
ならこうしてギルドの隅でメソメソしてはいられないな!
「すみません!この職業ってどれぐらい弱いんですか?
遠慮無しで答えてください!どんなに弱くても喚いたりはしませんので!」
「最弱です。ハイゴブリンに2対1で勝てるかどうかすら怪しい程度には最弱です」
「…ハイゴブリンって何ですか?」
「脚がとてつもなく速い代わりに知力がノーマルのゴブリンと比べとても低いモンスターです。そんな事も知らないで冒険者になろうとしていたのですか…?」
足が速いゴブリンって滅茶苦茶強そうだけどあの言い方だと弱そうだよね
てか今馬鹿にされた気がする
気のせいかなぁ
最弱職としてそこんとこ気にしたら負けな気がする
とりあえず受付のお姉さんに心配してくださりありがとうございますとだけ伝え、ギルド内に貼られているクエストを確認するも、
[殺人鼠の駆除依頼。30000ビット]
[至急 ハイゴブリンの群れの討伐。25000ビット]
etc.....
とても最弱職一人で遂行できそうな物は見当たらなかった
なんだよ殺人鼠って。絶対やばいじゃんか!!
何気にハイゴブリンの群れ討伐より報酬高いしなぁ
このまま一人でウロウロして誰かにパーティに誘ってもらうとかいう他力本願戦法を取るのもあれだし、パーティに入ってくれませんか的な張り紙でも作るか
俺は受付のお姉さんに髪と鉛筆のようなものを貰い、それに
パーティメンバーを誘い込むための文を書いていく
[至急 パーティメンバー募集中!
駆け出し冒険者にサポートなどができる方が好ましいです
希望者条件(どれかが当てはまっていれば大丈夫です)
・回復魔法が使える方
・支援魔法が使える方
・知識が豊富な方
パーティ希望者はギルドのすみっコに座っている男性に声をかけてください]
ホントにこっちの世界の字をかけるようになってるわとか思いながら掲示板にこれを貼る、外はもう夕方になろうとしていた
募集の張り紙はこんな感じでいいかな
俺の元に何人来てくれるんだろうなぁ…
女の子がいいなぁ
男でもいいんだけど、むさっ苦しいのはなぁ…
…女の子がいいなぁ
そんな邪な考えを胸に、俺はただひたすら
パーティ希望者を待ち続けた




