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少しだけ変わった日常

 翌朝、昨日のように寝坊もすることもなく、普段よりも早い時間に起きることができた。朝食を簡単にすませ、身支度を整えて学校へと向かう。出かけるときに魔王の魔導書こと、魔本を忘れることも流石になくなってきた。


 あんまり朝が強くない私は、寝惚けてボーとした頭でいつもの通学路を通り、教室へとたどり着く。


 自分の席に座ると見慣れた赤い髪の女の子が近づいてきた。学年でもトップクラスに優秀な魔術師見習いのアカネだ。先週から休んでいたけど、もう大丈夫なのだろうか?


「おはよーアカネ」


「おはよう、ヨゾラ!いつもより来るのが早いわね」


「ここ数日色々あったせいか、なんか目が覚めちゃって。アカネは先週から休んでたけど大丈夫なの?」


「私は実家の手伝いで休んでただけだから大丈夫よ。それに今のところ授業は知ってるものばかりだから多少の休みは影響ないわ。成績という話ならヨゾラのほうがよっぽど気を付けないといけないでしょ。私がいない間の授業ちゃんと理解してる?」


「い、一応?」

授業中に居眠りしてしまったことは、心の奥にしまっておく。アカネに知られると呆れられてしまう。


「なんで疑問形なのよ。まったく、仕方ないわね。早く来たんだから、一緒に復習しましょう」


 そういうとアカネは教科書を取り出し、勉強会が始まった。

 アカネは勉強ができるおかげか教えるのもうまく、私のわからないことを丁寧に教えてくれる。得意分野以外は成績がギリギリな私としては、アカネやマシロに勉強を教えてもらえるのはとても助かっている。


 それにここ数日は魔王関係のせいであまり授業に身が入らなかったので、ありがたく色々教えてもらうことにした。


 集中していたせいか、授業が始まる時間はあっさりと訪れ、朝の勉強会は終了した。



 そのまま授業を受ける。時間がたつに連れて徐々に集中力がなくなっていく・・・。


 勉強会のように質問とか会話をしながらのほうが私には向いている勉強方法なのかもしれない。とそんなことを思いながら、授業をきいていく。意外にも魔王は授業に興味があるのか静かに聞いていることが多かった。午後を過ぎ、今日最後の授業になると集中力は完全になくなっていた。


 集中力がなくなってしまうと、どうしても魔王のことや今後どうなってしまうのかなど考えてしまう。どれだけ心配しても私ができることがあるわけでもなく、せいぜい魔王と勇者について調べることぐらいしかできない。


 せっかくだし、アカネにも聞いてみようか。色々とくわしいアカネならばもしかしたら何か知っているかもしれない。そう思い付き早く授業が終わらないかとさらに気が散る羽目になった。



 授業が終わると早速とばかりにアカネに聞いてみることにした。

「アカネー。勇者と魔王について調べているんだけど、何か資料ありかとか知っていることとかない?」


「勇者と魔王ってお伽話の?」


「うん。『5人の勇者と魔王』に出てくる勇者と魔王。子孫とか詳しい話を知っている人とか知らない?図書室とか書庫とか書店とか調べたんだけどあんまりくわしい物がなくて。マシロに借りたこの小説が一番色々書いてあったのだけど、フィクションみたいだからできれば実話のほうが知りたいんだよね」


「実話?私が知っているのは御伽話の内容だけしか知らないわね。うーん、何か見つけたら教えるわ。それもまた何かの研究なの?」


「そんなところ。何か見つけたら教えてね」

そうアカネに念をおしておく。


「わかったわ。ああ、それと当分は家の手伝いがあって、一緒に帰れないの」


「残念だけど、私のほうもアオキ先生に呼び出されているから当分一緒に帰れないとおもう。だから気にしないで」


「先生に呼び出しってあなたなにしたの?」


「何もしてないよ!先生にも研究の調べものを手伝って貰ってるだけ」

情報共有のため、放課後に集まることになったのを一応、嘘ではない感じにごまかす。


「まあ、いいわ。じゃあ、先に帰るわね。また明日」

そういってアカネは帰っていった。



アオキ先生の元に何か変化がないかを確認に行くも一日では特に変化もなく、私はそのまま寮に帰ることとなった。


次回は11月19日予定。最近書くのがギリギリになってしまっている・・・

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