31 ギルドへ
「いやぁまさか、こんな簡単に幹部を殺せるだなんて思ってなかったよ」
俺達はプリンツの体が消滅した事を確認し、レフィは巣の中を、俺たちは巣の外側の被害が出ていないかを確認していた
「…おかしい。我が数十年前、魔王軍のお茶会に活発に参加しておった時はプリンツの放つ魔力も魔法抵抗力も今さっきの3倍はあったような気がするのだが…」
魔王軍ってお茶会するほどほんわかしてるんだ。
何でそんなのが人間と戦争してるんだよおかしいだろ
「そんなのもう殺しちゃったんだから関係ないじゃん
今日は幹部の懸賞金で借金を少しは返済して少し派手な夕食にしようぜ!」
「私もその人間の食事に興味があるので、ついて行ってもよろしいですか?」
「いつの間に後ろに!?」
俺の敏感な心をぶっ飛ばす気かよ
「幹部の懸賞金で夕食を〜の辺りからですよ?」
ならロックの正体はバレてないか
「なぁレフィ、静かに相手に近づくってのは自然界で生きる上ではとても大事だろうしとても凄いんだけどさ?静かに近寄られて気付かないまま声かけられたら心臓に悪いんだよ…俺達に近づく時だけは音立てて歩いてきて欲しいんだ。頼めるかな」
あぁ…腹痛がぶり返してきた…
「…流石に音を立てて歩くというのは聞き入れられないけれど、声をかける時はあなた達の肩を叩くわね」
さほど変わってないような気がするが、本人なりに気を使おうとしてくれているのだろう。ここは素直に頷いておく
「じゃあ少しだけこの巣を空けておく事になるがそれは大丈夫か?」
「問題があったらついて行きませんもの。大丈夫ですわ」
なら安心して大丈夫か
「さ、そうと決まったらさっさとギルドに向かおうぜ!
多分、道中で夜になると思うから野宿を1回はするぞ。分かったな?」
「「了解」」
綺麗に重なったね
そうして俺たちはレフィの巣がある森を出て、ギルドへと半日かけて歩き出した
27話と28話の内容を少しだけ変更しました




