119 変なドア
それからは別にこれと言ったことも無く街にたどり着いたのだが
「なにこれ」
ロックに連れられて来たところに見慣れない雰囲気の家が建っていた
というかこれを家と言っても良いのだろうか…
「なんでここにドアだけがあるんだよ!!てかロックはこれを俺たちに見せて何がしたかったんだよ!?」
なんか、さっきからロックに心底馬鹿にされてる気がしてならないのだが
「まぁそう焦るな。なんと、このドアを開けると…?」
なにもありませーん。とかがオチなんだろ?
俺もう知っ…
「…なにこれ???」
何でドアの向こうに階段が続いてるんだ…?
「何これって、これお前が買ったやつだろ?」
「……!!…俺が買った簡易ハウスってこんな意味わからん設計だったっけ」
ダメだ。余計わからなくなったぞ
「でもこの家があれば寒波でも酷暑でも何でも耐えられるだろ。知らんけど」
「ロック、お前って関西人だったっけか??」
「とりあえず階段を降りるぞ貴様ら」
まぁそれに対してはそうですねとしか頷けないよね。だって俺はこの家建てたことないんだから
「それにしてもすごいですね。あんな安価なくせしてすごい凝った機能というか何というか…」
「そうだよなぁ。この家って俺とやまとしかパーティにいなかった頃に買ったやつだろ?いや懐かしいな…」
……
「…?この家って相当厳重なセキュリティなんですね」
………ちょ、あの…
「あのロックさん。私足が痛くなって来たんですけど…」
………
「階段が長すぎるだろおい!?!?!?」
「何言ってるんだ。まだ10秒も経っておらぬぞ」
…はぁ、何言ってんだこのヘンテコ魔族は
「いやいや、体感的に絶対5分以上は階段をくだってたんだが」
「貴様こそ何を言っている…ほら、もうついたぞ。きっと貴様は熱中症なのだろう。やまと、貴様もだ。とにかく今日はゆっくり休め」
うーん、そんなもんなのか?
まぁ俺より博識なロックさんにそう言われてしまったら頷くしかないというか何というか…
「あっおかえりーっ!快晴あんた変なことで私に力借りなかった?私に邪な気が乗っかって来たわよ?」
ギクリ…
「そういえばカイセイ、私が拗ねてる間に相当屋台を見て回って楽しんでたみたいですが?」
グサッ…
「そういえば今日向野がやまとと」
「皆さん私が悪かったですどうかこの愚かな俺を許してください」
…何で1日に2回も頭下げないといけねえんだよクソッタレ




