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白龍転生劇  作者: 蓮羽
一章
72/124

幕間:過去回想参(下)

「今日は、初めてスーパーの中に入った。普段人間はそこで買い物をしているらしい。他にも、人間は動物と触れ合うのが至福であるらしいが、爬虫類の類は苦手らしい……と。よし、できた!」


ペンを置き、伸びをするとそのまま後ろにあるベッドにダイブする。


「やっぱり人間界って面白いなあ。こんなところにいるよりずっと楽しいや。僕、人間として生まれてても良かったなあ……」


ふと、そんなことを呟く。でもまあ、人間の暮らしが羨ましく感じるのは人間以外として生まれたからであって、人間として生まれたらその面白い生活が当たり前に思えてしまうのだろう。そう考えると、人間として生まれなくても良かったかもしれないな。


神として生まれた際、神となる前世の記憶は全くなく、教えてももらえない。唯一、どの神になるのかは前世が関係しているらしいが、それ以上はわからない。僕が人間の神になったと考えると前世は人間か、その周りにいる動物……その辺りだろうか。


忘れていたはずの疑問だったが、思い出すとまた気になってしまう。どうにかして知る手段はないものか……思考を巡らせていると、突然ビー、という無機質な警告音が聞こえてきた。


『緊急の用件だ。十二神と龍神、そしてヒトガミは直ちに神王の間に参れ』


神王直々の声で、そう告げられた。流石に神王様の勅令に従わないわけにはいかない。今日一日遊んで疲れていたが体に鞭打って起き上がると、小走りで神王の間に向かう。


神王の間に入ると既に神王様含め八人が揃い、円卓を囲んで座っていた。


「どこでもいい、適当に座ってくれ」


言われ、一番近くにあった席に座る。


五分ほど待っていると次々に人が入って来、いずれ全ての椅子が埋まった。


神王様が立ち上がると、ちらほら聞こえてきた雑談がピタリと止み、ピリピリした空気が生まれる。


「これから、神族の会議を始める。議題は、能力を持って産まれんとする一人の少年だ」

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