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最弱職だって勇者になりたい!  作者: うすしお
グリフォン編

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98 何故そこに

少し拗ねたやまとを連れて町外れの教会の近くを歩くこと十分。薄汚れた白くて四角い建物が見えてきた


「見るからに危なげで何か起こりそうなあの建物に入るのですか…?」


「俺だって入りたくねーよこんなヤバそうな場所」


そう。叶うのであれば俺だって入りたくないのだ

でも俺は借金を返さないとだし、バイトが終わったら磔にされなきゃ行けないし、ミルを女神に戻さないと行けないんだよ。


それらを成し遂げるためにここを通るのは免れないんだ。やまとさん、俺の心情を察してください


「あー、なんか本当に入ったら戻れなくなりそうだな…」


建物の入り口は薄暗くプールとだけ書かれた看板が青を濁らせながら鈍く光っている。あちこちに腐食後があって、何と言うか…


すごい汚い!!


「…おいやまと、これやっぱバックれ…」


…何でコイツはそんなズカズカ進んでんの?


「いやちょっと待てよやまと。おまっ…怖くないの?」


「怖いとか言ってたらいつまで経っても借金返済できませんからね。たまには覚悟を決めないといけないんですよ」


何やらかっこいいことを言っているが…


俺、一昔前のお前にその言葉浴びせたかったよ


「…なんだか失礼なこと考えてません?」


「なわけないだろ安心しろ」


…疑いの目を向けてくるやまとと一緒にプールの施設へと入っていく


入り口を抜けると開けた所が出てきた。天井が一部落ちて光が差し込んでいる


…てか


「何でクソ長こと町長がここにいるんだよ!?…ちょやめろ縄を用意するんじゃない!!」


「私のほうこそ聞き返したいのだが…なぜお前のような人間がここに?」


「…あの、カイセイ?その方は一体…」


「え?あぁコイツ?コイツはクソ野郎だから安心しろ」


「安心できる要素が何もありませんでしたよ!?」


とりあえずやまとにコイツの説明を終わらせたのであとはこのクソ長を撃退するだけ


…やまとが外野からうるさい


「私の名は…」

「あんたは黙っとけ」



…?


「酷い」

「町長お前本当に何なんだよ」


土曜日だからって調子乗って三時まで意味もなく起きて寝落ちするまでがワンセットです(無関係

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