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402話 呪王の真実

 ナルダバート……八魔王が一柱(ヒトリ)、不死の呪王と恐れられる新しい魔王。

 そして、同じく新しい魔王である灰燼の魔女ルイーナと共に、魔王の内情を探るために送り込まれたスパイ。


 その正体は世界各国で暗躍する教団と呼ばれる巨大な組織、光の使徒の10人の最高幹部。

 十使徒が1人、第十使徒・信仰の称号を冠する者。


「なんで……」


 でも! コイツは5年前に、確かにこの私が!!

 10歳の時に私自身の手で倒したはずっ!! なのにどうして平然とここにっ!?


「ふふふっ、私の魔王としての通り名を知っているでしょう?」


 ナルダバートの魔王としての通り名、それは……


「私は妖死族(デスマン)であり、不死者(アンデッド)です。

 不死の呪王と呼ばれているように、私は不死なのですよ。

 まぁ尤も、完全なる不死というわけではありませんが」


「っ〜!!」


 イヤイヤイヤ! その理論はおかしいっ!!

 確かにナルダバートは不死の呪王って呼ばれてたし、不死者(アンデッド)だから強い不死性があるのはわかる。


 ナルダバートが不死の呪王と呼ばれる所以は、不死者ゆえの不死性と並列存在による分体だもん。

 でも! 不死者は普通、その肉体を構成する核を破壊されたら滅びるはず!!


 そして私はあの時、私は確実にナルダバートの核となっていた心臓を破壊した!

 それも不死者の弱点である、神聖属性の炎の刃によって!!


「そんなに警戒しないでください。

 ルミエ様、彼女になんの説明もされていないのですか?」


「ふふっ! えぇ、だってそっちの方が面白いでしょう?」


「はぁ……まったく、貴女様は……」


 お、おぉう、なんか前回対峙した時とのイメージが違う。

 あの時は上位者として格下を弄ぶ魔王って感じだったのに、今はなんか……そう、ルミエ様が言っていたように、真面目な感じというか。


 常識人であり、それゆえに非常識な人達に囲まれて振り回されている苦労人って感じ?

 今も疲れたようにこめかみを抑えて、ため息をついてるし……


「ソフィーちゃん、どういう事なの?」


「この方が魔王ナルダバート……?」


「魔王ナルダバートって言えば、お嬢が倒した魔王のはずだろ?」


 オラシオさん、イヴさん、ロイさん。

 それに他のみんなも困惑したような表情を浮かべてるけど……みんながそんな反応になるのもわかる、だって私も困惑してるもん!


 けど! 突然の事態に困惑しつつも、さりげなくいつでも動けるように身構えてるのはさすがだわ!!

 まぁでも、その必要はないはず。

 なにせ、ここに現れたってことは……


「えっと……ナルダバート、さん。

 貴方もこの国の人って事、ですよね?」


「えぇ、その通りです、さすがは聡明なご令嬢ですね。

 八魔王の一角、不死の呪王ナルダバート。

 教団の最高幹部、十使徒が第十使徒・信仰のナルダバート。

 これらは、どちらも仮の姿」


「ふぁっ!?」


 な、何これ! 何これっ!!

 なんでいきなり、私の恭しく手を取って片膝をついて!?


「私の本当の名はドレイク。

 この国の四大都市が1つ、南東にある不死者の都、死都モールデスの代表です」


「彼と貴女の関係は知っています。

 各都市の長達の紹介はまた後日にするつもりですが、彼は貴女の関係を考えて彼だけは先にこの場で紹介する事にしたんですよ」


「な、なるほど!」


 それよりも手! 手をっ!!


「既に魔王レオンから、魔王の持っている役割を聞き及んでいると思います。

 私は陛下の命を受け、彼らの雑よ……こほん、サポートをするために魔王を名乗っていたのです」


 今、雑用って!


「その活動の一環として、教団のスパイだったルイーナと接触し、教団に潜り込み二重スパイをしていました」


 だから教団の最高幹部に……


「しかし、彼らの目を欺きつつ、死んだ事にして教団から離脱するためとはいえ……陛下の愛子であり、それ以前に女性でわそれもまだ幼い少女だった貴女に重傷を負わせてしまった。

 1人の騎士として許されない、恥ずべき行為です。

 本当に……本当に申し訳ありませんでした」


 め、めっちゃ真剣に謝罪されちゃったんですけど!?


「は、はい!」


 魔王の一柱として潜入していたルイーナによって、その力を知られていたわけだし。

 教団の目を誤魔化すには、アレくらいする必要があったのは理解できる。


「その、あまり気にしないでください」


 この通り! 私も無事なわけですし!!

 そんな事よりも……みんなから見られてるし!

 そろそろ恥ずかしいから、手を離していただきたいんですけどっ!!


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