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最弱職だって勇者になりたい!  作者: うすしお
グリフォン編

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103 デジャヴ

このままだと掃除が大変になるだけなのであえてやまとには伝えないまま吐瀉物を片付けて自分の持ち場に戻りますか


「…うわっ…うわぁ……」


ダメだ。何かがまたぶり返してくる。

汚いのを見て吐いたってのにその吐いた後の床を見て吐くなんて俺はごめんだ。死んでも吐かないからな


…もし叶うのであればこの惨状にモザイクをかけたい


「よし、じゃあ早速作業に戻りますか」


と言っても自分が今出来ることはスポンジとかタワシとか持ってゴシゴシしまくるってことだけなんだけどさ


「…しゃーない。腹括ろう…うぉらぁぁぁぁぁぁああ!!!」


擦る時の、なんて言うんだろう…ブニッしているようでカサカサしているこの感覚が全身に伝わってゾワゾワする。それに何だよコレ。なんか抵抗してくるんだけど。もしかして魔物みたいな感じなのか…?もしそうだとしたら魔法とか使えたら便利なんだろうなぁ…


…魔法を使えたら…?


「…この世界はただでさえおかしいんだから十分あり得るな」


今この汚れとかって建物を覆ってるだろ?

この汚れ達をシージャーで取ってしまうことも…?


…ふはははは。残念ながら仕事はコレで終わりになりそうだな。なんせコレで全て解決するんだから!


「コレでも食らえッ!シージャー!!」


「…えっ!?!?」


遠くからやまとの驚いたような声が聞こえたが無理もない、なんせ俺が今汚れを取ってしまったのだか……あれっ?つまり今俺の手にはシージャーで取った全ての汚れが…?


そう思いながらおそるおそる手の方を見てみると…


俺の手に握られていたのはプールの汚れでも何でもなくやまとの下着らしきものだった


圧倒的既視感の塊だぞこのパンツ


てかあいつこの柄のパンツどれだけ好きなんだ…


「…あの、カイセイさん。私のパンツが消えたんですけど…」


……さて、どうやってこのパンツを返そうか


昨日は寝落ちしてました


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