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第96話 イース公国攻略編 決勝戦

決勝戦

バルバレスvsアーシュ



この対戦は正直予想していなかった。


バルバレスは決勝まで残っても納得だが、


まさかアーシュがここまで来るとは。


でもあの戦いぶりを見ていたら納得せざるを得ない。


個人の武なら軍団長を超える。


こうなったらアーシュの目的である


〝この大会で結果を残して【王の左手】に復帰する〟


というのはもう決定だな。


バルバレスの方も将軍の肩書がある以上、


負ける訳にはいかないだろう。


いい戦いになりそうだ。




試合が始まった。


両者共に警戒している。


バルバレスは無駄に動かない。


今までの試合を見て、


通常攻撃は簡単に当たらないと思っているのだろう。


アーシュはスイッチが入っていて、


周囲が思わず体格差を忘れてしまうような、


堂々たる雰囲気を纏っていた。


先に動いたのはアーシュだった。


2,3発のジャブとフェイントを入れて、バルバレスの腕を掴んだ。


そのまま手首を関節技で絞める。


が、バルバレスも慣れたもので少し顔をゆがめたものの、


難なく力尽くで振り払った。


それでもアーシュは冷静なまま、


続くバルバレスの牽制パンチをきれいに躱している。


アーシュは体の軽さとフットワークを生かして、


左右に移動しながら攻撃を振る。


空中三段蹴りやらサマーソ〇トキックやらまるでアクション映画だ。


やはり体重の軽さを補うために遠心力を生かした回転系の攻撃が多い。


しかも足元や頭上からなど上下にも攻撃の幅を広げて、


縦横無尽にバルバレスに襲い掛かる。


対するバルバレスは痛みには慣れているらしく、


ガードの隙間から襲い掛かる打撃にも動じない。


まったく効いていないわけではないだろう。


中々のクリーンヒットも多数あった。


丈夫なのかドMなのか、


結果倒れないならどっちにしても頼もしい。


バルバレスの攻撃も段々当たるようになってきた。


アーシュの動きに慣れてきたのだろう。


しかし、アーシュは完璧なガードでそれを防いでいる。


バルバレス的には全力の攻撃がベストヒットすれば、


ガードの上からでもダウンを奪えるだろうが、


アーシュはそれをさせない。


この攻撃をしたらこうくる、というのを計算しているようだった。


相手が全力の出せない角度にステップを踏んだり、


タイミングをずらしたりして未然に防いでいた。


そんな攻防が第2ラウンドまで続き、


二人の体力も残り僅かになった頃、ようやく試合が動いた。


アーシュが回転後ろ回し蹴りを繰り出し、見事にヒット。


バルバレスはあごに蹴りを食らった瞬間、


強烈な右フックを当てて、アーシュを吹っ飛ばした。


二人が同時に倒れた。


ダブルダウン。


なんとも珍しい。


二人共立ち上がったところで第2ラウンドが終わった。



第3ラウンドに入ってすぐ、


アーシュがバルバレスの膝を横から蹴り、


思わず膝をついた隙に背後に回り込んだ。


そのままバルバレスの背中に飛び付き腕を首に回し締め上げた。


チョークスリーパーだ。


見た感じ完璧に入っている。


バルバレスは首を振るがアーシュもあごを引き、完全に防いでいた。


バルバレスの顔がみるみる赤くなっていく。


誰もがこのままバルバレスが落ちると思った時、


身をかがめ背負い投げの要領でアーシュを投げ飛ばした。


地面に叩きつけられたアーシュは背中を強打し、


呼吸が出来ないのか口をパクパクさせ身をよじらせている。


バルバレスも片膝をつき、呼吸が荒い。


アーシュの様子がおかしかったので試合を止め、ルガクトが駆け寄った。


続いて医術師モルトも姿を見せた。


観客がざわつき始めた頃、


幾分回復したのかアーシュは医術師見習いモリアの肩を借りて立ち上がる。


しかし、ルガクトはこれ以上の続行は危険と判断したようで、


試合を終了させた。



「決勝戦、勝者バルバレス・エメリア!!」


盛大な拍手の中で、第一回拳闘大会は幕を閉じた。


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