15 幹部の正体
「知っておるに決まっておろう!我は地獄では「神様」と、
天国では「番犬」と言った異名を持つ、魔界の大貴族ロック様だからな!」
!?
「お、お前って貴族だったの!?てかなんでそんなお前が魔王の幹部やってんだよ!!」
「そんなもの我が退屈だからに決まっておろうが!」
…あれえ?
パイを食べなくても済む希望が見えてきたぞ
「なぁ、そんな理由で魔王の幹部をやっているお前に1つ提案がある」
「ほう、条件次第では乗ってやらんでもない。言ってみよ」
「俺たちと一緒に冒険しないか?お前が入ってくれば多分もっと俺たちのパーティは賑やかに、煩くなるはずなんだ。そんなの俺は嫌だが、それよりも今スターゲイジーパイを食べる方が嫌だ。だから約束しよう。俺はお前に退屈のない生活を提供しよう、対価としてお前は俺たちと魔王討伐の協力をしてくれ!」
沈黙が俺たちを襲う
…さすがにマズイか?
暫く続いた膠着状態をぶち破ったのはやまとだった
「私は、その案に賛成です。仲間が増えることは喜ばしい事ですし、私は仲間と面白おかしく生きて行きたい。だから、
私からもお願いします!一緒に旅をしてくれませんか?」
「…ふむ。それならば別に良いのだが、今の我は魔王の野郎のいわゆる幹部という立ち位置に当たるわけだ。その肩書きを持ったまま冒険者の仲間になるというのは世間的にまずいことであるので、一旦我を殺してはくれまいか?」
何を言い出すんだこのヘンテコ魔族は
「なんで殺すんだよ!殺したらお前死ぬじゃん!別に俺はそれでもいいけどお前はこんな弱小冒険者に殺されても良いのか!?ダメだろォ!!」
「いや、今の我は魔力を使ってこちらの世界に顕現しているだけであるので、別に死ぬという訳では無い。さあ遠慮なぞいらん。さっさと我を殺せ!そしたら貴様らのレベルも上がり我も魔王の部下を辞めることが出来る!Win・Winの関係ではないか!」
そういうのなら仕方が無いか。
「やまと、いっちょやっちゃってくれ」
「私の今の状況知っててそれを言うのですか?嫌がらせですか?私は今日は全力で魔法をぶっぱなしたので魔力はゼロですよ」
こいつ魔力ないんだって。使えねー!!
俺には攻撃的な魔法ないし、どうすればいいんだ…?
そんなことを考えていたその時
「それならば心配はいらん。我は魔族であるため、神の力を借りて肉体を修復するヒールなんぞをかけられたら死ぬ。
おっ貴様、「それならなんでお前はさっきの魔法食らったんだ」とでも言いたげだな。あれは術者の純粋な魔力量に依存し、いくらでも火力をあげれる為、聖魔関係なくダメージを受けたのだ」
何でこいつ心読めてんだとかスキル知ってんだとか色々ツッコミどころはあるが、そんなの気にしたら負けだと暗示をかけ
「ヒールッッ!!!!」
俺は全力でロックにヒールをかけた
消え際に「おそらく半日も経たんうちに貴様らの元へ行く!その時の我は姿見を変える為合言葉を指定しておく。合言葉は「我は魔族なので性別はない。安心しろ小僧」だ!あっヒールを強くするな痛い痛い痛い」とか言っていたが
こいつは本当に何処まで見透かしているのだろうか…
俺は怖くて夜しか眠れ…
思い出した。家設置しないと寝れないじゃん




