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お姫様(12歳)のふりはちょっときついですね。

騎士の人に連れられてお城に入る。うわぁ、お城広い、、しばらくして、ある部屋に入る。


「姫様!よくご無事で」


いきなりメイドさんが抱きしめてくる。


「って、あなたは姫様ではありませんね、どういうことか説明してください!」


「あぁ、姫様はまだ見つかっていない、この子は応急処置だ」


私は頼まれて引き受けたけど、大丈夫なのか?


「応急処置?確かにこの私でも最初はわからなかった、、国王様もおそらく騙されるでしょう、ですが、バレてしまったらあなたの首はありませんよ?」


「このまま国が機能しないのはまずい、責任は私がとる。どうか頼めるか?まだユーリ様が見つかったとは報告していない、そっちの準備ができたら私に伝えてくれ


えぇ、私も責任重大じゃん。


「わかりました。私も協力しましょう。」


「ありがとうございます。では、我々はユーリ様の捜索に向かいます」


そう言って騎士の人達はお城を出ていく。


「あなたは、、まぁユーリ様の影武者ということで、、ユーリ様、私はメイド長とあなたのお世話係も任されてるサナと申します」


「よ、よろしくお願いします。あ、あの、とりあえずもっとユーリ様について教えてもらえますか?」


「ユーリ様は普段とてもしっかりしていて、習い事や、勉強に熱心です。それと、好奇心旺盛でいろいろなことに興味をもってそれを納得のいくまで探求しようとするのです。まだ12歳なのに、いろいろ大人びているんですよね、と思ったら気になることには年相応の反応をするんですよね」


す、すごいね、ユーリ様。って12歳!?いや、まぁ年下だとは思ってたけど、はぁ、、


「今回もおそらくその興味の探求が原因だと思います。それも私や騎士には聞かせたくないような、、あ、大事なことをお伝えしてませんでした。ユーリ様にはお兄さんのフリード様がいるのです」


それは知ってる。なんでもすごい王子様なんだとか、確か17歳とかだっけ?他はよく知らない。


「あまり知られていないのですが、実はフリード様、とてもユーリ様を溺愛なさっていて、おそらくユーリ様のことをとても心配なさっていて、帰ってきたと知ったら」


「真っ先に来るってことですね」


あぁもう、シスコンだったかぁ、どうせもう婚約者とかいるんでしょ、その人と仲良くしてればいいじゃん。くっ、だ、大丈夫大丈夫私が完璧な妹キャラになりきってみせる。


「まずは着替えましょうか、 ちょっとここで待っててください、私がユーリ様の服を持ってきます」


あ〜、緊張してきた、、んっん、大丈夫です!私はユーリ、王国のお姫様です。こんな感じ?


一人称とかちゃんと聞いておこう。


「お待たせしました。ではこちらにお着替えしていただきます」


ドレスじゃん、え?ドレス着るの?ほんとにお姫様になったみたい、いやお姫様にならないといけないのか。



ドレスを着せてもらう。途中で他のメイドさんも来て手伝ってくれた。一応事情は伝えてある。


着替えてる間に私のことを話しておいて、それから普段のユーリ様についての話を聞いたり、喋り方を聞く。ふむふむ、なんとかなるかな?あとは私のコミュ障が発揮しなければ、大丈夫、私は役者になりきる。


私は美少女、装備もチート、魔法も使えるただちょっとだけ人との会話が苦手なだけ。私はできる私はできる!よーし


「みんなお元気ですか?お仕事お疲れ様です。いつもユーリのためにありがとうです!」


「おぉ!これなら大丈夫そうですね。すごいです。では、報告してきますね。他のみなはリィア様のサポートを、このことは最悪国王様や王妃様、特にフリード様にバレなければ大丈夫です。私の方で事情を話す人をまとめました。ちゃんと確認しておいてください」


「「「「はい!」」」」


私についてくれるメイドさんはサナさんふくめて5人だ。いつもはユーリ様のお世話係をしているメイドさんで、近くにいても不思議はないということらしい。


「このままとりあえずユーリ様のお部屋に行きます。あと、おそらく今日ユーリ様が見つからなかったら泊まっていただくことになります」


あぁ、まぁそうだよね、ルーナちゃん達に伝えられるかな?


「このことを私の冒険者仲間に伝えてくれますか?」


「わかりました。伝えておきます」


これであんまり心配かけないで済むかな?



コンコンコンとドアが鳴る。そして勢いよく開けられる。


「ユーリ!無事だったか!よかった、もう、心配させて、何かあったらどうするんだ!」


お、お兄ちゃんきたぁぁ、お、落ち着け、私。


「ごめんなさい!お兄さま、ユーリ、どうしても欲しいものがあって、それが建国記念のお祭りでしかないもので」


「それなら私に言えばよかったではないか、今回は何もなかったが、何かあってからでは遅い、外に出る時は私に言いなさい」


いよっしバレてない!


「お兄さまはいつもユーリに優しいです。だからお兄さまのこと大好きです。でも、もうちょっとヴァイオレット姉さまのことも気にかけて欲しいです。言ってたです、さみしいって、だから、、」


「あぁ、気にかける、ユーリにそう言われたらもう意地もはってられないな、すまない、私はもう行く。城の中でも大人しくしてるんだぞ、いつもの書庫に行くのもダメだからな」


そう言ってフリード様は部屋を出ていく。ふぅぁ〜、緊張した〜、咄嗟にお祭り限定の欲しいものとか言えてよかった。あとメイドさんから聞いた話が役にたった。フリード様の婚約者である公爵令嬢ヴァイオレット様が最近私ことユーリ様に相談してるっていう。ユーリ様とヴァイオレット様は仲がいいみたい。


これ思ってたよりきつい、12歳ってどんなノリで話せばいいかわかんないし、、まぁでもシスコンのお兄ちゃんをだませたし、なんかいける気がしてきた。

次回予告

リィアです。女の子の夢でよくお姫様になりたいってあるけど、実際なってみると、慣れてないからなのか、メイドさんとかに申しわけなくなってくるし、あんまり自由はない。今回はなりきりだけどね。次回「一方その頃」ルーナちゃんは私を心配してくれるのかなぁしてくれるとなんか嬉しいな。それでは次回も楽しみにしてくれると嬉しいです。

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