462話 死なないでくださいね?
天を衝く膨大な魔素。
「ウフッ」
圧された空気が押し寄せ。
大地がひび割れ、大気が揺れ動き、空間が裂ける……世界が悲鳴をあげるかの如く、クソ女神から発せられる魔素が白く弾けて迸る。
可愛らしい子猫の姿となった私のソフィーを愛でている邪神……この世界の最高神であるネフェリアスが神域で保護してなければ、その余波で地上は今頃更地になっていたほどの凄まじい魔素の奔流。
当然王都にいる人間共は全滅、それどころかチリすら残さずに消滅して無に帰してだろう。
さすがは腐っても元主神アナスタシア! 帝級の神能を有してるのは伊達じゃないってところかな?
「ウフッフッフッフッ!!」
まぁそれにしたって、この魔素量はちょっと異常だけど。
なにせ今のクソ女神は本当なら400年に及ぶ封印で、魔素を搾り取られて弱体化してるはずだもん。
なにせこの私自らクソ女神への復讐として施してあげた封印なわけだし、コイツの弱体化は間違いない。
それそこ、いつ消滅しても不思議じゃない程度には弱っているはず! なんだけど……
「どうです? これは流石の貴女でも、想定外だったのではないですか??」
現にクソ女神から発せられる、この膨大な力の奔流。
400年前の大戦時……世界中に信者いる主神として君臨していた全盛期と比べても遜色がないどころか、今も更に上昇を続けてすらいる。
「あぁっ! 何も存在せず、何も感じない、虚無の世界で永遠とも思える永きに渡って、決して満たされる事がなかった力が溢れてくるっ!!」
凄まじい。
それこそ圧倒的で、絶対的な力をその身に纏い、酔いしれるように、狂気に染まった瞳を爛々と輝かせながら狂ったように嗤ってるけど……
「まさか、ここまで……」
「ウフフッ! どうしまたか?」
本来なら弱体化しているはずのクソ女神の力が、急速に上昇を続けている事が指し示す事実。
「さっきまでの余裕は、威勢はどこに行ったのです?」
考えられる可能性はただ1つ。
それは……
「今は随分と余裕がなさそうですねっ!」
クソ女神の魔素が一段と強く膨れ上がり──瞬間、視界が真っ白に染まる。
「むぅ」
またコレ、クソ女神お得意の神滅か。
400年前から何度も使ってるけど、いい加減無駄だってわからないのかな?
確かに属性的には神聖属性の攻撃だし、その威力は最高位悪魔すら一撃で消滅させるほど。
悪魔である私にとっては弱点となる攻撃といえる。
でも! 神級の神能を有する私と、帝級の神能しか持たないクソ女神とじゃあ格が違うっ!!
ぶっちゃけ、どんな攻撃だろうと関係ないのだよ!!
この神滅は眩しくて鬱陶しいけど、それだけ。
私がその気になれば全て結界で弾かれて、私にはなんの痛痒を与える事すらできなっ……
ピシッ──!!
「は?」
私の結界に亀裂がっ!?
「ウフッフッフッフッ! 魔神レフィー、貴女は選択を間違えたのですよ。
400年前のあの時、貴女は私を封印するのではなく、殺しておくべきだったのです」
これは──
「だってぇ! 貴女への憎悪によって育まれ、急激に魔素が上昇した事によって実ってしまったのですからっ!!
ウフッ! もうわかりますよねぇ? 私は更なる高みへと至ったのですっ!!」
まさか!
「まずは手始めに……これは挨拶代わりですので、死なないでくださいね?
神能・怨讐ノ神──」
神級の……
「神滅」
パリィッン!!
結界が砕け散り、白き光に呑み込まれた。
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