34 準備一日目
「そしたらまずは準備だよな。使える魔法を習得しときたいからレベルを上げに行きたいんだけどさ、誰かついてきてくれない?」
あれ?皆からの反応が無い
「……どうしてカイセイはそんなに落ち着いていられるのですか?いくら私たちの為とはいえ、相手は魔王の幹部ですよ?そんな危険な敵相手に…」
そんなの決まってるだろ
「あいつをぶち殺してお前らを助けるためにも準備が必要だ。そんな時に慌てたり焦ったりしてたら倒せるものも倒せないからな」
やっぱ、物事を始める時は準備が1番大事なんだよなぁ
テストだって勉強しないと解けないしご飯を作るのだって食材を買ったりで準備の過程が必ず入ってくる。
その時の準備をしっかり行えば行うほど後で着いてくる結果は確実になってくるわけだ。ちなみにこれは俺が高校受験の時に身をもって体験した事なんだけどね
「なぁロック、プリンツの得意分野って何なんだ?」
「あいつの得意分野はもちろん魔法戦だな。だからもちろんあいつは接近戦が苦手だぞ、そもそも魔女というのは後方で味方の支援と遠距離攻撃を担当する職業だからな」
なるほど。よく良く考えなくてもあいつタイマンなんて一言も言ってなかったのか。元から複数人で撃退するつもりだったのだろう。卑怯なヤツめ
「なるほどなぁ…じゃあ接近戦闘術をこの2日間で覚えれたら覚えよう。まぁ魔法ってある程度道のりが決まってるらしいから無理かもしんないけど、近距離での戦い方くらいは覚えれるだろうしな」
「それは大丈夫なのですが、そちらの綺麗な女性は誰なのですか…?」
あっ、そういや忘れてたわ
「この人はド…俺の親戚なんだよ」
「快晴と従兄弟の関係に当たります。レフィと申します。これからはよろしくね?」
これから…?
何言ってるんですかねこの人は
「ちょっと何言ってるか分からないがとりあえず紹介も終わったしそろそろレベル上げとか戦闘の特訓しに行こうぜ。ロック」
「なぜ我なのだ。ここは近距離も遠距離も得意なレフィに頼むべきだろう」
「戦闘する時もお前みたいなビシッとした振る舞いしてみたいじゃん?紳士みたいな?だからいつもスーツとか着こなしてるお前に戦闘訓練を申し込んだんだけど…」
「よかろう。我が直々に特訓してやるなんて、魔界のヤツらが聞いたら死ぬほど驚くであろうな。フハハハハ」
ちょっと褒めつつお願いしたら承諾してくれた
こんな奴で大丈夫なのか、やっぱり変えた方がいいのでは?と不安になったが、あのやまとの攻撃を辛うじて避け損ねた男なのだからきっと大丈夫だろう
「じゃあいつもの草原行こうぜ。んで戦闘が終わったらそこら辺の動物でも狩って一緒にキャンプしよう!」
「それはいい考えだな!良し、じゃあ先ずは静動殺法から…」
仲間が呪われた事への不安など一切感じさせない俺らはそう言って裏門前を去る
「…どうしますか?私たち」
「ギルドでお茶会でもしましょうか」
「さんせーい!」
残った女性陣はお茶会をすることになったらしい
今日は日中から疲れたので34話だけ投稿
とか言いつつあと2話は投稿したい




