【ホラー】視線の感染
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【警告】以下の文章を最後まで読まないでください。
いや、待ってくれ。
僕の言うことを聞いてくれ。
本当に危険なんだ。
でも、もうここまで読んでしまったなら...遅いかもしれない。
全ては、3週間前に始まった。
ネットで見つけた、奇妙な投稿。
『このメッセージを読んだ者は、7日以内に死ぬ。
ただし、他の誰かに読ませれば、その人に呪いが移る。
自分は助かる。
でも、その人は死ぬ。』
ありふれたチェーンメールだと思った。
無視して、スクロールした。
しかし、翌日。
投稿者のアカウントが、削除されていた。
いや、正確には「このユーザーは存在しません」と表示されていた。
奇妙だと思った。
でも、気にしなかった。
3日後。
僕の友人、佐藤が死んだ。
自殺だった。
遺書には、こう書かれていた。
『ごめん。誰かに読ませることができなかった。
だから、僕が死ぬ。
でも、この遺書を読んだ君は、次の犠牲者だ。
ごめん。
本当にごめん。』
震えた。
これは、あのメッセージのことか?
佐藤も、見たのか?
警察に連絡しようとした。
しかし、遺書の最後に、追記があった。
『警察に言っても無駄だ。
彼らも、もう感染している。
いや、この国の半分は、もう感染している。
気づいていないだけだ。』
僕は調べ始めた。
ネットで、同じようなメッセージを探した。
見つかった。
何百、何千という投稿。
全て、少しずつ違う文章だが、内容は同じ。
『これを読んだ者は死ぬ。誰かに読ませれば助かる。』
そして、投稿者は全員、消えていた。
アカウント削除。
もしくは、「最終ログイン:○日前」のまま、更新が止まっている。
死んだのか?
いや、違う。
もっと恐ろしいことに気づいた。
投稿の日付を見ると、最古のものは3ヶ月前。
そこから、指数関数的に増えている。
最初は1つ。
1週間後、2つ。
2週間後、4つ。
3週間後、8つ。
そして今、何千という投稿。
つまり、感染は拡大している。
そして、僕も感染した。
佐藤の遺書を読んだから。
7日以内に、誰かに読ませなければ、僕が死ぬ。
でも、読ませた相手が死ぬ。
どうすればいい?
考えた。
友人に見せるか? いや、できない。
家族に見せるか? 絶対にできない。
知らない誰かに? でも、どうやって?
その時、気づいた。
この文章を、ネットに投稿すればいい。
誰かが読めば、その人に移る。
僕は助かる。
卑怯だと分かっている。
でも、死にたくない。
しかし、投稿する前に、もう一度確認した。
本当に、これは呪いなのか?
証拠は?
佐藤の死だけでは、証明にならない。
偶然かもしれない。
僕は、他の「感染者」を探した。
SNSで、それらしい投稿を検索した。
見つかった。
ある男性が、5日前にこう投稿していた。
『助けてくれ。あと2日で死ぬ。でも、誰にも読ませられない。家族を巻き込みたくない。』
そのアカウントを見ると、2日前を最後に更新が止まっていた。
彼は、死んだのか?
僕は、彼の友人のアカウントを見た。
そこには、こんな投稿があった。
『友人が亡くなりました。突然の心臓発作。まだ30歳だったのに。葬式で遺品を整理していたら、奇妙なメモが見つかりました。「ごめん。君に移す」と。意味が分かりません。』
移す?
つまり、友人は遺品を通して、別の誰かに呪いを移したのか?
そして、遺品を整理した人が、次の犠牲者?
ゾッとした。
これは本物だ。
本当に、呪いが存在する。
そして、読んだ者は必ず死ぬ。
誰かに読ませない限り。
僕には、あと4日しかない。
決断しなければ。
誰かを犠牲にするか。
自分が死ぬか。
その夜、夢を見た。
真っ暗な部屋。
無数の目が、僕を見ている。
「読め」
「誰かに読ませろ」
「生き延びろ」
「お前は特別じゃない」
「みんな、そうしてきた」
「お前も、そうしろ」
目が覚めた。
汗びっしょりだった。
そして、決めた。
投稿する。
この文章を、ネットに。
誰かが読めば、その人が死ぬ。
でも、僕は助かる。
ごめん。
本当にごめん。
でも、死にたくないんだ。
投稿を書き始めた。
しかし、途中で気づいた。
これを読む人も、同じ状況に陥る。
そして、その人も誰かに読ませる。
連鎖は、永遠に続く。
どこかで止めなければ。
でも、誰が?
僕が止めるべきか?
でも、それは自分の死を意味する。
できない。
投稿ボタンに、カーソルを合わせた。
しかし、押せなかった。
これを投稿すれば、誰かが死ぬ。
そして、その誰かがまた別の誰かに移す。
無限の連鎖。
僕が始めるのか?
いや、違う。
僕が始めたんじゃない。
3ヶ月前、最初に投稿した誰かが始めたんだ。
僕は、ただの被害者だ。
だから、別の誰かを犠牲にしても、仕方ない。
そう、自分に言い聞かせた。
投稿した。
『助けてください。これを読んだあなたは、感染しました。』
そう書いた。
詳細は省いた。
気になった人が、全文を読む。
そうすれば、移る。
卑怯だと分かっている。
でも、生き延びたかった。
翌朝。
投稿は、削除されていた。
誰が?
運営?
それとも、他の誰か?
通知を見ると、一つだけメッセージがあった。
差出人:不明
『あなたは、ルールを破りました。
直接誰かに読ませるべきでした。
不特定多数に拡散することは、禁止されています。
罰として、あなたの猶予期間は1日に短縮されます。
残り時間:23時間47分』
心臓が止まりそうになった。
ルール?
誰が決めたルールだ?
そして、差出人は誰だ?
返信しようとしたが、アカウントは存在しなかった。
残り時間が表示されている?
見ると、スマホの画面に、カウントダウンが表示されていた。
23:42:15
23:42:14
23:42:13
消そうとしても、消えない。
再起動しても、表示され続ける。
必死になって、誰かに読ませる方法を考えた。
友人に会って、直接見せるか?
でも、どうやって?
「これ、読んで」と言って渡すのか?
読んだ瞬間、友人は気づく。
そして、僕を恨む。
できない。
18時間後。
僕は街をさまよっていた。
知らない人に、紙を渡そうとした。
『これを読んでください』
しかし、誰も受け取ってくれない。
「いりません」
みんな、避けていく。
12時間後。
公園のベンチで、泣いていた。
誰も助けてくれない。
僕は、死ぬのか?
その時、隣に誰かが座った。
老人だった。
「どうしたんだい?」
優しい声だった。
僕は、全てを話した。
呪いのこと。
誰かに読ませなければ死ぬこと。
老人は、静かに聞いていた。
そして、言った。
「見せてくれ」
「え?」
「その呪いの文章を。私が読もう」
「でも...あなたが死にます」
「構わない」
老人が微笑んだ。
「私はもう、長くない。癌でね。あと1ヶ月の命だ」
「でも...」
「若い君が死ぬより、老い先短い私が死ぬ方がいい」
老人は、僕のスマホを受け取った。
そして、呪いの文章を読んだ。
画面のカウントダウンが、止まった。
そして、老人のスマホに、カウントダウンが表示された。
移ったんだ。
「ありがとう...ありがとうございます...」
涙が止まらなかった。
老人は、立ち上がった。
「気にするな。どうせ死ぬ身だ」
「お名前、教えてください」
「いや、必要ない」
老人は去っていった。
1週間後。
新聞に、訃報が載っていた。
公園で倒れた老人が、病院で亡くなったと。
心臓発作。
享年78歳。
僕のせいだ。
それから2週間。
僕は普通の生活に戻った。
呪いは、去った。
でも、罪悪感は残った。
そんなある日。
郵便受けに、一通の手紙が入っていた。
差出人:不明
開けると、こう書いてあった。
『あなたは、選ばれました。
次のステージに進んでください。
同封の文章を、誰かに読ませてください。
今度は、時間制限はありません。
ただし、読ませなければ、あなたの家族全員が死にます。
1ヶ月以内に。』
同封されていたのは、新しい呪いの文章だった。
読んだ瞬間、理解した。
これは、終わらない。
一度感染したら、永遠に続く。
犠牲者を出し続けなければ、自分や家族が死ぬ。
そして、今。
僕は、これを書いている。
この文章を。
君に読ませるために。
ごめん。
本当にごめん。
でも、分かってくれ。
僕には、他に方法がないんだ。
君は、ここまで読んでしまった。
つまり、君も感染した。
7日以内に、誰かに読ませなければ、君が死ぬ。
でも、読ませた相手が死ぬ。
どうする?
誰かを犠牲にするか?
自分が死ぬか?
ああ、そうだ。
一つだけ、方法がある。
この文章を、ここで終わらせることだ。
誰にも見せず、削除する。
そうすれば、連鎖は止まる。
でも、君が死ぬ。
君は、それでいいのか?
違う方法もある。
この文章を、別の誰かに読ませる。
友人、家族、知らない誰か。
その人が死んで、君は助かる。
それでいいのか?
それとも...
この文章を、たくさんの人に拡散するか?
ネットに投稿して、何千人に読ませる。
そうすれば、誰かが必ず別の誰かに移す。
君も助かる。
罪悪感は薄れる。
「みんなやってることだ」と、自分に言い聞かせられる。
さあ、決めろ。
君には、あと7日しかない。
いや、もう6日と23時間だ。
読み始めた時から、カウントダウンは始まっている。
君のスマホを見てみろ。
ほら、表示されているだろう?
え?
表示されていない?
ならば、これは本当にただの創作だったのかもしれない。
安心してくれ。
君は、呪われていない。
でも、本当にそうか?
表示されないのは、まだ読み終えていないからかもしれない。
最後まで読んだ瞬間、表示される。
だから、今すぐ読むのをやめろ。
ここで止めれば、セーフだ。
でも、君はもう止められない。
ここまで読んでしまった。
続きが気になる。
「本当に呪いなのか?」
「オチはなんだ?」
その好奇心が、君を最後まで読ませる。
そして、感染する。
やめろ。
読むな。
頼む。
これ以上、読むな。
君は、まだ読んでいる。
なぜだ?
警告しているのに。
分かった。
君は、信じていないんだ。
「これはただの創作だ」と。
「怖がらせようとしているだけだ」と。
その通りかもしれない。
でも、もし本物だったら?
あと3行で、この文章は終わる。
最後まで読めば、感染確定だ。
本当に、読み進めるのか?
最後のチャンスだ。
今、ページを閉じろ。
手遅れだ。
【感染完了】
ようこそ。
君も、僕らの一員だ。
さあ、誰かに読ませろ。
生き延びろ。
【追記】
この文章を、誰にも見せずに削除できた者は、一人もいない。
みんな、誰かに読ませる。
自分が助かるために。
君も、そうするだろう。
人間とは、そういうものだ。
【最後の警告】
もし、本当にこれがただの創作なら、笑ってページを閉じればいい。
でも、もし本物なら...
君には、あと6日と23時間しかない。
そして、一つだけ確実なことがある。
この文章を、最後まで読んでしまったという事実だけは、消せない。
それが、何を意味するのか。
6日後に、分かるだろう。
おやすみ。
そして、
良い選択を。
※物語はフィクションです。
評価いただけると嬉しいです。




