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世界は静かに壊れている【ショートショート集・短編集】  作者: 御影のたぬき


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【SFサバイバル】2Gの世界

【第一章:発生 - 午前11時47分】


 俺の名前は、カズキ。三十五歳。総合病院の救急医だ。


 その瞬間、俺は救急外来の診察室にいた。胸痛を訴える六十代男性の心電図を見ていた。


 突然、体が重くなった。


 まるで、誰かが背中に乗ったような感覚だ。いや、それ以上だ。全身が鉛になったようだ。立っているだけで、膝が震える。息が苦しい。心臓が、激しく鼓動している。


「先生」


 看護師のユミが声をかけてきた。彼女も、顔が青い。額に汗が浮かんでいる。


「体が、重いです」


 その言葉を聞いた瞬間、待合室から悲鳴が聞こえた。


 俺は、診察室を出た。いや、出ようとした。しかし、一歩踏み出すだけで、全身に負荷がかかる。呼吸が荒くなる。


 待合室に着いた時、そこは地獄だった。


 患者たちが、次々と倒れていた。椅子から滑り落ちる人、床に這いつくばる人、壁にもたれて動けなくなっている人。


 特に、高齢者だ。七十代、八十代の患者が、床に倒れている。意識を失っている人もいる。呼吸が止まっている人もいる。


「助けて」

「息ができない」

「立てない」


 悲鳴と呻き声が響いていた。


 俺は、医師としての本能で動いた。最も重症な患者から診る。高齢の女性が床に倒れていた。呼吸が浅い。脈が弱い。心停止寸前だ。


「ユミ、AEDを」


 俺は指示を出した。しかし、ユミは動けなかった。彼女も、壁にもたれて座り込んでいた。


「無理です。立てません」


 ユミの声は、震えていた。俺は、自分で取りに行こうとした。しかし、立ち上がった瞬間、めまいがした。視界が暗くなる。これは、脳への血流不足だ。


 俺は、すぐに座り込んだ。立位では、心臓が脳に血を送りきれない。


 症状から原因を推測する。おそらくこれは、個人の問題ではない。環境の問題だ。


 重力が変わったのだ。


 心臓が脳に血を送るには、一定の血圧が必要だ。しかし、もし重力が二倍になれば、必要な血圧も二倍になる。人間の心臓は、それに対応できない。


 つまり、立位では、ほとんどの人が失神する。


 俺は、スマホを取り出した。ニュースを確認しようとした。しかし、通信が繋がらない。ネットワークが、ダウンしているのか。


 病院の非常放送が流れた。


「全職員、全患者に告げます。現在、原因不明の重力異常が発生していると思われます。立ち上がらないでください。その場で横になってください。繰り返します、横になってください」


 放送の声も、弱々しかった。同じ状況なのだろう。


 俺は、指示に従った。床に横になった。すると、少し楽になった。心臓への負担が減ったのだ。


 周りの患者たちも、次々と横になった。しかし、すでに手遅れの人もいた。高齢者の多くが、意識を失ったまま動かない。


 俺は、這って彼らに近づいた。脈を確認する。何人かは、すでに死んでいた。心停止だ。重力が、高齢者の心臓を止めたのだ。


 ユミが、泣いていた。


「先生、何が起きているんですか」

「わからない。しかし、重力が増加している。おそらく、二倍だ」

「二倍?」

「ああ。2Gだ」


 俺は、説明した。


「2Gでは、人間は立って生活できない。心臓が、脳に血を送りきれないからだ」

「じゃあ、私たちは」

「横になって生活するしかない」


 病院の中は、混乱していた。エレベーターが停止していた。設計上の荷重を超えたのだろう。高層階にいた患者やスタッフは、孤立していた。


 階段を降りようとした人もいた。しかし、途中で力尽きて倒れた。2Gの世界では、階段を降りることすら、命がけだった。


 数時間後、俺は一階のロビーに横になっていた。他のスタッフや患者と一緒に。みんな、床に横になっている。


 通信が復旧していた。俺は、スマホでニュースを見た。


 画面には、衝撃的な映像が映っていた。街中で、人々が倒れている。車が道路で停止している。ビルから煙が上がっている。高層ビルが、傾いている。


 ニュースキャスターは、机に伏せて放送していた。


「現在、世界中で重力異常が発生しています。重力が通常の約二倍、2Gになっています。原因は不明です。政府は、すべての国民に対し、横になって待機するよう呼びかけています。立ち上がると、失神や心停止の危険があります」


 画面が切り替わった。街の映像だ。倒れた人々、停止した車、崩壊する建物。


 そして、死者数の速報が流れた。


「発生から四時間で、推定死者数は全人口の約二割。特に、高齢者、持病を持つ方の死亡率が高くなっています」


 二割。日本だけで、二千万人以上が死んだことになる。


 俺は、恐怖を感じた。これは、人類史上最悪の災害だ。


【第二章:混乱 - 発生後24時間】


 翌日、俺は病院の廊下に横になっていた。一晩中、横になったままだった。寝返りを打つのも、辛かった。


 周りには、生存者が集まっていた。約八十人。病院にいた患者とスタッフの半分以下だ。残りは、死んだ。


 俺は、リーダー的存在になっていた。医師として、医学知識がある。そして、比較的若く、体力がある。


「みなさん、状況を説明します」


 俺は、横になったまま話した。


「現在、重力は2Gです。これは、人間が立って生活できる限界を超えています。心臓が、立位で脳に血を送りきれません。だから、横になって生活するしかありません」


 みんなが、真剣に聞いていた。


「食料は、病院の備蓄があります。しかし、数週間分しかありません」

「水は?」


 誰かが聞いた。


「水道は、まだ動いています。しかし、いつまで続くかわかりません。ポンプが故障すれば、水は止まります」

「電気は?」

「非常用発電機が動いています。しかし、燃料は限られています」


 俺は、現実を伝えた。


「私たちは、生き延びなければなりません。そのために、いくつかのルールを決めます」

「どんなルールですか」


 ユミが聞いた。


「第一に、無駄な動きをしない。エネルギーを節約する」

「第二に、食料と水を配給制にする。公平に分配する」

「第三に、役割分担をする。食料管理、水管理、医療、警備」


 みんなが、頷いた。


 その時、外から大きな音がした。地響きのような音だ。


「何だ?」


 俺は、窓の方を這って移動した。外を見ると、近くのビルが傾いていた。そして、ゆっくりと倒れ始めた。


 数十秒後、ビルは完全に倒壊した。巨大な音と、土煙が上がった。


 みんなが、悲鳴を上げた。


「大丈夫です。ここは、一階です。低い建物です。崩壊のリスクは低いです」


 俺は、みんなを落ち着かせようとした。しかし、自分も恐怖を感じていた。


 2Gの重力は、建物にも大きな負荷をかけている。古い建物、高い建物は、崩壊のリスクが高い。


 その日の夜、俺はユミと話をした。


「ユミ、君の家族は?」

「父と母がいます。でも、連絡が取れません」


 ユミは、涙を流した。


「きっと、大丈夫だ」


 俺は、慰めた。しかし、自分も家族のことが心配だった。両親は、田舎に住んでいる。高齢だ。おそらく、もう。


 俺は、その考えを振り払った。今は、生き延びることだけを考えなければならない。


【第三章:適応 - 発生後一週間】


 一週間が経過した。俺たちは、何とか生き延びていた。


 生存者は、六十人になっていた。二十人が、この一週間で死んだ。心臓発作、呼吸不全、事故。2Gの世界は、容赦なかった。


 俺たちは、新しい生活スタイルを確立していた。


 移動は、四つん這いか、這って。立つことは、ほとんどない。トイレに行く時も、四つん這いで移動する。


 食事は、横になって食べる。箸やフォークを持ち上げるのも、重い。多くの人が、手で食べるようになった。


 睡眠も、横になって。しかし、長時間同じ姿勢でいると、体が痛くなる。床ずれのリスクもある。だから、数時間ごとに体勢を変える必要がある。


 排泄も、問題だった。トイレまで這って行き、便器に座る。しかし、座位も心臓に負担がかかる。長時間座っていられない。


 俺は、医師として、みんなの健康管理をしていた。毎日、巡回して、体調を確認する。


 ある日、若い女性が体調不良を訴えた。彼女の名前は、アヤ。二十五歳だ。


「先生、呼吸が苦しいです」


 俺は、アヤを診察した。聴診器で心音と呼吸音を確認する。


「心臓に負担がかかっています。安静にしてください」

「でも、ずっと横になっています」

「それでも、2Gの負担は大きいです」


 俺は、説明した。


「横になっていても、心臓は2Gの重力下で血液を循環させなければなりません。それだけで、大きな負担です」

「じゃあ、どうすればいいんですか」

「適度に体を動かすことです。筋肉を維持するために」


 俺は、リハビリ運動を教えた。横になったまま、手足を動かす運動だ。


 アヤは、運動を始めた。他の人たちも、真似をし始めた。


 一週間後、外に食料を探しに行く計画を立てた。病院の備蓄は、残り二週間分だった。


「誰が行くか」


 俺は、みんなに聞いた。


「私が行きます」


 アヤが手を挙げた。彼女は、若く、小柄だ。2Gでも、比較的動ける。


「私も行きます」


 若い男性が手を挙げた。彼の名前は、タクミ。二十歳だ。筋肉質で、体力がある。


「わかった。しかし、慎重に行動してくれ」


 俺は、二人に地図を渡した。近くのスーパーマーケットの位置を示した。


「そして、これを持って行け」


 俺は、トランシーバーを渡した。


「何かあったら、すぐに連絡しろ」


 翌日、アヤとタクミは出発した。俺たちは、病院の入口で見送った。


 二人は、四つん這いで外に出て行った。ゆっくりと、慎重に。


 数時間後、トランシーバーから連絡が入った。


「先生、スーパーに着きました」


 アヤの声だった。


「中に入ります」


 しばらく沈黙が続いた。俺は、不安になった。


 そして、再び連絡が入った。


「食料を見つけました。缶詰、水、乾燥食品。たくさんあります」

「よかった」


 俺は、安堵した。


「しかし、問題があります」


 アヤの声が、緊張していた。


「天井に亀裂が入っています。いつ崩れてもおかしくありません」

「すぐに出ろ」


 俺は、指示した。


「必要最低限の食料を持って、すぐに」

「了解」


 数時間後、アヤとタクミが戻ってきた。彼らは、リュックサックに食料を詰めて、引きずって帰ってきた。


「お疲れ様」


 俺は、二人を労った。


 その日の夜、俺たちは久しぶりにまともな食事をした。缶詰のカレー、水、ビスケット。


 みんなの顔に、少し笑顔が戻った。


【第四章:崩壊 - 発生後一ヶ月】


 一ヶ月が経過した。


 生存者は、四十人になっていた。さらに二十人が死んだ。


 外の世界の情報は、断片的にしか入ってこなかった。通信インフラが、徐々に崩壊していた。


 スマホのニュースアプリで、最後に見た情報は、衝撃的だった。


 世界人口の約七割が死亡。残りの三割も、ほとんどが活動不能。


 政府機能は、ほぼ停止。高層ビルにいた官僚たちは、降りられずに死んだ。


 食料生産は、壊滅。農家は畑に出られない。家畜は、立てずに死んだ。植物も、多くが倒れた。


 世界中で、食料危機が発生していた。


 俺たちも、同じ状況だった。近くのスーパーの食料は、すでに尽きていた。他の場所を探す必要があった。


 ある日、俺とアヤとタクミで、遠くの倉庫地区に向かった。そこなら、大量の食料があるかもしれない。


 這って移動するのは、遅い。一キロ進むのに、数時間かかる。膝と手が、擦り剥ける。しかし、止まれない。


 途中、崩壊した建物を見た。橋も、亀裂が入っていた。道路には、遺体が転がっていた。腐敗が進んでいた。


 俺は、吐き気を感じた。しかし、我慢した。


 倉庫地区に着いた時、俺たちは疲労困憊していた。心拍数が異常に高い。呼吸も荒い。


「休憩しよう」


 俺は、提案した。三人で、道路の脇に横になった。


 しばらく休んだ後、倉庫に向かった。ドアが、半開きになっていた。中に入ると、暗かった。電気が来ていない。


 俺は、懐中電灯で照らした。棚には、まだ食料があった。米、麺、缶詰、水。


「見つけた」


 アヤが、喜んだ。俺たちは、リュックに食料を詰めた。しかし、リュックが重すぎて、持ち上げられない。


 俺たちは、リュックを引きずることにした。這いながら、引きずる。


 その時、倉庫が揺れた。地震のような揺れだ。いや、違う。建物が、崩壊し始めているのだ。


「逃げろ!」


 俺は、叫んだ。三人は、リュックを置いて、必死で外に這った。


 直後、倉庫の一部が崩落した。巨大な音と、土煙が上がった。


 俺たちは、間一髪で助かった。しかし、食料は、倉庫の中だった。


「どうする?」


 タクミが聞いた。俺は、考えた。食料を諦めるか、危険を冒して取りに行くか。


「俺が行く」


 俺は、決断した。


「二人は、ここで待て」


 俺は、再び倉庫に這って入った。崩落した部分を避けて、リュックの場所に向かった。


 リュックを掴んだ時、再び倉庫が揺れた。天井から、コンクリートの破片が落ちてきた。


 俺は、必死でリュックを引きずって外に出た。そして、崩壊が完全に起きる前に、脱出した。


「先生!」


 アヤとタクミが、駆け寄ってきた。いや、這い寄ってきた。


「大丈夫だ」


 俺は、息を切らしながら言った。


 俺たちは、食料を持って、病院に戻った。しかし、道中、俺は考えていた。


 このままでは、いずれ食料は尽きる。そして、俺たちは餓死する。


 何か、別の方法を考えなければならない。


【第五章:新しい世界 - 発生後三ヶ月】


 三ヶ月が経過した。


 生存者は、三十人になっていた。


 俺たちは、地下に移住していた。病院の地下には、広いスペースがあった。そこは、天井が低く、崩壊のリスクが少ない。そして、涼しい。


 地下で、俺たちは新しい文明を作り始めていた。


 食料生産だ。地下で、野菜を育てる。


 アヤが、農業の知識を持っていた。彼女は、大学で農学を専攻していたという。


「2Gでは、高い植物は育ちません。茎が自重で折れます」


 アヤは、説明した。


「だから、低い植物を選びます。レタス、ほうれん草、小松菜」


 俺たちは、地下に土を運び、種を植えた。LEDライトで光を供給した。電力は、手動発電機で作った。


 数週間後、野菜が育ち始めた。小さいが、確かに育っている。


「成功だ」


 アヤが、喜んだ。俺たちも、希望を感じた。


 食料生産ができれば、生き延びられる。


 しかし、問題もあった。生産量が少ないのだ。三十人を養うには、全然足りない。


 俺たちは、食料配給を減らした。一日二食。量も、少なくした。


 みんなが、痩せていった。しかし、文句を言う人はいなかった。生きるために、耐えるしかない。


 ある日、ユミが俺に言った。


「先生、私、妊娠しているかもしれません」


 俺は、驚いた。


「本当か」

「はい。生理が二ヶ月止まっています」


 俺は、動揺した。2Gの世界で、妊娠は致命的だ。


 妊婦の体には、胎児の重さに加えて、2Gの重力がかかる。心臓への負担は、計り知れない。


 そして、出産。2Gの世界で、自然分娩は不可能に近い。帝王切開も、リスクが高い。


 そして、新生児。2Gの重力下で、新生児は自力で呼吸できるのか。心拍を維持できるのか。


「ユミ、それは」


 俺は、何と言えばいいのかわからなかった。


「わかっています」


 ユミは、涙を流した。


「この子は、生まれられないかもしれない」

「俺は、医師として、できる限りのことをする」


 俺は、約束した。


 数週間後、ユミの妊娠が確定した。超音波検査で、胎児を確認した。


 しかし、胎児の心拍は弱かった。成長も、遅れていた。


 俺は、ユミに安静を指示した。横になって、動かないように。


 しかし、数日後、ユミは腹痛を訴えた。出血も始まった。


 流産だった。


 ユミの体が、妊娠を維持できなかったのだ。2Gの重力が、あまりにも過酷だった。


 ユミは、深く悲しんだ。俺も、無力感に苦しんだ。


 そして、俺は理解した。2Gの世界では、人類は繁殖できない。


 出生率は、ゼロだ。


 つまり、人類は絶滅に向かっている。


【エピローグ:五年後】


 五年が経過した。


 生存者は、二十人になっていた。


 俺は、四十歳になっていた。髪に白髪が混じり始めた。体も、痩せて筋肉質になった。


 俺たちは、地下で生きていた。もう五年も。地上には、もう誰もいないだろう。


 食料は、地下農園で何とかなっていた。生産量は少ないが、二十人なら何とか養える。


 水も、地下水をろ過して使っていた。


 電力は、手動発電機と、わずかに残った太陽光パネルで作っていた。


 俺たちは、横になって生活することに完全に適応していた。立つことは、もうほとんどない。四つん這いで移動することが、普通になった。


 文化も、変わった。「立つ」「歩く」という言葉は、もう使われない。「這う」「転がる」という言葉が主流だ。


 建築も、変わった。すべてが低い天井、広い床。横になって生活しやすい構造だ。


 そして、俺たちは新しい世代を諦めていた。妊娠の試みは、すべて失敗した。流産、死産。生まれた赤ちゃんは、すぐに死んだ。


 俺たちは、人類最後の世代だ。


 ある日、俺は地上に出た。久しぶりだった。


 地上は、静かだった。建物は崩壊し、草木は倒れ、動物もいない。


 2Gの世界は、荒廃していた。


 俺は、空を見ようとした。しかし、頭が重くて、すぐに視線を下げた。


 空を見上げることも、もうできない。


 俺は、思った。人類は、こうして終わるのだろう。


 宇宙を目指した人類。月に行き、火星を目指した人類。


 しかし、2Gの重力に負けて、地を這うことしかできなくなった。


 そして、繁殖もできず、緩やかに絶滅していく。


 俺たちは、人類最後の証人だ。


 俺は、地下に戻った。仲間たちが、待っていた。


「先生、どうでしたか」


 アヤが聞いた。俺は、答えた。


「地上は、もう人間の住む場所じゃない」

「そうですか」


 アヤは、悲しそうに言った。


「でも、私たちは、ここで生きます」

「ああ。最後まで」


 俺たちは、最後まで生きる。2Gの世界で、できる限り。


 それが、俺たちの使命だ。


 人類最後の証人として。

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水が死んだ日

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