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第31話 ノストラ王国攻略編 【白毛竜】の襲撃

「【白毛竜】? ・・・・・・ってどんなやつだっけ?」


「脚竜です。2mほどで白い体毛に覆われています。


非常に頭がよく、群れで狩りをする肉食竜ですね。


本来はノストラ王国に生息していますが……


南下してきたということでしょうな」


王の間にて朝食中に、バルバレスから北の採掘場が


【白毛竜】なる獣に襲われたと報告があった。


「北の警備についていたダルハン軍団長の軍が撤退するほどです。


我が軍も白毛竜とはやり合ったことがないもので、未知の敵です」


王座の階段で寝ていたユウリナが目を覚ました。毎回毎回どこで寝てんだよ。


「ダルハンって長いの?」


「ええ、戦術も個人の武も頭一つ飛び抜けております。マーハントにも引けを取らぬかと」


「そんな男が撤退か」


「はい。私が行こうかと思っています。現在軍を編成中でして」


「いや、バルバレスは王都守護に付いてもらいたいな。俺が行くよ」


「またオスカー様、王自ら動くなどリスクが高すぎますぞ」


「そうかもだけどさ、ダルハンが撤退するレベルじゃ、


バルバレスが行って駆除出来たとしても被害が大きいだろ? 


今は人口増やしたいのに百人レベルで兵が死んでしまう事態は避けたいんだ」


渋るバルバレスを納得させたのはユウリナだった。


「ワタシモイク。オスカーヘノオンガエシヲシナケレバ」


ユウリナは戦う機能が備わっていると説明した。


まあそれは伝承から分かることなのだが。


「うーん、納得できませんが納得しました。


神が同伴なら私は何も言えません。せめてネネル様がいれば……」


ネネルは数日前に飛べるようになり、ウルエストに帰った。


元々帰る途中で怪我してしまった訳だから当然の選択だが、


すぐに戻ってくると言ったのは予想外だった。


ネネルにはずっといてほしかったが、正直外交問題になるのは避けたかった。


自由の利く身と言っていたが、家にはちゃんと納得しといてもらいたい。


「まあ、姫だからな。本来ならこっちこそ危険な場所には行かせられない。


期待する方がダメだろ。気持ちは分かるが」


「そうですな、失礼しました」



その日は遠征準備をし、次の日カカラルにユウリナと共に乗って、北に出発した。


同時に援軍としてアルトゥール隊長が兵200名と、


医術師見習いモリアや看護出来るメイドを連れて馬で出発した。


モリアの家、アーカム家からも数名の医術師が同行してくれる。


採掘場には馬だと丸二日かかる予定だ。


王都から12時の方向にあるイズコ村のさらに北に採掘場はある。


周りには臨時の村が出来るほどじゃんじゃん鉄が出ていたのだが、


今は皆避難してゴーストタウンになっていた。


採掘場の中に残っていたダルハン軍団長と合流した。


「まさかオスカー様自らお越し下さるとは。それにユウリナ様も」


ダルハンは丸くてデカい相撲取りのような身体を曲げて首を垂れた。


後ろの兵は元気そうだった。


「ここにいる部下たちは反対側にいて白毛竜の被害に遭っていません。


しかし、襲われた部隊はほぼ壊滅しました。


負傷兵はイズコ村に移しましたが、……50名はやられました」


「残りの兵力は?」


「50名です」



明後日には援軍が来るのと、


周辺の村からイズコ村に物資が集まる手筈が整っている事を伝えた時、


クーワックーワッと鳴き声が聞こえた。


「来ました。白毛竜です」


吹雪の中、【千里眼】であたりを見る。


〈サーモ〉の視界には周囲の森に40匹ほどの熱源があった。


「出るぞ。村に移る」


急造の村は20軒ほどの丸太小屋が並ぶ通りと、


その周囲に30軒ほどが無造作に建てられた形をしていた。


小隊ごとに分かれ、小屋の影に身をひそめる。


「カコマレテルヨ」


ユウリナは俺の護衛が最優先なので、常に隣にいた。


カカラルは吹雪が酷くて飛べない。ダルハンと共にいる。


「見えるのか? ユウリナ」


「アクティブソナー、ネツゲンセンサー、


モーションセンサーナドヲクミアワセテイル。


テキハバラケテルカラ、オスカーノマケンハコウカガウスイワ」


こちらも見えているからそれは分かっている。


でもやるしかない。


とりあえず通りの正面にいる3匹をフラレウムの中火で焼いた。


火はすぐに吹雪でかき消された。クーワッと四方八方から鳴き声が上がった。


会話してやがる。


俺たちは通りを進んだ。


【千里眼】のおかげで向かってくる白毛竜を一匹ずつ処理できた。


ユウリナも腕の中から長い剣を出し、首を飛ばす。


戦闘モードのユウリナは殺戮機械だった。


「ウーン、マダカラダガサビツイテルナ……」


白毛竜はジュラ〇ックワールドとかに出てくるラプターそっくりで、


唯一違うのは全身が白い体毛で覆われているくらいだ。


攻撃力や俊敏性が高いので、一般兵は勝ち目がない。


悲鳴があちらこちらで上がっている。


一匹ずつじゃキリがない。


カカラルも足で掴んだり、焼いたりしているが、すばしっこいので苦戦している。


「コウドウパターンカイセキガオワッタ。


91%ノカクリツデアイツガリーダーヨ。ツイテキテ」


「おい、ユウリナ」


ついていくと通りの終わり、国を隔てるムルン山脈の街道に一頭の白毛竜がいた。


すかさずユウリナが刃を飛ばし、そいつを仕留めた。


ていうかめっちゃ強いんですけどユウリナさん! 


動きに躊躇ない所がちょっと怖いけど。


岩の上に一匹の白毛竜が顔を出した。


そいつが小刻みに数回鳴くと至る所で呼応する声が上がり、


やがて群れは撤退した。


【千里眼】で周りを見る。十人以上がやられてしまった。


仕留めた白毛竜の足には装飾の施されたタグのようなものがあった。


「その紋章は……ミルコップのだ」


駆け付けたダルハンが断言する。


「ダレ?」


ユウリナの問いに俺は答えた。


「ミルコップ・ノストラ。……ノストラの王だ」




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