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第二章 1

二、


 翌日、レンを連れた璃兵衛がたずねたのは同心の松浦富次郎(まつうらとみじろう)だった。

 

 朝早くに訪れた璃兵衛とレンの姿を見た富次郎は細い目をさらに細め、じっと璃兵衛を見ていたかと思うと、一言こう告げた。


「邪魔すんなら帰れ」

「つまり邪魔さえしなければいいということだな」


 富次郎は璃兵衛の言葉にため息をついた。


「お前は昔からいつも……」

「悪いな。俺は止めたんだが聞かなくてな」


 璃兵衛の後ろから顔をのぞかせたレンに富次郎はびくりと肩を揺らした。


「いや、まぁ、いつものことだ」


 富次郎とレンは何度か顔を合わせたことはあるが、互いに当たり障りのない言葉を交わすだけで、ふたりの間に会話らしい会話はない。


「富次郎はお前と初めて会った時に幽霊と間違えて叫んだことを気にしているのか?」

「そっ、そんなことあるかいな! 俺は同心やぞ!? 幽霊なんざどうってことないわ!」


 レンと富次郎の出会いは、ある夜のことだ。

 璃兵衛とレンが蓬莱堂に帰る道中、見回りをしていた富次郎に璃兵衛が声をかけたまではよかったのだが、レンの存在に気づかなかった富次郎は暗闇から現れたレンを幽霊だと思い、悲鳴を上げたのだ。

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