424話 問題はありません!
「さて今回の議題としては、ここにいる魔王が一柱。
獣魔王レオン殿と、灰燼の魔女と呼ばれていた魔王ルイーナの衝突をはじめ、色々とあるとは思いますが……」
通例として世界会議の議長を務める主催国、レフィア神聖王国の王。
ルフィールはそこで一度言葉を切って、集結した王達の顔を見渡し……
「まず最初に言っておきましょう。
まず間違いなく、本日より1ヶ月間続く世界会議の期間中に、教団が……光の使徒が動くでしょう」
「「「「「「「ッ──!」」」」」」」
ルフィールの言葉に、王達の間に動揺が走って、僅かなどよめきが起こる。
「それも本日、もしくは数日以内に何らかのアクションがある可能性が高い」
「ふむ……失礼」
どよめきく王達の様子を眺めていた、若き王の隣に座っていた老王が白い髭を軽く撫でながらゆったりと手を挙げる。
「質問をしても、よろしいでしょうか?」
老王の落ち着き払った雰囲気に、どよめいていた王達が一瞬で黙り込んで、静まり返った会議室に老王の声が鳴り響く。
「えぇ勿論ですよ、グラウス皇国が皇王……」
知恵の塔と呼ばれる、白亜の塔を有する大国。
グラウス皇国を治める王であり、各国の王達からも老王として尊敬と親しみを持って呼ばれている者。
国際的に見ても、大きな影響力と発言力を有する……
「ガイン・アルダ・グラウス殿」
「ありがとうございます。
それでは、お聞きします、教団の者達が数日以内に動く可能性が高いとの事ですが……そう言える根拠をお教えいただきたい」
「そうですね……それを説明するのは難しいのですが。
どのみち、もうすぐ世界中の人々が知る事になるでしょうし、もはや隠す必要もないでしょう。
しかし、それを説明するには長い話になります」
真剣な面持ちだったルフィールが、ふと柔らかな笑みを浮かべる。
「ですので、先にこれだけは言っておきましょう。
教団が動いたとしても、何も問題はありません!
なにせ……昨日のレオン殿の騒動で、皆さんも知っての通り今現在、我がレフィア神聖王国には15人のSランク冒険者が勢揃いしていますからね」
「おい、俺の騒動ってのは余計……」
「はいはい、レオンは黙っていような」
口を挟もうとした獣魔王レオンを現人神ショウ皇帝があしらって、じゃあ魔王レオンがムッとしたような顔で押し黙る。
「彼らが我々を守ってくれるでしょう」
ルフィールの言葉を受けて、王達の間に安堵の声が沸き起こる。
そんな王達の様子を眺めてながら……
「それに、全ては……」
ひっそりと呟いた。
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