4話
「これからどうしようかな?」
僕はこれからどうするのか悩んでいた。
「それにしてもここは盗賊の墓場と言われている場所なのか」
僕に流れ込んで来た情報は主にダンジョンマスターとしての力やその使い方だが、まだ他にも流れ込んだ情報がある。
それはこのダンジョンコアを所有していた歴代のダンジョンマスター達の記憶だ。
その歴代のダンジョンマスター達の記憶を読み取るとこの場所が盗賊の墓場と呼ばれていることがわかった。
なぜ盗賊の墓場と言われているかと言うと過去に世に名を知らしめた盗賊達がこの場所で息を引き取ったと言われているからだ。
そのためここは盗賊の墓場と言われるようになったとされている。
「しかも、その盗賊達のお宝が隠されているとされ各地の盗賊達がこの場所に集まって来ているなんてな」
この盗賊の墓場にはここで息を引き取ったと言われている盗賊達のお宝が隠されていると言われており、各地の盗賊達がこの場所に集まって来たのだ。
そのせいで盗賊のアジトの中に転移なんてことになったんだと思ったけど、それはただこの場所に転移することになった僕の運がなかったという事だし、そしてそれは過ぎた事なので気にしないことにする。
「あ、そうだ!よし!特にやることもないし隠されたお宝でも探しに行くことにしょうかな?」
盗賊達が隠したお宝というのは僕の前のダンジョンマスター達のことなので、ダンジョンコアからもたらされた記憶の中にお宝の隠し場所の情報もあった。
「ん~この近くだったと思うんだけどな~」
お宝の隠し場所は一か所に纏められており、世に名を知らしめた歴代の古今東西の盗賊達のお宝が眠っている。だけど僕の前のダンジョンマスターが亡くなってから何十年も経っているので多少の地形が変わっていてすんなりと見つけることができなかった。
「確かこの辺に隠し通路があったはずなんだけどな...お、あった!あった!」
僕は記憶を頼りに隠し場所へと続く通路を見つけることが出来た。だが何十年もの時間が経っていて天井が崩れて道が塞がっていたり、侵入者を排除するための凶悪な罠が出っ放しになっていたりしてすんなりとお宝部屋へと向かうことは出来なかった。
「なんでこんな罠を設置したんだろ?」
お宝部屋へと向かう途中にある数々の凶悪な罠は分かっていても発動しないように通るのが難しい罠ばかりなのに、誤作動で発動され出っ放しになっている罠を通る時は大変だった。例えばスイッチを踏むと剣山が飛び出てくる罠がある、本来ならスイッチを知っている僕は楽々と通ることが出来るはずなのに罠が発動されていて剣山が出っ放しになっているので針と針の隙間を進んで行かなくてはならなくなり危険はないけど、針と針の間は細かく狭かったので1つ1つを抜けて先に進むのはすごく大変だった。
「はぁ、はぁ、はぁ、ようやくたどり着いたな」
僕はようやくお宝が隠された扉の前に立つことが出来た。