やめて欲しい感想、書いてほしい感想
「感想が書かれました」
この文字を読んで、飛び上がるほど喜ぶ作者は多いのではないでしょうか。
その反面、喜んで感想を見に行ったらがっかりしたという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そう、感想にモヤっとすることを書かれて対処に困る。そんな作者もいらっしゃると思います。
どうして嫌われる感想を書くのか。本人無自覚なのか、それともあえてやっているのかは分かりません。
ですが、どうせ感想を書くなら喜ばれるものを書いた方が、作者も読者も気持ち良いと思いませんか?
アマチュア作家だからこそ、結構書かれた感想に傷つくんですよ。
途中からエセ関西弁になるくらいには。
【1】ヤメテ感想・誹謗中傷
例)
・こんなものを読んで喜ぶやついない
・下手すぎて全部読めなかった
・この作者は作品と同じでサイコパスだ など
私も「この作者は絶対男で女性軽視をしている!」と書かれたことがあり、非常に傷ついたことがあり……こちとら女だし普通の感覚で生きとるわい!と、とても憤りました。
ただ、誰かを批判したり否定したいだけなのかもしれませんが、感想欄にわざわざ書く必要はありませんよね。
ヘイトは誰も幸せになりまへん。人を確実にえぐる文章力と想像力の高さは素晴らしいさかい、そのエネルギーで自分の作品を書かはったら、バズらはるんとちゃいますか?
【2】ヤメテ感想・上から目線で指摘やアドバイス
これも良く見かけます。
「あなたは読んでもらう前に小説の書き方を知った方が良い」「字下げくらいしたら」などの、書式に対する指摘のほか、「もっとこうしたら面白くなる」「違う展開にしたら」というようなアドバイスです。
「いや、そんなの頼んでない」作者として言いたいことは以上です。
指摘やアドバイスする人はドーパミンがじゃぶじゃぶで頭キマりすぎてますね。
そもそも感想ではないので感想欄に書くことではないです。それ以前に、言われた方がどう思うか考えたことありますか?
知らない人から非武装なのにいきなり棒で殴られたようなものです。
最悪、筆を折る人だっておるんや。せやかて、いくら文章が稚拙やゆーても、それを感想欄に書くのはヤメてくれへんか!!! 頼むで!
【3】ヤメテ感想・推理や希望を書き込む
地雷とも言われるこの感想、プロ作家の人でも嫌だと愚痴られているのを見かけます。
新規作品の最新話に「これって〇〇になるんでしょ?」「〇〇とくっつく話にしてほしい」など書かれたら、作者としては発狂ものです。
中にはすでに書いている話を書き直す人もいるくらいです。プロでも嫌がる行為なので「最新話を追いながら先の話を推理する」「自分の希望通りに物語を誘導する」ことをやめましょう。
「物語は作者のものであって読者が書いているわけではない」
毎回感想で推理する人がいるせいで、しばらく更新されなかった話や止まってしまった話とかもあって、読者としても本当に「作者のやる気をそぐ行為はやめて」と言いたい!!!
更新を楽しみにしてんのに、アンタが作品を止めさせる権限はあらしまへん! アンタ以外にも読者はおるんや!!! そこに愛はあるんか?
【4】ヤメテ感想・ファンタジー作品に対する「史実との乖離」の指摘
良く言われる「じゃがいも」ってやつです。
じゃがいもは中世ヨーロッパで栽培されてない、だからナーロッパで取り扱われるのはおかしい。というような指摘です。
あなたが読んでいる作品はファンタジー作品です。史実に添った作品だったとしても、ファンタジー作品である以上は史実に忠実である必要はありませんよね。
大多数は歴史と違うIFの物語に惹かれて読んでるんよ、アンタもそうとちゃうん?
【5】ヤメテ感想・誤字報告や質問
例に挙げた「3」と似てはいるのですが、こちらは純粋な親切で行われるものだったりするので厄介です。
間違いがあることで、話を読む時にイライラすることは読者全員に経験があると思います。でも誤字報告したあと、作者が修正したら誤字報告を消してますか?
消さないですよね。あれ、ずっと残るんですよ。作者は感想も入ってる場合は消せないじゃないですか。感想は純粋に嬉しいから。
それから、展開やストーリーが分かりにくいこともあり、どうしてこうなったのだろうと聞きたくなるのも分かります。でもそれは今後の展開に係わることかもしれません。
あんな、あんさんのほかにも読者は居はりますやんか。新規で追ってはらへんその人らが目ェにして気分を害すると何で思わらへんのでっしゃろまんにゃろ?
はい、思わず飛び出すエセ関西弁。憤ると変な関西弁が飛び出す仕様の本エッセイでお送りしております。
じゃあ、どんな感想だったら喜んでくれるんですか? そう思いますよね。
一応無難な方法の感想を作者目線で伝授しましょう。
【1】好かれる感想・話の内容に触れる
面白かったです、だけじゃ物足りないの。嬉しいよ? 嬉しいんだけど物足りないんだよ~!
「〇〇の部分がとてもカッコよくて面白かったです」
はい、100点満点! どこが良かったかを例にあげることで、読んでくれてるって作者側にも伝わりますね。ちゃんとボカさず、ここが良かったよ!って言いましょう。
一言が悪いんとちゃうんや。内容に触れてくれたらもっと嬉しいってことなんやで。
【2】好かれる感想・擬音
「アーーーーーッ!!!」「は、ハアハア」「ゴクリ……」「ドキドキ」
話の展開に喜んでいるとか、今後の期待とかが伝わるような擬音。
作者がしてやったりとほくそ笑むような、そんな擬音の使い方は嬉しいです。
たった一音からでも得られる養分がそこにあるんや!!!
※ただし、短文感想と併用推奨
【3】好かれる感想・語る
長すぎない程度に語られるのは嬉しいです。
「まさか〇〇で△△だった主人公が、ここでXXになるなんて展開が凄すぎて頭が付いて来ないです」
みたいなやつ。今までちゃんと真面目に読んでくれてるなーって分かる。
くれぐれも間違えんといて欲しいんは「長すぎない」ことや。語りすぎると周りもドン引くさかいな。
【4】好かれる感想・続きや更新を「楽しみにしています」
もう、これ書かれたら続きを楽しみにしてくれてるって確定ですよね。
その代わり、その場しのぎで書くと「楽しみって言ったのに読んでくれてない……」と逆効果になる場合もありますので、取り扱い注意の言葉です。話を追えるという人はどんどん書きましょう。
なんや、推理と何が違うんって言うてはる人おりはるみたいどすな。違うに決まってますやろ、推理はしてまへんのや。作者の書く続きが気になってますさかい。「続きはこうなるんやろ」言うてしまう推理とは大きゅう違いますのや。
【5】好かれる感想・褒める
とにかく褒められたら喜ぶのが作者という生き物。
「物語の更新が待ち遠しくてワクワクする」「〇〇という言葉の使い方がとても美しくて心に染みました」「思わず泣いてしまうほど感動しました」
こんな感想が来たらアゲ―!ですね。はい、プレッシャーもあるけど素直に嬉しいです。
オメェも作者の気分ブチ上げる褒め感想、送ってみっか? アイツら、信じられねぇぐれえ、喜んでっぞ。あの姿見ちまったら、ワケわかんねぇけどオラも嬉しくなっちまうぞ!
★まとめ
読んだ誰かが不快と思わないか、よく考えて感想を投稿して欲しいと思います。
実際に、私自分が読者として感想欄を覗き見ることが多いので、変な感想を見つけるとショックを受ける場合もあります。誹謗中傷もですが、例えばこの先の展開が書かれていたら萎えます。
小説家になろうさんの感想欄から「気になった点」が消えた理由を考えて欲しいです。
作者の筆を誰も折りたくない。プラットフォームで小説を書いている人の誰もが「本気で作家になろう」と思って書いているわけではありません。趣味の延長線で書かれている方が大多数だと思います。
感想が悪いんじゃない、内容が悪いんです。
色々悪い例を上げましたが、いっぱい感想は書いてほしいなと思います。指摘したいことはグッと我慢して、言われたら嫌だと思うだろうことは避け、その作品やそのエピソードへの愛を綴って欲しいです。
誰かが言いました。
「それ、読者じゃなくて毒者です」と。
何よりも「作者は人間」ということ、「読者は自分以外にもいる」ことを忘れたらあきまへんで!