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雨、牛、大軍、うっ、頭が

王都の外を出ると、雲行きが怪しくなってくる。


「なんだか雨が降りそうですね」


「いいね!あたしが活躍できるよ」


ルーナちゃんの魔法は水属性がメインだから雨の日だと魔法が強力になる。


「我はこの嵐の前みたいな雰囲気が好きだな」


気持ちはわかる。なんかテンション上がるよね。


「私濡れるのはあんまり好きじゃないのよね、やっぱり今日はやめにしない?」


え〜、ここまで来て?


「それはないよサーティア、せっかくのってきたのに」


「そうだぞ?」


「はぁ、わかってるわよ」


しぶしぶサーティアさんは歩く。

しばらく歩いてると、雨が降り始める。


「降ってきましたね、どこかに魔物はいませんかね?」


雨に濡れると、狼あたりの魔物の動きが鈍くなって狩りやすくなる。


「早速おでましのようだぞ、おそらくキャノンバードだな」


ほんとだすごい速さで近づいてくる。


「美味しいし、ちょうどいいね」


ルーナちゃん、やる気満々だね。


「キャノンバードは雨で遅くならないの?」


「キャノンバードの羽は水をはじくみたいで、雨でも問題ないみたいですよ」


雨の中でも的確に狙いを定めて突進してくるらしい。恐ろしいね。


「ふふふ、ここはあたしに任せて!クロエも手伝ってくれる?」


「もちろんだ」


「じゃあ私とサーティアさんはいつも通り足止めですね」


「結構怖いのよね、真正面から当たったらシャレにならないし」


まずは魔法で地面を盛り上がらせてキャノンバードの勢いを少しでも少なくする。


「パワーガスト!」


サーティアさんの起こした突風でさらに勢いを止める。それでも十分速いんだけど、、


一旦間に合わないので方向をそらすことにする。


私は自らを光らしてキャノンバードに注目されるようにする。そしてみんなの方から離れて、標的が私になったことを確認してから、魔法で作っておいた穴に入る。こうすれば、私には当たらないし、そのままキャノンバードは通り過ぎる。よし、成功したみたい。


「リィア、結構大胆なこと考えるわね」


「これで準備はできた、クロエはトドメをお願い」


「うむ、任せろ」


なにをするのか気になって穴から顔をだして見る。


「ハイドロブラスト!」


ものすごい勢いで、水がキャノンバードをおそう。さすがのキャノンバードでもその勢いは止まってしまう。


「クロエ!」


「アンリーシュダークネス!」


いつもの即死魔法で、絶命させる。ほんとは闇の力で、相手の力をすいとる魔法らしくて、相手が元気だったり、こっちの魔力が少なかったりしたらあんまり効果がないらしい。あと相手が動いててもダメ、、結構欠点もあるが、その威力はすさまじい。


「ふぅ、終わったわね、リィア〜、早く出てきなさい」


「今回はリィアがいい機転をきかせてたね。あれがなかったから時間足りてなかったよ」


「サーティアは今回何もしていないな」


「うぐ、私はああいう相手が苦手なのよ、もっとこう、無双する感じ?の弱いやつら、もしくは動きが速くないやつとかで役にたてるのよ」


「まぁまぁなんとかなったんですし、いいじゃないですか」


ふい〜、私も誘導しただけだけどやりきった感じはあるね。


「ねぇ、みんな、あれ、見えるの私だけかしら?あの赤いの」


え、赤いのって、雨で見えづらいけど、、確かに赤いのが見えるの。あれは!?


「レッドブル!」


「早く逃げよう?あたし達じゃ相手できない、一頭ならまだしも、レッドブルは群れ行動するっていうし」


まずは走ってる方向をちゃんとわかってないと、、探知魔法ではまだ遠くて、わかりづらいが、おそらくここは群れが向かってる方向で、王都から離れた方が避けやすい位置だね。まったく、横一列に並ぶとかどんだけ迷惑なんだよ〜、縦に並べばいいのに。ぼっちの私に対する当て付けかっての。おっと、最後のは違った。前世での話だった。ほんとに道ふさぐやつやだよね〜、だいたいそういう人に限っておしゃべりしてるから歩くの遅いんだよね。自転車だと危ないし、降りて話せばいいのに。


「リィア〜?大丈夫?ほら、行くよ」


「あ、あぁ、すみません。王都から離れる方向に逃げれば避けられそうですね」


「雨だと移動速度が落ちるな、避けられるか?」


「風よ」


サーティアさんの魔法で、追い風が吹く。これなら間に合う!



はぁ、はぁ、ま、間に合ったぁ。


「ふふふ、相手の射程外から攻撃するというわけだな、デビルズランス!」


「あ、ちょっ待って!!」


あ〜あ、


「クロエさん、レッドブルは、、」


通り過ぎたレッドブルに攻撃したら全員が方向転換してこちらに向かってくる。


「一度攻撃してしまったら、追いかけて攻撃してくるんですよ」


「はぁ、めんどくさいことになったわね、ちなみに逃げるのは?」


「無理だね。15体はいるし」


「来ます!とりあえず私が来るレッドブルを止めるのでルーナちゃんとクロエさんあとから来るものを止めてください」


とりあえず強化魔法、それと、ちゃんと勢いをつけて


「ライトニングソード!」


自分が飛ばされないように痺れさせて止める。

あ、まずい、横から来てる。


「ハリケーンブレイド!」


サーティアさんが助けてくれた。


「ハイドロブラスト!」


「デビルズランス!」


少しは減ったけど、まだ終わらない。けど、まだ!


「アグレッシブボルト!」


ひゃー、また別方向から来たあ


「アクアウォール」


今度はルーナちゃんに助けられる。


「はぁ、はぁ、きりがないわね」


まだ最初の時の半分くらい残ってる。


「あとは任せろ、我の本当の力を見せてやる、、、師匠、わたし、本気だすよ!」


クロエさんの魔力がだんだんと膨れ上がっていく。


ちょっクロエさんの翼と角大きくなってない!?


「これが我の、いや、わたしの本気、リィア達に指一本触れさせない!」


なにこれかっこいい。

次回予告

サーティアよ、え、なんかクロエがすごいことになってるんだけど!?大丈夫なの?暴走とかしないわよね?次回「クロエさんってほんとにすごい方だったんですね」キャノンバードを倒したあとにクロエのせいでレッドブルにおそわれたんだっけ?それを気にしてるのかな?はぁ、私ももっと強くなりたいなぁ。それじゃあ次回も楽しみに待ってるのよ?

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