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最弱職だって勇者になりたい!  作者: うすしお
グリフォン編

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114 ムスコの危機

「まずはここだァ!」


ふっ、こんなくじ引き当てるのなんて造作でもないわ!


『当たりくじ引かせろ!!』


どこか遠いところでため息をつく女神様が想像できたがそんなこと知ったこっちゃない。今の状況は自分を止める相手もおらず、かと言って自分を止める必要もない、いわばフィーバータイムなのだ。そんな時間を無駄にするほど俺は馬鹿じゃない


うぉ…片耳聞こえねぇ……


…ま、一時的だし大丈夫か!むしろこの祭りの中だったら受ける情報量が減って助かるよ!


「さぁ何が出たんだい?…一等!?いっ…いいい一等!?!?」


何をそんなに驚いているんだか


「一等だが?」


「い、いや何でもないよ。ほらこれ、賞金の20000ビットね」

本来なら一等なんて入ってるはずないんだけどな…


そう聞こえた気がするが聞こえないフリだ。多分その方がwin-winだろうからね


そんな事より金ですわ金!

ふははははは!…おっと、笑い声があの変態始祖魔族に似通ってしまった。気をつけないと自分まで何かしらの変態になってしまいそうだ


ふむ、この20000ビットで何ができるかって?


飯買ってその時に出たおつり含めた全額を借金返済に充てれるんだよ!!


…二万?なんか少ない気が…


…さて、そんな生々しい話は置いておいて次の屋台へ行こうか


「次はここの弓を使った射的の屋台を攻略しよう……ッおらぁ!!………おっ?一発で景品取られて悔しいか?あぁそうかそうか悔しいか。悔しくても俺は金を払う側のお客様だから手ェ出せないなああ!!ざまーみやがれ!!別にお前に恨みはないけどな!」


ここの射的は正直自分の技量だけでどうにかなる甘いものだった。


おそらくここのお店はお店側が弓の強さとか強度を調整してるんだろうな。まぁよくあることだよ。


今さっきだって何故かわかんないけど一等賞当たったし元いた世界にあったクレーンゲームとかもどうせお店側がアームの強さを設定してて、時々掴む強さが変わるんだなこれが。


俺はその現象が起きることを“その時が来た”とか言ってたけど正直カッコよく言ってみただけなので普通に確率の問題だな


んで次は何を回ろうか…


「…おっ!何だこのお店。てか、面白そうなものばっかあるのに誰も人いねえ…」


「おいそこの君!失礼なこと言わないでよね!」


屋台?お店?の中にいる16歳ぐらいに見える美少女に叱られてしまった。うぉ。なんかこの子可愛いって言うかなんて言うか…


ってそうじゃなくて!


まぁ自分の店貶されたらそりゃそうよな。うん。自分の店貶されたら誰でもそうなる


「すみませんでした」

「謝罪はいいからこのくじ引いてってくれよ」


…おっ、面白そうじゃないか

俺に対し運試しを挑むとは、何も知らないとはいえ愚かなやつだ…まぁその力も女神様がいてこそなんだけどね


てかミルは地上に堕とされたけど女神パワーは続行して使えるのな


「このくじにはお前が本気で欲しがっているものと扱いの仕方が本当にめんどくさいものの二つが景品として入ってるの。どちらを引くかはあなたの運次第…」

「よっしゃ乗ったぁ!」


1:1なら俺の運勢だけでもどうにかなりそうだ


「…ちなみに料金は?」


「一万」

「たけーよ」


…でもまぁ、これ引かないとなんか帰してくれなさそうだから引くしかないのか…


早速一枚引くとその紙にはこう書かれていた


「ええっと……なになに?記憶と心と精神以外の全て(主に身体)を転生させる魔道具で…効果は未来永劫続きます…?誰が使うかなこんなクソ魔道具!」


「ちなみにもう片方の魔道具は自分が探している人の位置を指し示すものよ」


「何で己を信じたんだ俺は!!くそったれ!!!」


あぁ、もう嫌になった。もう俺書き込みしてすぐ帰ろう。てか何でこの人は俺の欲しいものが分かって…?


「私は断言するわ。貴方はその魔道具をひょんなことで使うハメになるわ!…それと馬小屋は向こう側よ。辿り着けるだろうけど頑張ってね!」


「何者なんだお前」


「他人様ですが」

「本当にお前の意図がわからん」


お遊び回

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