盗賊退治の報酬
私はルーナさんとミルフィさんの家でもある領主の家に向かう。
領主の家はこの街で一番大きいからすぐにわかる。ほえ〜、おっきい。
家に着くと門番さんがいたので、パーティの名前を言って通してもらう。
「あ、あの、勝利の星なんですけど、ミルフィ様いらっしゃいますか?」
「ギルドカードを拝見してもよろしいでしょうか?」
私達はギルドカードを見せる。
「はい、たしかに、お嬢様がお待ちです。こちらへどうぞ」
問題なく通される。よかった、こういうのってドキドキするよね。
中もとっても広くて、使用人たちが迎えてくれる。
「ようこそいらっしゃいました。お部屋に案内いたします」
メイドだ、メイド、本物のメイドだ、すごいなんか感動する。
ルーナちゃんはここに来てから大人しくしている。多分緊張してるだけだと思うけど。
「ルーナちゃん」
「話しかけないでリィア、ボロが出ちゃうから」
うぅ、ルーナちゃんが冷たい、でも、
「大丈夫ですよ、私達は悪いことなんてなんにもしてないじゃないですか、というかいいことをしてここに呼ばれてるんですから、もっと気楽に、落ち着いていきましょう」
「リィアは結構余裕そうだね」
元コミュ障ぼっちの私に余裕なんてあるわけないでしょ、すっごく緊張してるし、なんかへんな汗出てるし、ルーナちゃんのこと言えないな。ただルーナちゃんが緊張してるのをみてちょっと冷静になってるだけだと思う。
客室なのかな?すごい豪華な部屋に連れてこられる。ちなみにルーナちゃんの服装は今日選んでもらった服だ、いつものだとちょっと安っぽいのでこっちにした。
しばらく待ってるとドアが開いて、マイさんメイさんミルフィさまが入ってくる。
「ごきげんよう、ようこそビクトレア家へ、来てくれてよかったですわ」
「よく来てくれた、ご無事で何よりだ」
「お二人とも無事でよかったです〜」
「ほ、本日はその、お招きいただき、えっと」
「あ、そういう堅苦しいのはよしてくださいまし、助けられてお礼を言うのはわたくし達なのですから」
「あ、はい」
ルーナちゃんがまた大人しくなってしまう。ここは私が何かしないと。
「えっと、その、、あの」
「そんなに緊張なさらないで、わたくしもお二人と同い年くらいなのですから、それにもうわたくし達、お友達でしょう?」
心配そうにミルフィさまが聞いてくる。ん?今なんて?
「あの、ミルフィさま、私達なんかでいいのですか?」
「さまつけも敬語もいりません。禁止ですわ。それに、わたくし達にとって命の恩人なのですから、そんなに卑屈にならないでくださいな」
「はぁ、分かったよ、ミルフィ、こ、これでいい?」
ミルフィさんはニコッと笑ってうなずく。
「リィアさまも」
「私達、もうお友達なんですね、とっても嬉しいです。えへへ〜」
「当たり前ですわ!」
「お嬢様、本題に入りましょう。」
「メイ、もうちょっと見ていたかったのだが」
「いや、先輩、さすがに話が進まないのは?っていうか先輩もとめてくださいよー」
何かを思い出したのか、ミルフィさんがぽんと手をたたく。
「そうですわ、今回はお礼を渡すのでした。マイ、メイ」
マイさんが袋を持って私達に渡してくる。
「こちらが盗賊の討伐報酬とビクトレア家からの礼金が入った袋だ。受けとってくれ」
「で、こっちがビクトレア家の関係者を示すものです。これを見せればいつでもビクトレア家に入れます。困った時に使えばある程度はマシになると思うのでぜひお使いください」
わぁこれいくら入ってるんだろう、結構重たいよ。それとなんかすごそうなのもらってしまった。まぁせっかくだし困った時に使わせてもらおう。
「今度お茶会しましょう?いつ来ていただいても用意できますわ」
(リィア、気をつかわなくていいって言われても緊張するものは緊張するからあんまり行きたくないんだけど)
(せっかく仲良くなったのに、それでもってさそってくれたのに、もったいないですよ)
(いや、でも)
「もちろん、王都で有名なお菓子も用意しておきますわ、あれはほんとに甘くて美味しいんですのよ」
「うん!絶対行くよ、いや、行かせて。あぁ、楽しみだなぁ、美味しいんだろうなぁ」
ルーナちゃん、、手のひらくるっくるだね。チョロかわいい。
ミルフィさんとお話ししているとコンコンとドアがなる。
「失礼、お話しの途中だったかな?私の名前はモンブラ・ビクトレア。この街の領主をしている」
うわぁ、領主さま来ちゃったよ、せっかく落ち着いたルーナちゃんがまた緊張でガチガチになってる。
「あぁ、そんなに畏まらなくていい、今回は領主としてじゃなくてミフィ、ミルフィの父親として感謝しに来た。娘を助けてくれてありがとう!ぜひとも娘となかよくしてやってくれ」
「もう、お父様、恥ずかしいですわ」
「ミフィ、これは父親として当然だろう」
「わかってますけど」
領主といっても一人の父親で娘がかわいいのだろう。というか仲いいね。ルーナちゃんも親子のやりとりを見てすこし緊張がとけたみたい。しばらく二人で内緒話をする。
「あの、リィアさま、ルーナさま、その、よかったら、夜ご飯をご一緒していただけませんか?」
どうやら夜ご飯を誘っていいか聞いてたみたいだ。
「貴族の夜ご飯、ゴクリ、、」
ルーナちゃんは興味津々のようだ。私の方をチラチラとみている。(リィア、いい?)
私としても異論はないね。私はうなずく。ルーナちゃんはパッと喜ぶ。
「じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて」
「ふふ、嬉しいですわ、ありがとうございます」
「私はいない方がいいかな?その方が緊張しなくてすむだろう」
モンブラさんは優しい目をしたダンディーなイケメンだ。このおかげで、ミルフィさんもすごくかわいい感じになっているのだろう。モンブラさんはそのうえ気遣いもできる。見た目だけじゃなくて中身も素晴らしい。娘も大事にしてるし、すごいな貴族。
モンブラさんは気をつかって席を外す。
私としてもこの気づかいはありがたい。
次回予告
マ「マイです」
メ「メイです」
マ「お二人がとってもかわいくなってたな。」
メ「そうですね、すごいオシャレでした。」
マ「お嬢様と並ぶとほんとに眼福だ。三人とも仲良くなってよかった、これでこれからもみれる。」
メ「だからといってお嬢様が本題を忘れちゃったとき意図的に話を戻さないのはどうかと思います。」
マ「次回、貴族とお食事、だ」
メ「あ、誤魔化した。まぁいいや。先輩、これって私達も一緒に食べれるんですか?」
マ「いくらお付とはいえ、無理だろう、私の場合はお嬢様達をみてるだけでおなかいっぱいになれる。」
メ「先輩はあいかわらずですね。」




