私達頑張りました!
ゴブリンの残党を見つけては倒して村まで着く。空はすっかり夕やけで赤くなっていた。
「うぅ〜、怖かった、怖かったよぉ」
私は安心して泣いてしまう。
そりゃあそうだよ。
だって、ゲームじゃあんな風に殺気を帯びた感じで魔物達おそってこないもん。
死にそうになったし、本当に、本当に、、
「リィア、うぅ、んっ、あたしも、よがった、無事で。うわぁん」
二人で抱き合って一緒に泣く。
ルーナさんに抱きつくと安心してくる。
強いと言ってもまだまだ15歳なんだから仕方ないよ、怖いものは怖い。
「ど、どうしたんですか?こんなところで、と、とりあえず落ち着きましょう?」
近くに来た村人に心配される。依頼をこなしに来た冒険者だということを伝えると、村長の家に案内される。
「だ、大丈夫なのですか?泣き崩れていたと聞いたのですが」
心配そうに村長がきいてくる。
泣き止んで、ちょっと冷静になった今、そういうことを言われると恥ずかしい。
「もう、おじいちゃん、失礼だよ。ごめんなさい、私はソフィア、村長の孫娘です。今は私の部屋に行きましょう。一旦落ち着いてから話しましょう」
「あ、ありがとうございます」
「そうさせてもらうね」
私達はソフィアさんの部屋に行く。なかなか気がきく人だ。
落ち着いたとはいえ、まだしゃっくりがでたりするので休憩したかったところだ。
「飲み物でも飲んで落ち着いてください」
「ありがとうございます」
「今日はもう遅いですから、うちに泊まっていってください」
「何から何まで。じゃああたし達も話すよ。気になってるでしょ、さっきっから」
「はい、ゴブリンは、村は………いえ、覚悟はできてます」
ソフィアさんは私達が泣いてるのを見て、なにかを悟ったらしい。まぁ杞憂に終わるんだけどね。
確かに怖かったけど、やることは全部やったからね!
「畑に現れたゴブリンと井戸に現れたゴブリンを倒して、そのあと、ゴブリンの巣を見つけたの」
「っ!」
「それでそこにいたやつも全部倒してきたよ、泣いてたのは、結構危なかったから、安心して、、だからもう、大丈夫だよ」
「え?えぇぇぇ!?そんな、てっきり、もうダメなのかと、うぅ、よかったぁ、村が助かったんだぁ」
人が泣いてるのを見るとつられちゃうよね。
「そう、ですね、よかった、ですね。うぅ〜」
「なんで、リィアまで泣いでんの、うぇ〜ん」
今度は三人一緒に泣く。一度崩壊した涙腺はなかなか治らない。
ひとしきり泣いたあとソフィアさんが涙をぬぐいながら
「………じゃあ私はおじいちゃんに伝えてくるね、夕ご飯はどうする?あんまし豪華なのは出せないけど、疲れてるだろうし、ここに用意するね」
と言って部屋を出ていった。
「ルーナさん、明日はどうしますか?このまま帰りますか?」
「ねぇ、リィア、今日さ、村の畑が荒らされてるの見たし、井戸もあんまし綺麗じゃなかったよね。だから、明日は手伝ってあげたいと思うの、ダメかな?」
「わかりました。私も手伝います」
ルーナさんの頼みだもん。手伝わないわけがないよ。
それに私もあの悲惨な状態は見過ごせないし。
「いつもありがとう、まだ出会って日は浅いけど、あたしはリィアが好き、これからもよろしくね」
!!
「私も、私も大好きです!こんな私に話しかけてくるし、めんどくさいのに一緒にいてくれるし、今日だって、危ない時に助けてくれたし。それから、それから……」
「もういいって、じゃあリィア、敬語はやめない?あたし達もうそんな仲じゃないでしょう?」
ルーナさんに止められてしまった、まだまだ語り足りないのに。
「これは癖で、仕方ないんですよ、今更変えられません」
心の声では敬語じゃないけどやっぱり人と話すとなるとこうなってしまう。
う〜ん、メアリーちゃんみたいに幼い子供だったら平気なんだけどなぁ………
ルーナさんは年下だけど大人びてるからね。
つい敬語になってしまう。
「わかった、じゃあせめてさん付けはやめてほしい、なんか嫌」
確かに、私は呼び捨てにされてたけど、ルーナさんのことはずっとさんづけで呼んでたね。どうしよう、なんて呼ぶようにしようか。ルーナ?ルーナちゃん、ルーナたん、ルーナたそ、ルーナっち、ルーナちん、うーん、無難にルーナちゃんかなぁ。
あ、そうだ、いろいろ反応を見ていこうか。
「ルーナ」
「な、なによ」
「ルーナちゃん」
「なに?」
「ルーナたん」
「たん?」
「ルーナたそ」
「たそ?」
「ルーナっち」
「リィアのキャラじゃないね」
「ルーナちん」
「なんか嫌だなぁ」
反応的には呼び捨てかちゃんづけかなぁ。他はまぁまぁふざけてたんだけど。
「じゃあルーナ、ちゃんで」
「まぁいいよ、そのうちなれたら呼び捨てにして」
「………はい」
ルーナちゃんとお話ししていたらソフィアさんが料理を持ってくる。
「お待たせしました。村を代表して改めてお礼させてください。えっと、まだお名前を聞いてませんでしたね。聞いてもいいですか?」
「あたしの名前はルーナ、よろしくね、今度またくるようなことがあればその時ごちそうしてね、お礼はこれでいいよ」
「わ、私はリィアです。私はソフィアさんと仲良くなれるならお礼なんていらないです」
咄嗟にでたけど私そんなに友達に飢えてたのかなぁ。
でもソフィアさんみたいなかわいい子と仲良くなれるならお礼なんかいらない!
「本当にありがとうございます、私なんかでよかったら仲良くしましょう。次来た時は腕によりをかけてごちそうを作りますよ。それじゃあおやすみなさい。私は他の部屋で寝るので今日お二人はここで寝てください。食べ終わったら部屋の外に置いておけばいいですから」
そう言ってソフィアさんは部屋出る。
「食べましょうか」
「そうだね。いただきます。ん〜美味しい。孤児院にいた時の懐かし味がする」
「いただきます」
素朴な味だけどどこか安心出来るようなおいしさがある。
「「ごちそうさまでした」」
昨日は野宿だったし、今日はきつい戦いがあったからだいぶ眠い。明日のことは明日考えよう。
「おやすみなさい、ルーナちゃん。今日は私達、頑張りましたね」
「おやすみ、リィア、そうだね、疲れたよ」
私達はすぐに寝息をたてて眠りについた。
次回予告
ル「ルーナよ」
リ「リィアです」
ル「リィアがなに考えてるか最近わかってきた気がする。」
リ「そうですか?(ルーナちゃん今日もかわいいなぁ)」
ル「今あたしのこと考えたでしょ。」
リ「何故それを!?」
ル「当然よ、(リィアからの熱いまなざしが向けられてたからわかりやすい)」
リ「次回、帰るまでが遠足ですよ」
ル「遠足ってなに」
リ「遠くに出かけることです。」
ルリ「「次回も楽しみにし(なさい)(てください)」」




