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三十六幕:万死一生
調節の為、めちゃくちゃ短いです、すみません。
今晩中には続きを出す予定なので…
真っ暗な闇の中、目が覚める。多少頭が痛むが、腹部にできたはずの傷は全く痛まない。この状況、覚えがある。そうだ、俺が龍として生まれたとき。あの時も今と同じ状況だった。だが、違う点が一つ。圧迫感のなさ。あの中は狭くて身じろぎするのも辛かったが、身じろぎするどころか立っていても、両腕を伸ばしても余りあるほどの広さだった。
次はどのような姿に生まれ変わるのだろうか。また、あの世界に戻れるだろうか。そんな淡い期待を抱いていると、突如目の前に光が差した。
「また随分と無茶をしたみたいだねぇ。一回の制限をかけたはずなのに、三回も使ってまだピンピンしてるなんてね。普通だったらもう死んでるよ」
そう言いながら、光の中に出てきたのは新しい世界なんかではなく、見たことのあるショートヘアの少女が仁王立ちしていた。




