6話
『侵入者です!侵入者です!』
僕が目当てのお宝を見つけて手に取った瞬間に警報のようなアラームが鳴り響き入り口の扉が閉まった。
「なんだこれは!こんなこと記憶にはなかったぞ!」
僕が得た歴史のダンジョンマスター達の記憶を探るもこのようにお宝を得る時に警報が鳴るなんてことは誰1人として一切なかった。
『これより侵入者を排除します!』
ーーーガチャ
警報のアラームが排除すると言った瞬間に後ろから何かが開けられるような音が鳴ったことに気がついた。
「あれは?人?いや、ゴーレムか!」
音が鳴った方に目を向けてやるとそこには一体の人の形をしたゴーレムが立っていた。
「はぁ〜こんなこと記憶にないんだけどな」
目の前にまでやって来たゴーレムを見てため息をついた。この状況になるとようやく状況が理解できた。
『よっす!初めましてだな!俺はおそらくお前が持つダンジョンコアの初めてのダンジョンマスターだ!』
目の前にまでやって来たゴーレムの目から映像が放たれ姿を現した男がいた。その男は本人が言うように僕が持つダンジョンコアの初めてのダンジョンマスターでありこのお宝部屋の主人だ。
『お前が何代重なったダンジョンマスターかはわからねえが俺のお宝が欲しいからくれてやる!だが条件がある!その条件とは俺を倒すことだ、以上』
それだけを言うと初代ダンジョンマスターは消えて数字が現れカウントダウンが始まった。
「はぁ〜確かあの人は絶対試練とか関係ないよな」
初代ダンジョンマスターは別に誰が自分のお宝を得ようが気にはしていない。ただ楽しいことが大好きでこう言う試練を課す番人みたいなことをしたかっただけなのである。
「まぁ今はどうやってこのゴーレムを倒すか考えるか」
初代ダンジョンマスターのことを考えるのはいつでもできることだが、この初代からの与えられた試練をクリアするためには限られた時間の中でしか考えられないのだ。そのため余計なことは考えずにひたすらどうやって倒すのかを考えることにした。
「ん〜どうやって倒したらいいんだろうな〜」
僕は戦闘と言うか喧嘩すらしたことがないのでどうやって倒そうか頭を悩まさせられていた。
「ん〜あ、そうだ!ここにあるものを使ってはいけないとは言ってなかったな!」
ふっと僕の目にこの部屋に置かれているお宝が映った。そして僕はこのお宝を使ってはいけないと言ってなかったことを思い出しすぐさまゴーレムを倒すためのお宝を探し始めた。