16 毛布争奪戦
早いところ家を展開し寝てしまいたいのだが…
「展開する為には大量の魔力を消費する…何で説明してくれないんだよあの店員はよォォォォォオオ!」
今さっきの戦闘でかなり魔力を使ってしまった俺らは家を展開することも出来ず野宿確定演出が綺麗に決まってしまった
「私はいつも通り薄い毛布しか持ってませんし…」
「やまとがご存知の通り俺は枕しか持ってないな…」
いつも通りっちゃいつも通りなのだが普段はこの時間になってくると焚き火とかして暖まりながら寝る用意をしている
急に野宿をする事が決定した弊害で焚き火もできないしなぁ…この世界の夜は地味に寒いし
…なら一緒に寝てしまえばいいじゃないか!我ながら天才だ
「なぁやまと。一緒に寝ない?」
「何言ってるんですか?別々で寝るに決まってるじゃないですか」
「えぇ…でも俺枕だけだから寒いし…お前も枕がなかったら頭痛いんじゃないか?」
「いつも通りの事じゃないですか。別にあなたを信用していない訳では無いのですが、私たち異性同士ですよ?もうちょい距離感をこう…なんで近付いてくるんですか?たった今話したばっかじゃないですか!」
しれっと毛布に潜ろうと思ったけど断られてしまった
「俺だって生きてるんだぞ!?なんでそんな俺を酷な環境に置くんだよ!!俺はお前に対してそんな態度を取った覚えは無いぞ?」
「…手を繋いでおくだけじゃダメですか?」
「…いきなり距離感詰めるなよ気持ち悪い」
涙目で殴ってくる。痛い
俺は別にイチャイチャだとかそういう展開だとかを期待してるわけじゃなくてただ単純に寒いだけなんだが
「俺は寒いから毛布に入れろって言ったんだ。お前が手繋ぎたいって言うのであれば繋がんでもないけどな……やめろ石を投げるな。謝るから機嫌直せよ。経済大国日本で育った俺からしたらこんな暖房もクソもないクソ寒いクソ広い平原でひとりで寝ろだなんて死ねって言ってるようなもんだぞ…
すみませんでした。今度からやまと様って呼ぶので毛布に入れてください」
「…しょうがないですね。寒そうなカイセイを見てると何だか良心が謎に痛むのでやめてあげますよ。あと様付けはやめてください。こそばゆいです…」
こうして俺は10代の女の子のお隣を勝ち取る事に成功した
エピソードタイトルってどう決めるのが正解なのでしょうか…




